1.ミミズクってどんな動物?
1-1.羽角のあるフクロウ
1-2.羽角とは
3.「ズク」のつくフクロウを紹介
3-1.ワシミミズク属「ベンガルワシミミズク」
3-2.コノハズク属「アフリカオオコノハズク」
3-3.トラフズク属「トラフズク」
3-4.シマフクロウ属「マレーウオミミズク」
ミミズクってどんな動物?
◆羽角のあるフクロウ
実はミミズクというのはフクロウの1種で、一般的に頭に羽角のあるフクロウのことを指します。
身近な動物で例えると、犬という仲間の中に柴犬・チワワといった種類があるように、ミミズクはフクロウという仲間のうちの1種です。
フクロウ目フクロウ科に属する全268種の鳥類のうち、羽角のある種類がミミズクと呼ばれていますが、必ずしも正式名称に「ミミズク」と入っているわけではありません。
和名に「ミミズク」とついていても羽角がなかったり、反対に「フクロウ」という名前がついているのに羽角が生えているということもあります。
例えば『シマフクロウ』は羽角がありますが、名前にミミズクがついていませんし、『アオハズク』はズクがついていますが羽角はありません。
◆羽角とは
ミミズクとフクロウの大きな違いは羽角であると触れましたが、羽角とは左右にある一対の羽の束のことです。実際に耳の役割を持っているわけではありませんが、耳のように見えることから、ミミズクは耳ありと呼ばれることもあるそうです。
前述しましたが、羽角は飾り羽であり、羽角自体の働きは謎に包まれています。
一説によると、羽角があることにより木の葉に擬態し森の景色に溶け込む為なのでは?と言われています。
「ミミズク」の語源
「ズク」とは日本語の古語で「フクロウ」を意味します。つまり、ミミズクとは「耳のあるフクロウ」を指しています。
耳のような羽角を持っているミミズクは、見た目にも可愛らしく愛嬌がありますよね。
フクロウのお迎えを考えている方は、ミミズクが良いかフクロウが良いかは個人の好みになりますが、お迎えするフクロウを探すときにミミズクの違いを知っていると、スムーズに探すことができます。
ミミズクの中にもコノハズクと呼ばれるミミズクがいますが、全長20センチ以内の最も小型のフクロウがそのように呼ばれています。
体のサイズにより呼び名が変わりますが、好みに合わせてフクロウのお迎えを検討してみましょう。
「ズク」のつくフクロウを紹介
ミミズクと呼ばれているフクロウを何種かご紹介いたします。フクロウの飼育に挑戦したい方の参考になれば、幸いです。
◆ワシミミズク属「ベンガルワシミミズク」
ヒマラヤ山脈西部からミャンマー西部、インドに分布する大型のミミズクであり、ペットとしても人気の種類です。
全長50センチ〜60センチ前後に成長するベンガルワシミミズクは、40万前後で購入可能です。
その最大の特徴は、オレンジがかった目をしており、美しい茶褐色の体毛が特徴的です。体重は1キロ前後になり、フクロウの中でも大きな分類になります。
野生下では、低地の半砂漠や人里近い森林や森の低地に生息しています。
寿命は15年〜20年前後と言われており、ペットショップでも、比較的購入しやすい品種になります。
食性は肉食であり、冷凍マウスやウズラ、ひよこなどを口のサイズにあわせて成長に適した餌を準備して与えましょう。
◆コノハズク属「アフリカオオコノハズク」
アフリカオオコノハズクは、アフリカ大陸のサハラ砂漠よりも南の地域に生息していれフクロウであり、全長20センチ〜25センチの中型のミミズクになります。体重は200グラム前後と非常に軽いです。寿命は10年〜15年前後であり、ベンガルワシミミズクよりも短めの寿命になります。
アフリカオオコノハズクの毛色はグレーがかった茶褐色であり、人にも馴れやすい種類です。
顔まわりの黒い縁取りが特徴であり、ハッキリとした顔立ちをしています。
購入金額は、おおよそ30万〜40万円前後です。
◆トラフズク属「トラフズク」
北米やヨーロッパの大部分に生息するフクロウであり、場所によっては日本でも見ることのできるフクロウです。
針葉樹林や開けた森、街中でも見ることができるポピュラーなミミズクになります。
全長35センチ、体重250g程度に成長するトラフズクは平たい顔が特徴であり、ミミズクの代表格とも言われています。日本のミミズクといえばトラフズクを指すことが多く、野鳥として見ることもできます。
野生みが強く、人になかなか馴れづらい個体も多いですが根気強く飼育することにより、良きパートナーになります。
トラフズクの飼育のポイントとしてもう一つ、餌付けがあります。
マウスやウズラなどその子により好みが異なるため、好きな餌を見つけるまで時間がかかる場合があります。バランスよく複数の餌を準備するのが、良いでしょう。
◆シマフクロウ属「マレーウオミミズク」
マレーウオミミズクは、東南アジアに分布するミミズクであり、全長33センチ〜44センチに成長します。
河川や海岸、沼地など水辺を生活圏にしていおり、水辺の魚や水生昆虫、小型哺乳類などを捕食します。名前の「ウオ」というのは魚を好んで食べることが由来となっているようです。
フクロウといえば森にいるイメージが強いかと思いますが、マレーウオミミズクのように辺を生活拠点にしている種類もいます。
マレーウオミミズクは素早く魚を摂るために、足は長く鋭い鉤爪が特徴的であり、足の裏側には魚を捕まえて離さないようにするための先の尖った鱗が並んでいます。また、足の部分に毛がなく、皮膚が露出しているという点も森に住むフクロウとの大きな違いの一つです。
野生のフクロウというと、ネズミやうさぎなどの小動物を狩るイメージが強いですが、マレーウオミミズクは水生生物を主食として、川や沼に住むカニやザリガニなどの甲殻類、カエルなどの両生類や小型のトカゲなどの爬虫類や昆虫など様々な動物を食べます。
狩の際には音を立てないような飛び方をする他のフクロウと違い、魚が主な餌としているマレーウオミミズクはあまり音に神経質になる必要がないため、かなり羽音をたてて飛びます。
日本で見られるフクロウ
ミミズクについて紹介してきましたが、日本で見ることのできるフクロウやミミズクについて紹介していきます。
飼育したいと考えている方の他にも、バードウォッチングでフクロウを観察したいという方は参考にしてください。
飼育することでも人気のある【オオコノハズク】
主に木のムロや木の幹などを寝床にしています。北海道では夏鳥ですが、それ以外地域では移動しない留鳥であり季節問わずに観察することができますよ。
濃い頭とお腹の縦模様が印象的な【アオバズク】
語尾にズクがつきますが、羽角がないタイプのフクロウであり、春から夏にかけて渡来してくる季節鳥です。
中型フクロウであり、森に擬態しやすいため見つけるのが少し難しいフクロウでもあります。
金色の目が特徴的な【キンメフクロウ】
生息数が極端に少なく、現在は絶滅危惧種に指定されています。過去には新潟県での目撃情報もありましたが、現在は日本だと北海道に極わずか生息しているようです。
野生の姿非常に美しい見た目をしており、22センチ〜27センチと中型のフクロウになります。
真っ白な体が美しい【シロフクロウ】
冬になると北海道に渡来する大型のフクロウです。北海道の雪景色と真っ白な身体は美しく、見応えがあります。
しかし、冬場になると雪と同化してしまい探しづらいかもしれません。また、数も少ないため野生の個体を見つけるのは覚悟と準備が必要でしょう。
日本最大級のフクロウ【シマフクロウ】
全長は63~71cmほどで、翼を広げると翼の先から反対の翼の先までが180~190cmにもなる大型のフクロウです。
全体は灰褐色で、黒褐色の縦縞と横縞の模様が特徴的です。
日本では北海道にのみ生息していますが、世界を見てみてもロシアの極一部にしか分布していない、かなり希少な種類です。フクロウの中では珍しく、魚類も捕食するフクロウです。
まとめ
ミミズクとフクロウの違いについて紹介しました。
ミミズクは羽角を持っているフクロウの総称であり、耳のような毛の束が特徴です。
しかし、中には羽角を有していなくてもミミズクと呼ばれるフクロウもおり、フクロウの呼ばれ方によって異なります。
ミミズクだけでも200種類以上いるため、飼育可能な品種が日本で購入できるのか下調べをして計画的にお迎えしてください。
ミミズクとフクロウの違いを知りたい方やフクロウの飼育に興味のある方の参考になれば、幸いです。
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