野生のうさぎとペットのうさぎは何が違う?野生のうさぎは触れる?

2022.09.18

野生のうさぎとペットのうさぎは何が違う?野生のうさぎは触れる?

丸いフォルムと愛らしい顔立ちでペットとしても人気のうさぎは、野生でも生息しています。 ペットとして飼われているうさぎと野生のうさぎではどのような違いがあるのでしょうか。また、野生のうさぎに偶然出会うと触りたくなってしまうところですが、どうすべきなのでしょうか? 今回は “野生のうさぎ”について詳しく解説していきます。

【目次】
1.“ペットのうさぎ”と“野生のうさぎ”は何が違うの?
 1-1.ペットと野生のうさぎの違い①:呼ばれ方と分布
 1-2.ペットと野生のうさぎの違い②:体重や体型、見た目の印象
 1-3.ペットと野生のうさぎの違い③.耳
 1-4.ペットと野生のうさぎの違い④.被毛の色
 1-5.ペットと野生のうさぎの違い⑤.暮らし方や習性

2.日本ではどんなところに野生うさぎが生息しているの?
 2-1.【北海道】エゾユキウサギ
 2-2.【北海道】エゾナキウサギ
 2-3.【東北】トウホクノウサギ
 2-4.【九州】キュウシュウノウサギ
 2-5.【奄美大島】アマミノクロウサギ

3.野生のうさぎに触るのはNG
 3-1.1.法律で「野生動物の捕獲」が禁じられているから
 3-2.2.赤ちゃんのノウサギには親がいるから
 3-3.3.野兎病のリスクがある

4.まとめ


“ペットのうさぎ”と“野生のうさぎ”は何が違うの?

うさぎの背中

まずは、ペットのうさぎと野生のうさぎとでは、どのようなところに違いがあるのかをご紹介します。

◆ペットと野生のうさぎの違い①:呼ばれ方と分布

もともとヨーロッパに広く分布していた「アナウサギ」を家畜化したのが「カイウサギ」と呼ばれるうさぎです。
カイウサギは人に飼われているうさぎのことで、ペットとして家庭で育てられる場合は「イエウサギ(家うさぎ)」とも呼ばれています。
ペットですから分布は広く、世界各国で愛されているうさぎです。

これに対し、「ノウサギ」と呼ばれるのが野生のうさぎです。日本はもちろん、寒い地域や熱い地域など、世界各国のあらゆる自然で生きています。

◆ペットと野生のうさぎの違い②:体重や体型、見た目の印象

【カイウサギ】
アナウサギを家畜化していく中で品種改良が行われた為、カイウサギと呼ばれるうさぎの中にもさまざまな種類がいます。
最も小さいカイウサギは、ネザーランド・ドワーフと言われるオランダ原産のうさぎです。理想体重が0.9キロほどとの小型サイズで、オランダをはじめ、イギリスやアメリカ、日本でも人気がある品種です。

●あわせて読みたい
ネザーランドドワーフは大人になっても小柄でベビーフェイス!何か月から大人といえる?

大人になっても小さなサイズのかわいいうさぎ、ネザーランドドワーフ。ペットショップやうさぎ専門店で目にすることの多い品種です。ネザーランドドワーフの特徴や魅力、お迎えする時に知っておきたいポイントを見ていきましょう。

記事はコチラボタン

反対に、最も大きいカイウサギはフレミッシュジャイアントといううさぎです。世界最大とも呼べるうさぎで、7~10キロ近くにもなるというから驚きです。うさぎというよりも、小型犬のようなサイズ感です。

●あわせて読みたい
【世界最大のうさぎ】フレミッシュジャイアントの特徴!寿命・価格は?

みなさんは「フレミッシュジャイアント」という品種をご存知でしょうか?本記事では、「フレミッシュジャイアント」の特徴について、初心者向けに解説していきます。

記事はコチラボタン

カイウサギの見た目の特徴としては、丸まるとしたフォルムが印象的です。思わず触れたくなる“ぬいぐるみ”のような可愛らしい見た目です。

【ノウサギ】
実は野生のうさぎも、細かく種類を分けると数百グラム程度と小さい種類から、7キロほどまで成長する巨大な種類が存在しています。

見た目の特徴としては、野生のうさぎはとてもワイルドです。自然を颯爽と駆け回るのにふさわしく、筋肉質な体つきをしています。足も体に対して長い為、スマートで“カッコいい”という形容詞がぴったりな雰囲気です。

ペットのうさぎ・野生のうさぎを体重という観点で比べると、「小型で軽いうさぎもいれば、大型で重いうさぎもいる」といったところはあまり違いを感じないかもしれませんが、顔つきや耳、足などのそれぞれのパーツは違う点ばかりです。

◆ペットと野生のうさぎの違い③:耳

【カイウサギ】
うさぎと言えば上方向に立っている長い耳のイメージが強いですが、カイウサギのなかには、「ホーランドロップイヤー」「イングリッシュ・ロップイヤー」という垂れた耳を持つ種類もいます。

●あわせて読みたい
垂れ耳が可愛くて人気のロップイヤーとは?

下向きで長い垂れ耳を持つ「ロップイヤー」というウサギを知っていますか? 温和な印象で、かわいいと人気があります。 ロップイヤーの種類や価格、飼育上の注意ポイントを詳しく見ていきましょう!

記事はコチラボタン

【ノウサギ】
ノウサギに垂れ耳のうさぎはいません。野生のうさぎの耳の特徴としては、カイウサギに比べて耳が長く大きめです。
自然界で生きているうさぎは、肉食動物から獲物としてターゲットにされる動物です。自分の身を守るために、音で天敵の位置を把握できるよう、些細な音でも聞き取りやすく耳が大きく発達したのです。

ちなみに、うさぎの耳は音を聞く以外にも役割があります。耳内にある血管から体温の放熱させることで、汗をかかないうさぎの体温調整にも役立っているのです。

◆ペットと野生のうさぎの違い④.被毛の色

【カイウサギ】
カイウサギの場合、季節によって被毛の色が変わることは基本的にありません。
色の変化はないものの、季節に応じてアンダーコートやオーバーコートの生え変わりはあります。この換毛が行われることによって、季節に合った体温調整をしています。
根本的な色は変わりませんが、毛が抜けたり生え変わったりすることで色の濃淡や模様の見え方に違いが感じられるケースもあるでしょう。

【ノウサギ】
野生のうさぎと言っても生息地によって異なりますが、冬になれば茶褐色から白い被毛に変わるケースがあります
主に寒い地域に住むノウサギの場合、白い雪のなかでも体が目立たないようにするため、毛色が変化するように発達したと考えられています。

◆ペットと野生のうさぎの違い⑤.暮らし方や習性

【カイウサギ】
ペットで飼われているうさぎは、「穴を掘った地下で集団生活をする」というスタイルを持つアナウサギを発展させたうさぎです。
できる限り巣穴の周辺で暮らしますから、あまり遠くまで出かけることがありません。

【ノウサギ】
野生で暮らすノウサギの場合、巣穴を作る習性はありません。あちこちと出かけまわり活動的です。
夜行性である為、日中は木陰や草むらなどで休んでいますが、早朝や夕方に活動します。行動範囲はかなり広いと言われています。


日本ではどんなところに野生うさぎが生息しているの?

うさぎ島の野ウサギ

ノウサギは、日本のあちこちに暮らしていて、地域ごとに呼び名も異なります。
どんなところに野生のうさぎがいるか見てみましょう。

◆【北海道】エゾユキウサギ

「エゾユキウサギ」は、体長が最大60cm、体重は1.6~3.9kgにもなり、日本の野生種のうさぎの中では最大です。尻尾が5~8cmと長いところも特徴的で、本州のノウサギと比較してみると、体格に対して耳が小さめです。

北海道の平野部や低山帯で暮らしていて、冬期間とそれ以外で被毛の色が変わります。暖かい季節は茶色の毛ですが、雪が降る季節には白く変化します。毛の色以外にも、寒い地域に特化したことというと、雪の上でも沈まないよう他のうさぎよりも面積の広い大きな足を持っています。足の裏には毛がみっしりと生えており、滑り止めの役割も担っています。

◆【北海道】エゾナキウサギ

「エゾナキウサギ」も北海道に分布しているうさぎです。主に大雪山系や日高山脈、北見山地などの標高の高い山の岩場で暮らしています。
体長は10~20cm程度、体重は60~150gほどとかなりのコンパクトサイズ。「短い足・小さな耳・丸い体」と、どちらかと言うとネズミを彷彿させる見た目です。
近年ではめっきりと数が激減し、準絶滅危惧種に指定されている野生のうさぎです。

また、“ナキ”ということからイメージできるかもしれませんが、エゾナキウサギの大きな特徴は「キーッ」「ピュー」などの高音で鳴くことです。
警戒心が強く、滅多に人前に姿を見せないと言われています。

◆【東北】トウホクノウサギ

東北地方や本州の日本海側に分布しているのが「トウホクノウサギ」と言われている野生のうさぎです。
山地や丘陵地などの草地に暮らし、ときには里山近辺にも姿を現すこともあります。体長は約50cm、体重は2~3kgほどです。

通常は褐色や灰色の被毛に覆われていますが、冬になると白く変化します。冬になっても、耳の先端部のみは黒い色のままというのも特徴のひとつです。

◆【九州】キュウシュウノウサギ

東北地方よりも南の太平洋側や九州、四国地方の雪の少ないエリアで暮らす野生のうさぎが「キュウシュウノウサギ」です。
山地、森林、草原などで葉っぱや樹皮を食べて生活しています。北国に住むノウサギと違い、冬になっても毛色が変わりません。

体長は約45cmで、体重は2.4kgほどです。

◆【奄美大島】アマミノクロウサギ

鹿児島県の奄美大島、徳之島だけに生息しているのが「アマミノクロウサギ」と言われるノウサギです。体長は40~50cm、体重1.3~2.7キロほどで、体全体は黒および暗い褐色の被毛に包まれています。
樹木や岩穴周辺で暮らすノウサギですが、個体数は年々減り、現在では絶滅危惧種となっています。

道路建設のための森林伐採によりアマミノクロウサギの生息地が狭まっていることなども、激減してしまった要因の1つであるようです。
2003年には、奄美大島で2000~4800頭、徳之島では200頭という生息情報がありましたが、それから20年近くも経過した現在ではさらに数が少なくなっているのかもしれませんね。


野生のうさぎに触るのはNG

立ち上がっている野ウサギ

ペットのうさぎとは少し印象が異なりますが、野生とは言ってもうさぎはやはり可愛らしいですよね。都市部では難しいかもしれませんが、自然の多い地域に行けば出会えることもあるでしょう。

ばったり遭遇すると、「撫でたい」「飼いたい」と思う方もいるかもしれませんが、野生のうさぎに出会ったときのベストな選択は「触らない」「連れ帰らない」です。

その理由をいくつかまとめてみました。

◆1.法律で「野生動物の捕獲」が禁じられているから

野生動物の捕獲については、許可を受けた人が狩猟できる場合もありますが、一般人が健康な野生動物を勝手に保護する行為は禁じられています

また、ケガをしているうさぎを発見した場合に心配になる人もいるかもしれませんが、このような場合でも勝手に保護するのは好ましくありません。
見かけるとかわいそうに感じますが、あくまで野生動物です。野生動物は他の生き物に食べられたり、けがや病気で命を落としていくことが自然ですので、そっとしてあげましょう。

ただし、人が原因でケガをしている場合などは、必要に応じて自治体が保護してくれる可能性あります。ケガをしている野生動物を見て気になる方は、1度お住まいの自治体に問い合わせて相談してみましょう。

◆2.赤ちゃんのノウサギには親がいるから

明らかに赤ちゃんのノウサギがひとりぼっち…。そのような様子を見ると「親がいないのはかわいそう」と保護したくなるかもしれません。しかし、パッと見て親が近くにいなくても、実は近い範囲にいると言われているのがノウサギの親です。

子供に危険が及ぶことを察知すると、敵の視線を自分に向けて子供を守ろうとしています。適度な距離感を保ちつつも、親は子供が独立するまでは見放すことはありません。つまり、ひとりぼっちの赤ちゃんノウサギを見かけても、完全孤独とは言い難いのです。

もし、ひとりになっている赤ちゃんを見かけてもそっと見守ってあげるだけにしましょう。

◆3.野兎病のリスクがあるから

野生のうさぎから、「野兎病」という感染症をもらってしまうケースがあります。
野兔病とは、マダニが持っている菌がノウサギを媒介して人にうつる病気です。通常人から人へと移ることはありません。

野兎病の菌の感染力はかなり強く、感染すると「熱が出る・寒気がする・吐く」といった症状があらわれます。
万が一、野生のうさぎを触ってしまった後に体に何らかの異変があれば、まずは病院で診察を受けてみましょう。

また、これらのことから、ノウサギを守るためにも、自分を守るためにも安易に触ろうと近づくのはやめておきましょう。


まとめ

海辺の野ウサギ

野生で暮らすうさぎは、ペットのうさぎとは違う点が多いことがお分かりいただけたかと思います。

ただ、タイプは若干違っても、どちらもとても可愛らしい見た目をしています。連れて帰らないにしても「せめて撫でたい」という人もいるかもしれません。しかし、感染症のリスクがあるので、触ることは止めておいた方がいいでしょう。

うさぎは元々警戒心が強い動物ですので、高山や山里などを散策中に運良くノウサギを発見するのはとてもラッキーなことです。
その奇跡的な出会いを胸に、ノウサギを刺激せずに遠くから暖かく見守ってあげてくださいね。



– おすすめ記事 –

・うさぎを飼いたい!うさぎをお迎えするときの心構えと大切なこと
・リスが好きな食べ物はどんな種類がある?野生とペット飼育では食べるものは違うの?
・うさぎアレルギーかも?うさぎのお世話でくしゃみ鼻水が出る原因と対策を徹底解説
・イングリッシュモルモット(ショートモルモット)の特徴、飼育のポイント


focebookシャア
ツイート

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
PetSmileすもーる部

PetSmileすもーる部

小動物大好きPetSmileすもーる部です。小動物にまつわるエピソードやお役立ち情報を発信します♪


記事に関するお問い合わせはこちら