うさぎを放し飼いするのはNG?おすすめできない理由とは。

2022.04.07

うさぎを放し飼いするのはNG?おすすめできない理由とは。

ワンちゃんやネコちゃんのように、常に家のなかで自由に過ごせる放し飼いは、うさぎにとっても飼い主さんにとっても、理想的な過ごし方のように感じます。 では、実際にうさぎを放し飼いにすることはできるのでしょうか。 ここでは、うさぎを放し飼いにすることのメリットとデメリットについて、ご紹介します。


うさぎの放し飼いのメリット

うさぎの放し飼い

一般的に、うさぎはケージに入れて飼うものというイメージがある方も多いと思います。
しかし、できるだけ自然に近い広い場所で、自由に過ごさせてあげたい、という飼い主さんのなかには、「放し飼い」を検討されている方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、うさぎを放し飼いすることのメリットについてご紹介します。

◆うさぎのストレス発散になる

うさぎにとって放し飼いは、自分のペースで、好きなときに運動できるということが最大のメリットといえるでしょう。
常に広い場所で生活できるため、当然、運動量も増えます。運動量が増えれば、運動不足の解消はもちろん、肥満を予防することができ、自然と健康を維持することができます。また、うさぎ自身が好きな場所で眠ったり、遊んだりすることができるので、ストレスフリーで過ごすことができます。
このように、放し飼いによって、うさぎが広い場所で自由に過ごせるということは、たくさん運動ができ、常にストレス発散できる、うさぎの健康にとって理想的な環境だといえるでしょう。

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◆いつでも一緒に過ごせる

うさぎを放し飼いにすることで、うさぎと飼い主さんは、常に同じ空間で生活することができます。
飼い主さんが仕事をしているとき、くつろいでいるとき、常にかわいいうさぎの姿が目に入る生活は、とても癒されるものです。また、うさぎのために、限られた時間のなかで部屋んぽの時間を確保しなければいけないという飼い主さんのストレスもなくなります。
放し飼いにすることで、通りすがりに撫でてあげたり、気づいたら足元で遊んでいたり、ワンちゃんやネコちゃんの飼い主さんが当たり前のようにしているスキンシップを実践することできるようになります。

◆飼い主さんが楽しくなる

うさぎを放し飼いにする最も大きな理由は、飼い主さんが「いつでもうさぎとの触れ合える」から、ということではないでしょうか。
うさぎにとってのストレス解消や健康維持はもちろんですが、まずは、飼い主さんの満足度が上がることが大きいと思います。
飼い主さんの後をついてきたり、何となくそばにいたり、といった何気ないうさぎの行動が、飼い主さんの生活を楽しくしてくれるでしょう。飼い主さんの幸福度が上がるということは、うさぎにとっても、きっと幸せなことです。


うさぎの放し飼いはおすすめできない

ここまで、うさぎの放し飼いのメリットについてご紹介をしてきました。
しかし、実際にうさぎを放し飼いにすると、メリットよりもリスク、デメリットが大きいということが分かります。
では、いったいどのようなリスクやデメリットがあるのでしょうか。
ここでは、うさぎの放し飼いがおすすめできない理由についてご紹介します。

◆メリットは少ない

うさぎを放し飼いにすることによるリスクは、実はたくさんあります。
まず、うさぎはげっ歯類の動物。いろいろなものをかじってしまう性質があります。家具やドアなどの硬いものはもちろん、最も危険なのがコードやコンセントといった危険なものをかじってしまうことによる事故(感電など)の恐れもあります。(なぜか、うさぎはコードをかじろうとする傾向もあります。)
さらに、日本には地震も多く、突然大きな地震が発生したときなど、驚いてパニックを起こしてしまったり、落下してきたものでケガをしてしまったりする可能性もあります。
また、どこかに隠れたり、逃げたりしてしまい、なかなか見つけられないということも考えられます。
このように、うさぎの放し飼いには、思わぬ事故やケガが発生するリスクがあり、どのようなリスクがあるのかを飼い主さんがあらかじめ考え、リスクに備えて十分な対策を取っておく必要があるのです。
メリットと比較すると、リスクが高く、実はデメリットの方が大きいといえます。

◆テリトリーが広がり縄張り行動を助長する

うさぎは縄張り意識の強い動物です。
放し飼いによりテリトリーが広がることで、うさぎは、さらに縄張りを広げたいという意識が強くなり、飼い主さんにマウンティングしたり、気性が荒くなったり、触られることを嫌がったりすることもあります。うさぎがテリトリーを意識するようになると、飼い主さんとの本来のパワーバランスが崩れてしまう恐れがあるのです。
もちろん、個体差はありますが、うさぎと飼い主さんとの間に、しっかりとした信頼関係が関気づけていない状態で放し飼いをしてしまうと、噛みついたり、威嚇したりといった行動をとることもあるため、うさぎの個性とタイミングを十分に見計らう必要があります。

◆行動を制限してあげることも大切

うさぎを放し飼いにするのであれば、放し飼い時におけるしつけはもちろんのこと、万が一の時のことを考えて、ケージに入れるようにしつけておくことも大切です。
ケージに入れないとなると、たとえば、旅行に行くときにペットホテルなどに預けたり、災害時に避難所などに連れて行ったり、放し飼いにいしてると危険なため一時的に退避させたいしたいときなどに、非常に困ることになります。
また、常に放し飼いで生活しているうさぎは、ケージに入れること自体がとてもストレスとなり。体調を崩す恐れもあります。
うさぎのことを一番に考えて放し飼いにするわけですが、もしものときのために、ケージに慣れさせておくことも大切です。

◆トイレの掃除が大変になる

うさぎは、トイレのしつけをすればおしっこは決まった場所にするようになります。
しかし、フンについてはしつけが難しく、放し飼いにすると、部屋中のあちらこちらがフンだらけになってしまいます。
見つけるたびに掃除をしたとしても、踏んでしまうこともあります。また、目の届かない場所でしてしまうこともあり、隙間や家具の下などにフンが貯まってしまうことも。衛生上、あまり好ましくない状況になることも考えられます。
放し飼いで行動できる範囲内のどこにフンがあってもおかしくないため、常にフンが取れる、掃除ができるようにしておく必要があります。

◆踏みつけるなど、ケガをさせてしまう恐れがある

うさぎを放し飼いにするメリットとして、ふと足元にいたり、近寄ってきたりしてくれるかわいらしさがありますが、万が一、飼い主さんが気づかなかった場合、足でうさぎを踏みつけてしまったり、蹴ってしまったりすることも考えられます。
また、不注意で落としてしまったものがうさぎに当たってしまったり、段差から落ちてしまったりすることもあります。
いくら、敏感で機敏な動物であっても、放し飼いには、ケガのリスクがあります。常に、うさぎの行動に気を配ることが大切です。


ストレス発散は部屋んぽで!

うさぎの部屋んぽ

ここまで、うさぎを放し飼いにすることについてのメリットとデメリットについてご紹介してきました。
放し飼いをすることは、うさぎを可能な限り自然な姿で飼育することができるため、一見、理想的ではあります。しかし、人間が中心で生活をする場には、うさぎにとって危険もいっぱい。飼い主さんがゆとりをもって見守れるときに部屋んぽをさせてあげる方が、安心・安全です。
では、どのように部屋んぽさせてあげるのが理想的なのでしょうか。
ここでは、どのくらいの頻度で、どのくらいの時間部屋んぽさせてあげたらよいのかについて、ご紹介します。

◆部屋んぽの頻度

うさぎの部屋んぽは、運動不足やストレス解消のために必要な時間です。
1日1~2回、毎日させてあげるのがベストです。もしも、飼い主さんが忙しく、部屋んぽさせてあげられない日があったとしても、最低でも週に3~4回は遊ばせてあげられるようにしましょう。
部屋んぽの頻度が少なくなると、運動不足やストレスから、うさぎの食欲が低下してしまったり、下痢をしてしまったりすることがあります。反対に、部屋んぽの頻度が多いと、広い部屋に慣れてしまい、ケージにストレスを感じてしまうこともあるため、注意が必要です。

◆部屋んぽの必要時間

1回の部屋んぽの時間は、30分~1時間がよいといわれています。
しかし、これはあくまでも目安で、うさぎが十分に遊んだと感じられたら、ケージに戻してゆっくり休ませてあげましょう。反対に、まだ遊びたいようであれば、飼い主さんの状況が許す限り、遊ばせてあげて構いません。ただし、あまり長い時間疲れてしまうので、長くても2時間くらいまでにしましょう。

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まとめ

今回は、うさぎの放し飼いのメリット、デメリットについてご紹介をしてきました。
うさぎと一緒に生活するにあたり、できるだけ自然の状態で、そして、いつでもスキンシップの取れる放し飼いは、飼い主さんにとっても理想的な飼育方法と感じるかもしれません。
しかし、うさぎを安全に放し飼いできる環境を作ることは意外に大変で、うさぎの持つ性質を考えても、飼い主さんの努力が必要になります。
一度放し飼いをさせると、ケージの生活に戻すことは難しくなります。まずは、飼い主さんとうさぎの間でしっかりと信頼関係を築き、うさぎの性格を理解したうえで、検討することが大切です。毎日の部屋んぽから、その適性を見極めてあげるのもよいでしょう。
健康で元気に過ごしてもらうためにも、飼育環境は十分に考えてあげましょう。



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kava_2mame

こどもの頃から、爬虫類、小動物、ワンコなど、さまざまな動物と共に生活してきました。 今まで出会ってきた動物たちとの経験を活かしながら、新しい情報、役立つ情報をキャッチし、ご紹介していきたいと思います。


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