1.フェレットの耳掃除は必要?
1-1.フェレットは耳が汚れやすい
1-2.外耳炎になりやすい
2.フェレットの耳掃除の頻度
2-1.1週間に1度はお手入れしよう
3.フェレットの耳掃除に必要なグッズ
3-1.ペット用綿棒
3-2.イヤークリーナー
3-3.ティッシュ
4.フェレットの耳掃除のやり方
4-1.保定する
4-2.イヤークリーナーを数滴垂らす
4-3.耳を揉む
4-4.綿棒で耳垢を取る
4-5.仕上げに拭き取る
4-6.ご褒美をあげる
フェレットの耳掃除は必要?
フェレットを飼おうと思った時、他のペットと同じように、エサの量や運動(遊び)の頻度、シャンプーの回数などは気にかける人が多いですが、耳掃除まではなかなか気づきにくいものです。
しかし、フェレットを飼育するなら、実は「耳掃除=最も欠かせないケア」といっても過言ではありません。
一体どうしてなのでしょうか。
ここではフェレットの耳掃除が必要な理由として代表的なものを2つご紹介します。
◆フェレットは耳が汚れやすい
フェレットは確かに小動物ですが、その耳は体のサイズ感と比較してもかなり小さく、非常に愛らしいのが特徴的です。
しかし、その可愛らしさとは対照的に、フェレットの耳は耳道がL字型になっていることから、汚れが溜まりやすいと言われています。
初めて耳掃除をした飼い主さんの中には「まさかこの小さな耳にこんなに…!?」と驚いてしまう方もいるかもしれませんが、そのくらい沢山の耳垢が取れることは珍しいことではないのです。
◆外耳炎になりやすい
フェレットの耳を耳垢が溜まったまま放置していると悪臭の原因になる他、耳ダニの温床となり、やがて外耳炎を引き起こしてしまったというのもよくある話です。
耳ダニは耳垢やリンパ液をエサとしながら生活し、耳の中に卵を産み付けて増えていきます。
犬や猫など、他の動物が耳ダニに寄生された場合は激しいかゆみで耳を引っ掻くような仕草や、頭を振ってダニを落とそうとするような仕草が見られますが、フェレットの場合は耳ダニに寄生されても無反応の場合が多いと言われています。
そのため、気づかない間に外耳炎にまで悪化してしまうのです。
耳ダニがいると耳垢が黒褐色になるというのはよく知られていますが、フェレットの場合は正常時でも黒褐色の耳垢が出ることがあります。
大切なフェレットが外耳炎にならないようにするには、「黒褐色の耳垢が見られたから耳ダニだ」と判断するような一時的なものではなく、日頃からこまめにフェレットの耳の状態を見ておくことが大切です。
耳垢の量や色、匂いを確認して、いつもと違う点を見つけたらすぐに動物病院に連れていってあげてください。
もし耳ダニに寄生されていたら、耳の洗浄と殺ダニ剤の塗布が行われます。
殺ダニ剤は成虫の耳ダニにのみ効果を発揮するものなので、1回の治療では耳ダニの卵が残ってしまう場合があります。
そのため、基本的に一定期間の間に2、3回程度の通院が必要になるでしょう。
フェレットの耳掃除の頻度
フェレットにとって耳掃除がとても大切なケアだということがよく分かりましたね。
耳垢が溜まりやすいのであれば、耳掃除を毎日してあげたほうがいいのではと考える飼い主さんもいるでしょう。
フェレットの耳掃除はどのくらいの頻度で行うのが適切なのでしょうか。
◆1週間に1度はお手入れしよう
フェレットの耳掃除の理想的な頻度は1週間に1度です。
毎日かと思っていた方は、「全然大変じゃない!」と安心したことでしょう。
フェレットは耳垢が溜まりやすい性質を持っているとはいえ、やはり個体差があります。
なかには飼い主さんが1週間に1度だと耳掃除のしすぎなのではと感じてしまうようなフェレットもいるようです。
しかし、耳掃除をスキップしている間に耳ダニになってしまうこともあります。
「耳掃除の曜日」を設定して週に1度のケアを習慣化させることがとても大切です。
また、耳掃除の時だけでなく、日常的にフェレットの耳をチェックすることも心がけましょう。
フェレットの耳掃除に必要なグッズ
ここからはより具体的に、フェレットの耳掃除について解説していきます!
まずは耳掃除に必要なグッズを揃えましょう。
フェレットの耳掃除は、なんとたったの3つのグッズで完了できます。
◆ペット用綿棒
先述の通り、フェレットの耳はとても小さいため、人間用の綿棒では耳の中に入りません。
そこで極細のペット用綿棒が必需品となります。
人間用の綿棒では、結果として耳垢を耳奥に押し込んでしまう危険性もあるので、ペット用綿棒の持ち合わせがないからといって軽い気持ちで使用することもやめてくださいね。
また、人間用に木製の耳かきはフェレットの耳を傷つけてしまう恐れがあるのでおすすめできません。
必ず柔らかくて細いペット用綿棒を用意してください。
◆イヤークリーナー
フェレットの耳掃除専用の「イヤークリーナー」も必要不可欠なグッズです。
リキッドタイプの製品で、フェレットの耳に数滴垂らすと耳垢が浮いてくるという優れものです。
ユーカリ油やレモングラス油など、耳ダニが嫌がる香り成分を豊富に含んでいるものなら、フェレットの耳を清潔にするだけでなく、悪臭も防いでくれます。
フェレットの小さな耳に使うものなので、1本でも長持ちするのが嬉しいポイントです。
◆ティッシュ
フェレットの耳掃除では、最後の仕上げにティッシュを使います。
これは特別なものではなく、普段お家で使っているティッシュで問題ありません。
クリーナーを垂らして湿った状態の耳を優しく拭き取ってあげてください。
フェレットの耳掃除のやり方
必要なグッズを揃えたら、あとは耳掃除を実践するのみです。
一つ一つ順を追って解説していきますので、実際にフェレットの耳掃除をやっていると想像しながら読んでみてくださいね!
◆保定する
フェレットをしっかりと捕まえて固定することを「保定」といいます。
犬や猫でも親子一緒の移動で見られるように、フェレットも首の後ろの皮を掴むことでしっかりと捕まえることができます。
ショッキングな見た目かもしれませんが、フェレット自身は全く痛くないので、安心して掴んでくださいね。
利き手で綿棒を使う必要があるため、反対の手で保定をします。
耳掃除はフェレットにとって欠かせないケアですが、困ったことにフェレットは耳掃除があまり好きではないことがほとんどです。
耳掃除の途中にフェレットが暴れて怪我をすることがないようにしたいですが、利き手ではない方の手でしっかりと保定するのはなかなか難しいので、保定した後、フェレットの体を脇でガッチリと挟んでしまうのも1つの手です。
◆イヤークリーナーを数滴垂らす
つぎに、フェレットの耳にイヤークリーナーを数滴垂らします。
耳が濡れる感覚はとても不快なため、このときフェレットが暴れ出してしまう可能性が高いです。
しっかりと保定できているか確認してから、イヤークリーナを使いましょう。
◆耳を揉む
イヤークリーナーの効果を十分に発揮させるために必要なのが「耳を揉む」作業です。
耳の穴を押さえるようなイメージで耳の付け根を優しく揉んでください。
フェレットにとっては耳をマッサージされているような感覚なので、この工程では気持ちよさそうにしてくれる子が多いと言われています。
汚れがたくさん浮き上がるように、丁寧に優しく行いましょう。
◆綿棒で耳垢を取る
イヤークリーナーで浮かび上がった耳垢を綿棒で取り除いていきます。
極細のペット用綿棒は小さなフェレットの耳でも隅々まで綺麗にすることができる優れものですが、小回りが効くあまり、フェレットの耳の奥まで突っ込んでしまう危険性も否定できません。
耳を傷つけてしまっては本末転倒なので、フェレットの耳掃除はあくまで見えている入り口付近のみ、あるいはL字型になっている特徴を利用して、耳の突き当たりまでと意識しましょう。
力を入れてグリグリとするのもNGです。
ペット用綿棒はそれぞれの耳で替えて常に清潔にし、優しくやさしく拭き取るように使用しましょう。
◆仕上げに拭き取る
綿棒で掃除をした後も、フェレットの耳がイヤークリーナーで湿っている可能性があります。
そのままだと不快感が続いてしまうので、耳垢を取り除いた後は、ティッシュを使って耳全体を優しく拭き取りましょう。
これで片耳の耳掃除は終了です。反対の耳も同じようにやってみましょう。
◆ご褒美をあげる
フェレットの耳掃除の手順の中では番外編となりますが、最後にご褒美をあげるのもおすすめです。
体をガッチリと固定されて耳をいじられて…フェレットにとっては「耳掃除=週に1度嫌なことをされる日」と認識されてしまう可能性があります。
大切な家族の健康を守るためにやっていることなのに、フェレットがあまりにも嫌がっていると悲しくなってしまいますよね。
そこで、耳掃除終了後は必ず大好物のおやつを与えてあげてみてはいかがでしょうか。
フェレットも頑張った甲斐がありますし、飼い主さんも嬉しそうなフェレットを見て達成感が得られるはずです。
まとめ
いかがでしたか。この記事では、フェレットの耳掃除について徹底解説しました。
フェレットの耳は汚れが溜まりやすく、放っておくと外耳炎になってしまう恐れがあるため、週に1度は耳掃除をする必要があります。
傷つけないように注意しながら順を追って行えば、フェレットの耳掃除はそこまで難しいものではありませんが、なかには苦手な飼い主さんもいるでしょう。
その場合は自分でやろうと無理をせずに、お近くのペットショップやフェレット専門店、動物病院が耳掃除のサービスをやっているか調べて、利用してみてくださいね。
また、週に1度の耳掃除以外でも、日頃からフェレットの耳をよく観察し、気になる点を見つけたら早めに動物病院を受診することも大切です。
この記事を参考にして、ぜひフェレットの耳のケアを始めてみてはいかがでしょうか。
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