インコに果物を与えても良い?
インコに果物を与えて良いのか、という疑問ですが基本的には果物を与えても問題ありません。
しかし、フルーツ好きなイメージがあるインコですが、野生下ではほとんど果物は口にしません。
そのため、インコのQOLを高めるためのご褒美にとしてたまに与えるようにするのがベストです。
果物は甘いので、嗜好性が高くケガの療養中やシニア期の食欲がないときの栄養補給として与えるのも、有効です。
インコに与えても良い果物について紹介します。
おやつの参考にしてください。
インコに与えても良い果物
インコに果物を与える場合には、副食として与えます。
主食にはならないため、きちんとシードなど主食を与えておやつとして果物を活用しましょう。
◆みかん
インコにとっての必須栄養素であるビタミン類を豊富に含んでいるみかんは、インコに与えても良い果物の一つです。
みかんはインコが大好きになることも多い果物であり、インコによっては身だけでなく皮好きの子もいます。
インコの体内では、ビタミンAとビタミンB群を生成することができないため、食材から摂取する必要があります。
みかんはビタミンAとビタミンB群が含まれていますので、効率よく栄養補給することが可能です。
また、みかんは食物繊維が豊富ですので整腸作用も期待できる果物です。
みかんに含まれるカリウムは、インコの体内のペーハーを調節して、体内の酸性とアルカリ性のバランスを保つ効果があります。
みかんの皮に含まれるビタミンPには、血行を強くする働きも期待できます。
◆いちご
いちごは水分量が多いので、インコの水分補給に有効な果物です。
甘味も強く、家族で旬のフルーツを味わうことができるのも嬉しいですよね。
みかんと同じくいちごには、ビタミン類が豊富に含まれているため、主食ではまかなえない栄養補給をすることができます。
さらに、いちごはサイズ感も良くインコに与えやすいという利点があります。
注意したいのは、インコに与える果物でバラ科の果物は有毒成分を含んでいる部位があり、与える時は有毒部分を取り除いて与える必要があります。
いちごの葉や種は、インコにとって有毒性のある部分になるため、取り除いて与えましょう。
いちごの身にも種があるのでは?と不安になる方もいるかもしれません。
しかし、いちごの種でも発芽作用のある種がダメですので、身についた種にはほとんど発芽作用はないため大丈夫です。
葉も取り除いて与える必要がありますが、ヘタと葉は別物ですので、問題ないですよ。
◆りんご
りんごは与えられる果物の中でも一年を通してスーパーで購入することができますので、ありがたい存在です。
りんごを好きになるインコは多く、器用にしゃりしゃりと前脚を使い、食べている様子を見ることができます。
りんごには、食物繊維が豊富に含まれているため整腸作用があります。
また、シャリシャリとした食感はインコのストレス発散にもなるため、適量与えるのが有効です。
注意したいのは、りんごもイチゴと同じバラ科の植物であり、種はインコにとって有毒です。
種は必ず取り除いて身の部分をインコに与えるようにしましょう。
りんごは水分量が多いので、与えすぎると下痢になる場合がありますので、少量を意識して与えます。
また、りんごだけでなくフルーツ全般に言えることですが、特にりんごはアレルギーを発症する可能性もあるため、初めて与える時はひと匙程度から始めるようにしましょう。
◆桃
桃は柔らかく、ジューシーでインコが好む果物の一つです。
桃の柔らかさはシニア期のインコも食べやすく、食欲の落ちた時の栄養素として効果を発揮します。
桃もバラ科の果物であり、種は有毒になるため取り除いて与えましょう。
また、桃は腐敗しやすい面があるため、基本的にインコが残したものはそのまま放置せずに取り除いて捨てるようにします。
インコの口周りや羽が桃の果汁で汚れやすくなるため、食べ終わったら綺麗に拭き取るようにしましょう。
桃にもビダミンが豊富に含まれていますので、健康維持にも効果的です。
◆メロン
メロンは果肉だけを与えるようにして、皮部分は硬いので与えない方が良いです。
メロンは水分も多く、果汁で水分補給ができるため有効です。
さらには、メロンは甘味が強いので、特別なご褒美として活用するのもおすすめです。
水分量の多いメロンは、与えすぎると下痢の原因になるため少しだけ与えることを意識しましょう。
また、メロンのワタや種は窒息や消化不良の原因になるため与えるのを避けましょう。
インコに与えてはいけない果物
インコに与えても良い果物について紹介しましたが、与えてはいけない果物もあります。
インコに与えてしまうと、最悪いのちの危険もあるため与えないように注意しましょう。
インコに有毒な果物について紹介していきます。
第一に、アボカドは与えてはいけない果物です。
アボカドを野菜の分類としている書籍もありますが、いずれにしても絶対に与えてはいけない食材になります。
アボカドは森のバターと呼ばれるほど、エネルギーも高く、良質な脂質を摂取できるので人には人気の食材です。
濃厚な味わいと色んなレシピに活躍するところから、健康食材としても注目されています。
しかし、アボカドに含まれるペルシンという成分は鳥類にとって、有害物質となりアボカド全ての部位にこのペルシンが含まれています。
アボカドを誤って少量でも摂取した場合、24時間以内に中毒症状を起こします。
主な症状は、下痢や嘔吐、けいれん、意識障害、膨羽、呼吸困難などです。
アボカドの中毒は致死性が高く、少しでも口にすると死に至る可能性が高い食材です。
人用にアボカドを調理した際にも、必ずアボカドの残りなどはインコの手が届かない場所に速やか片付けましょう。
まな板なども綺麗に洗って、アボカドが残らないようにします。
アボカド以外には、果物の種子は基本的には与えないようにします。
中毒症状と同時に窒息や消化不良の原因になります。
特に上でも触れましたが、バラ科の果物の種子は有害なため種を綺麗に取り除いて与えましょう。
ぶどうやグレープフルーツ、レモンなどもあまり与えない方が良い食材です。
インコの本人によっては、与えて良いと記載されている本もありますか、与えてはいけない果物はとして紹介されていることが多く、ぶどうは皮に含まれるアントシアニンが良くないとされています。
グレープフルーツとレモンはその独特の酸味がインコにとって刺激になる可能性があるため、避けたい食材です。
インコに果物を与える時の注意点
インコに与えても良い果物、与えてはいけない果物について紹介しましたが、与える時の注意点をいくつかお話します。
果物をインコの健康維持のために活用するには、適量を与えることが大切です。
与えすぎは下痢や肥満の原因となり、健康をかえって害することになってしまいます。
果物は基本的には、特別な時に与えるトリーツとして使用するようにします。
動物病院の帰りなどよく頑張った時やインコの誕生日などに与えると良いです。
また、果物の大きさやインコの種類により適量は異なりますが、糖分が多いため、本当に一口二口与える程度にしましょう。
持病のあるインコは薬と果物の組み合わせが、薬の効果を阻害してしまうことがあるため、かかりつけの獣医さんに相談してから与えるようにします。
特に幼鳥やシニアインコは体調を崩しやすいため、最初に与える時は少なめに慎重に与えます。
必ず飼い主の目の届く範囲で与えて、様子を見ながら徐々に増やしていきます。
また、元々肥満傾向にあるインコに果物は適していません。
果物には果糖が多く含まれており、脂肪になりやすい糖分になります。
甘いため他の餌を食べなくなる可能性もあるため、インコの性格や好みに合わせて量や頻度は飼い主さんが調節するようにしてくださいね。
まとめ
インコに果物を与える時のポイントや果物の効果などを紹介しました。
シードなど種子類を主食にしている種類のインコは果物は基本食べませんが、ストレス発散や娯楽のために与えるのに良いでしょう。
ビタミン類が豊富に含まれている果物は、主食では補えない栄養補給にも効果的です。
果物を有効活用しながら、インコとの生活が充実したものにするための参考になれば幸いです。
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