1.インコの止まり木の種類
1-1.天然木
1-2.加工(模造)木
1-3.ネイルパーチ
1-4.ロープパーチ
3.止まり木は何本設置すればよい?
3-1.最低2本設置する
3-2.設置するだけケージ内が狭くなることを考えよう
5.おすすめの止まり木
5-1.小鳥のホップステップパー
5-2.ラタンパーチ8
5-3.抗菌消臭手乗り用止まり木
5-4.天然木でこぼこパーチ
5-5.ロープパーチ
インコの止まり木の種類
インコの止まり木には様々な種類がありますが、大きくは天然木で出来たものと、それ以外とに分けられます。
それぞれに特徴があって使い勝手にも違いが出ますが、やはりおすすめは天然木でできた止まり木です。
◆天然木
天然木の止まり木は、本物の木を加工して、ケージに付けられるように止まり木にしたものです。
本物の木を使用しているので、場所によって太さが均一ではなく、節があったり、適度に曲がっていたり、木肌のざらつきがあったりして、より自然に近い状態でインコが止まり木に止まることができます。
太さにばらつきがあることで、体重が分散されますし、たとえ少しかじってしまっても、インコの体調に大きな影響がなく安全です。
◆加工(模造)木
木に似せてつくられた、天然木ではない素材でできた止まり木です。鳥かごを購入すると、この止まり木がついていることもあります。
太さは均一で、樹脂(プラスチック)素材のものが多く作られています。天然の木と比べると、腐食や色褪せ、ささくれなどがしにくく、扱いやすいとされています。
ただし、プラスチック製は天然木に比べて硬く、インコの足に負担がかかりやすいという説もあります。
◆ネイルパーチ
パーチとは英語で止まり木のことですが、表面に砂や木粉などで、ざらざらした加工がしてあるものです。
インコがこのネイルパーチに止まったり移動したりしている時に、爪を研ぐ効果が期待できるという止まり木です。
また、インコやオウムなどの小鳥は止まり木にクチバシをこすりつける動作をしますので、クチバシを磨いたり長さを調節したりする効果も期待できるとされています。
ただし、ざらざらした加工部分に砂が使われているもの(サンドパーチ)や、ヤスリのようになっているものは、インコの足裏を痛めてしまうことがあり、出来た傷から感染症にかかる危険もあります。
さらに、インコがざらざら部分をかじって飲み込むことがあり、胃を痛めてしまうことなどから、あまりおすすめはできません。
すでにある止まり木に巻くタイプのサンドパーチも、爪研ぎ効果よりも足に傷ができる可能性の方が高いので、こちらもあまりおすすめはできません。
どうしてもサンドタイプのネイルパーチを使いたい時には、獣医さんに相談してみると良いでしょう。
販売されている止まり木には天然木使用のネイルパーチがありますので、できるだけ安全なものを使う事をおすすめします。
◆ロープパーチ
ロープパーチは、文字通りロープで作られた止まり木です。ロープなので、まっすぐにピンと張って設置したり、ゆとりを作ってぶら下がった状態にしたりと、自由度があります。
ロープの素材は、綿や麻などで、そのままケージに取り付けて使用するものもあれば、ワイヤーなどの芯が入っていて自由に形が作れるものもあります。
また、ホームセンターや100円ショップで紐を購入し、自作でロープパーチを作ることも手軽にできます。
止まり木の太さはどう選ぶ?
止まり木の太さは、インコが枝を握った時に爪(指)同士が届かず隙間が空いている状態で、円周の3分の2くらいを握っているのが良いとされています。
つまり、前と後ろの指の間が、止まり木の円周の3分の1くらい空いている状態が、ちょうど良い太さということになります。
インコの爪(指)同士が一周して触れ合うような状態の止まり木は、細すぎて適切ではないということになりますので、もうひと周り大きいものに変えましょう。
逆に、インコの爪(指)同士が離れすぎて、止まり木の円周3分の2までまわらずにうまくつかめていない場合は、その止まり木は太すぎるということになります。
インコによって最適な太さには個体差がありますので、自分の飼っているインコのサイズに合わせて止まり木を選ぶようにしてください。
ちなみに、インコの足のサイズは、方眼紙の上にインコを乗せて、携帯カメラなどで撮影すると確認できます。
円の直径=外周(インコの足のサイズ)÷円周率で計算できます。大まかにですが、インコの足のサイズを3で割ると、購入するべき止まり木の直径が計算できます。
また、太さや材質が適切でない止まり木をずっと使っていると、インコが趾瘤症(しりゅうしょう)になってしまうことがあります。
趾瘤症とは、足裏の皮がむけたり、腫れたり、しこりができたりする症状のことです。
足裏に傷ができて、痛みがあるために片足をあげるようになったり動きが鈍くなったりします。細菌に感染するとさらに悪化します。
足を痛めてしまうと、インコのような小鳥の場合、治療がとても困難です。適切な太さの止まり木を普段から使うことが、予防につながります。
止まり木は何本設置すればよい?
◆最低2本設置する
インコのケージ内には、最低2本の止まり木を設置してあげましょう。
止まり木が1本だけだと、インコはその止まり木に止まって過ごすしかないので、運動不足になったり、ストレスを感じたりする可能性があります。
2本の位置は、1本はケージ手前の低めの位置に、もう1本はケージ奥の高めの位置に設置すると良いでしょう。
手前の低い止まり木は、餌を食べたり、ケージから出たりする際の移動用にします。奥の高めの止まり木は、普段インコが休んだり、睡眠をとったりする安心できる場所にします。
また、高低差があるので、インコが2本を行き来することで、運動になり、気分転換にもなります。
止まり木の太さも均一ではなく、天然木や太さに変化があるものを使って、インコの健康維持につながるような環境作りをしましょう。
◆設置するだけケージ内が狭くなることを考えよう
止まり木をたくさん設置すると、そのぶんケージが狭くなります。ケージ内には、餌や水のケースもあるため、インコが移動してもストレスを感じないスペースが必要です。
止まり木だけでなく、水浴びグッズやおもちゃを置いた場合には、さらにケージ内が狭くなってしまいます。
また、インコが複数いるときにも、お互いに適度な距離を保って過ごせるようにするためには、止まり木は増やしすぎないように、必要な数で設置することをおすすめします。
止まり木は定期的に掃除して清潔を保つ
止まり木には、インコの糞や食べこぼしや、爪やクチバシのはがれたものなどが付きやすいので、定期的な掃除が必要です。
毎日掃除する必要はありませんが、汚れがついているのがわかった時には、早めにティッシュなどで拭きとり、長時間汚れが残ることのないようにしましょう。
月に1〜2回程度、止まり木を外してケージから出し、素材に合わせたお手入れ方法で掃除をしましょう。
掃除の際には、インコを別のケージやキャリーなどの安全な場所に移してから行います。ついでにケージそのものの掃除を一緒にしても良いでしょう。
天然木であれば熱湯をかけて洗い、ネットなどに入れ、消毒をかねて天日干しでよく乾かします。糞や汚れがこびりついている時には、メラミンスポンジでこするとよく落ちます。
プラスチック素材は、中性洗剤や小鳥の掃除用洗剤、次亜塩素酸などを使って掃除をします。洗剤が残らないようにきれいにすすいで、よく乾かしましょう。
止まり木はインコが毎日長時間過ごす場所なので、清潔にしてあげてくださいね。
おすすめの止まり木
◆小鳥のホップステップパー
小鳥用の木製スタンドパーチです。止まり木部分が3段階の高さ違いで三角に組み合わさっていて、インコが楽しく移動できます。
放鳥時の止まり木に適しています。
◆ラタンパーチ8
ラタン(籐)でできたナチュラルパーチです。天然のでこぼこした表面で、インコの爪が滑らずつかみやすい形状です。
◆抗菌消臭手乗り用止まり木
抗菌効果もある天然木の止まり木です。ケージ内の臭いを抑えてくれます。薬品添加剤は使用していないので、インコがかじっても安心です。
◆天然木でこぼこパーチ
天然のでこぼこがついているので、つかみやすく、かじられにくい硬さの天然木パーチです。
◆ロープパーチ
インコなどの小鳥に優しい綿素材のロープパーチです。かわいいカラフルなデザインで、ワイヤー入りなので自由に変形できます。
まとめ
インコなど小鳥にとって止まり木は、遊んだり、休んだり、睡眠をとったりして長時間過ごすとても大切な場所です。
そのため、太すぎず細すぎないサイズで、常に足が触れる場所であるため、ざらざらしすぎない安全な材質でできている必要があります。
おすすめの素材は、太さに変化があってでこぼこがあり、たとえかじっても安心な天然木を使用した止まり木です。
止まり木はケージ内の空間とのバランスを考えて設置し、定期的に掃除をして清潔に保つようにしましょう。インコにとって最適な止まり木を用意して、快適な空間を作ってあげてください。
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