亀の寿命は本当に長いの?万年生きると言われる理由は?長生きさせる秘訣を紹介

2022.08.30

亀の寿命は本当に長いの?万年生きると言われる理由は?長生きさせる秘訣を紹介

鶴は千年、亀は万年という言葉があるように亀は長生きの象徴としても度々登場します。 家族としてお迎えするのですから、亀にはせっかくならば長生きしてほしいですよね。 亀の寿命について、紹介します。

【掲載:2022.04.10  更新:2022.08.30】


亀ってどんな生き物?

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亀は爬虫類に分類される生き物の総称であり、その出現は早く、2億1000万年前にはいたと考えられています。

主に亀は水棲と陸棲に分けられ、背中に甲羅を背負った姿が特徴の一群であり、ペットとしても人の生活に密に関わってきた生き物です。

古くから亀は世界各地の神話などにも登場して、中国やインドでは守り神として大切にされてきました。
日本の神社やお寺などでも、長生きの象徴として、長寿守りなどに登場する亀は人の生活にとても馴染みのある生き物になりました。

ペットとしてよく知られているのはミドリガメことミシシッピアカミミガメです。昔から夏祭りの亀すくいなどで、一役人気者になった種類です。
繁殖力が強いミドリガメは以前より生態系への影響が懸念されており、2022年5月には改正外来生物法の対象となりました。
現在、ミドリガメの捕獲や飼育、無償での譲渡は認められていますが、販売や販売目的の飼育、輸入、自然にかえすなどの行為が規制されることになりました。

次項目からは、亀の寿命について紹介します。


亀の寿命はどのくらい長い?

亀の寿命はその種類にもより異なるため、一概には言えませんが、ペットとして飼育される種類の亀は30年〜50年前後が平均寿命です。

長い時間一緒にいられることは、大切な家族として嬉しいですが、それだけお世話の期間が長くなるということですので、飼い主さんの責任も大きくなります。

特に動物園でもよく見かける、ケヅメリクガメは150年近く生きる個体もいるため、飼い主さんの方が先に天寿を全うする可能性もあります。
亀がこのように長生きの場合には、譲り先や飼い主さんになにかあった時継続して面倒を見てくれる人がいるか、預け先を検討しておくことが大切です。


寿命が長い理由

ペットとして人気の亀でも30年前後生きると紹介しましたが、具体的に寿命が長い理由について紹介します。

亀の特性を知っていると、お迎えする時にためになりますよ。

◆冬眠をおこなうから

亀は変温動物ですので、外気温に左右される生き物です。
外気温が下がると、亀の体温も下がるため池の底や土の中でじっとして冬を越します。

飼育下では、幼体のうちには冬眠させるとそのま永眠してしまう可能性もあるため、冬眠するのに十分な大きさになってから冬眠させる必要があります。

冬眠することにより、亀の身体は仮死状態になります。
そのため、亀は春まで無駄なエネルギーを使わずに最低ラインで生命を維持しながら越冬するため身体への負担が最小限になります。

冬眠のサイクルがあることで、全体的な寿命が長くなるのでは?と考えられています。

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◆代謝が低いから

亀は他の動物に比べて代謝が低く、無駄なエネルギーを使いません。
無駄なエネルギーのロスや接種がないことにより継続的に長生きするのでは?と言われています。

亀は心拍数が少なく、代謝の速度がグッと抑えられています。
過剰な活性酸素が発生せずに、老化も緩やかになるのです。
このため、他の生き物の心拍数と比べても、亀は圧倒的に心拍数が低いため寿命が長くなるのでは?と考えられています。

100年以上生きるとされているリクガメの心拍数は、1分間に10回以下とも言われており、このことから余計なエネルギーを使わない省エネになることで、長生きするとされています。

また、亀は甲羅に身を隠すことができる生き物ですが、この甲羅に入る時に亀は肺の空気を全て外に出して甲羅の中に空間を作り、そこに手足を入れて身を潜めて隠れます。

呼吸を止めることにより、心拍数も低くなり代謝もゆっくりとなるのが、理由と考えられといます。

◆エネルギーの消費が少ないから

上記でも紹介したように、冬眠をしたり、甲羅に身を隠している間は呼吸を止めていたり亀はエネルギー消費が少ない生き物です。

エネルギー消費が少ないまま、生命を維持しているので、全体的な寿命が長くなるのでは?と言われています。

省エネモードが通常である亀は動作もゆっくりであり、おっとりしていますよね。
そんな無駄な動きを一切省いて、エネルギー消費を少なくしていることが長寿の秘訣なのでしょう。


長生きさせるにはどうしたらいい?

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亀の寿命が長いとされている理由について紹介しましたが、できればおうちの亀にも同様にいつまでも長生きしてほしいですよね。

亀を長生きさせるポイントについて、紹介いたします。

◆温度管理

亀は外気温に左右される変温動物です。
亀が活動するために必要な温度は、25℃以上と言われています。

そのため、水温や飼育スペースの温度が24℃〜20℃前後になっていると冬眠はしないが動くには苦しいという状況になってしまいます。

亀を冬眠させない場合には、ヒーターを使用して、飼育スペースは常に一定の温度に保つようにします。

また、温度の急激な変化も亀の寿命を縮める原因になります。
飼育スペースの温度は一定になるようにしましょう。

リクガメでも水棲の亀でも温度管理は必須です。
お迎えする時には、必ずヒーターと温度計を用意するようにしましょう。

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◆水換え

特にミドリガメやクサガメなどの水棲の亀にとって飼育スペースの水が汚れているのは、死活問題です。
ストレスや感染症の原因にもなり、亀の健康を害する大きな原因にもなります。

水槽の水は汚れたら早めに交換するようにしましょう。
水換えの頻度は、飼育している容器の広さや亀の汚す度合いなどにもよりますが、最低でも1週間に1回は交換が推奨されます。

亀はトイレの回数が多く、排泄物の量も多いので水が汚れやすい面があります。
亀の状況に応じて定期的に水換えを行いましょう。

逆に冬眠させている間は、亀はほとんど動かなくなりますので、必要以上に飼育スペースをいじるのはやめましょう。

水が少なくなってきたと感じたら、少し足し水するぐらいで大丈夫です。

◆日光浴(甲羅干し)

亀のお世話で重要なことの一つに甲羅干しがあります。
甲羅干しすることにより、亀が太陽の光を浴びることにより体内の血流が促進されて活動をすることができます。

また、甲羅干しにより甲羅についた寄生虫や雑菌などを除去する効果もあります。
加えて、皮膚病や感染症の予防にも効果的です。

1番良いのは、くる病の予防になる点です。
くる病のとは、甲羅の奇形や変形、柔らかくぐにゃぐにゃになる病気なのですが、太陽光から栄養と紫外線を得ることで予防することが可能です。

甲羅干しにより、ビタミンDを摂取することも大きな役割になります。
カルシウムの吸収を促進するためには、ビタミンD3が必要であり、ビタミンDが不足するとカルシウムをうまく取り込めなくなるので、甲羅の変形などにつながります。

亀が健康に長生きするためには、ビタミンD3が必要不可欠です。

このように、甲羅干しには亀が生きていく上で必要不可欠な効果がたくさんあります。
飼育スペースには甲羅干しするためのスペースを必ず作るようにしましょう。

水棲の亀の場合には、甲羅が完全に出るような高さの石を置きます。
石の高さによっては、亀が脱走してしまうこともあるので、頑丈なフタをつけるなど脱走対策をしましょう。

また、亀を外で甲羅干しさせる時には、逃走しないように気をつけて、飼い主さんの目の届く範囲で行うようにしましょう。

高さのないタライなどで甲羅干しをさせると、器用によじ登って闘争する可能性があるので、要注意です。

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長生きの亀を飼うときの注意点

亀にはいつまでも長生きしてほしいですが、お迎えする前に1度考えてほしいのが、長い期間その子を継続して飼育できるかという点です。

長寿である分、一緒に過ごせる時間は長くなり大切な存在になります。
しかし、その分お世話の期間も長くなり飼い主としての責任も長くなります。

生き物を飼育するということは、その子の生涯に責任をもつということです。

特に100年以上生きるリクガメをお迎えする際には、世代交代しながら飼育を継続していく可能性もあります。
飼い主さんに万が一のことがあった時の預け先や譲り先を数件ピックアップしておく必要があります。

長寿な分、安易に亀をお迎えするとさまざまな問題が出てきます。
亀と気持ちよく暮らしていけるように、計画的に家族会議をしてからお迎えしてくださいね。


まとめ

亀が長寿の秘訣について紹介しました。
亀は万年とまではいきませんが、種類によっては、150年前後人よりも長生きすることがあります。

亀が長生きするために、冬眠に挑戦する方は飼育下の冬眠について下調べをきちんとしてから、行うのがベストです。

亀と末長く暮らしていくための参考になれば、幸いです。



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