【掲載:2022.12.25 更新:2023.07.07/2025.01.24】
※本記事には、一部昆虫が写った画像を使用しています。
レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)のエサは何?

野生のレオパは、通常、生きた昆虫を餌にしています。
飼育下のレオパにおいても、爬虫類用として販売されている、生きたコオロギやワームなどの昆虫を「生き餌」として与えることが一般的ですが、いわゆるレオパ専用の人工フードも市販されています。
◆コオロギなどの虫
レオパの餌として代表的なのが、コオロギです。
そのほかにも、ワーム(ミールワーム、シルクワームといった幼虫)、餌用のゴキブリ(デュビア、レッドローチ)などの虫が、レオパの餌としてペットショップで販売されています。
レオパの餌を生き餌にする場合は、レオパと共にその虫たちも飼育しなければならず、そのための環境も必要になります。
また、生きたコオロギを与えるときは、「固い後ろ足を取り除く」、ベビーのレオパに与えるときは、「触角を取り除く」「頭をつぶす」といった下処理も合わせて行います。
もしも生き餌は難しいが、虫は与えたいという場合は、生き餌を乾燥させた「乾燥飼料」や冷凍した「冷凍飼料」なども販売されているので、代用品として取り入れるのもよいでしょう。
レオパにも個体によって好き嫌いがある場合もあります。
虫だけではレオパの栄養が偏るため、餌として虫を与える場合は、カルシウム剤などのサプリメントを添付して与えること(ダスティング)をおすすめします。
◆人工フード
人工フードは、扱いやすいだけでなく、保存性も高く、レオパに必要な栄養素がバランスよく配合されているのが特徴です。
レオパの人工フードは、種類も豊富で、次の3つのタイプから選択することができます。
- そのまま与えることのできる「半練り」タイプ
- 水やお湯でふやかして与える「ドライ」タイプ
- 水やお湯でふやかしたうえで練って与える「粉末」タイプ
どのタイプにするかは、レオパの食いつきの良さや飼い主さんの使いやすさで選択するとよいでしょう。
ただし、迎え入れたばかりのときは、ショップで勧められたフードを与えてあげた方が安心です。
また、生き餌を好むレオパの場合でも、人工フードに慣れさせておくと、生き餌がなくなったときや災害などの緊急時にも安心です。
人工フードのみでレオパを飼育することは可能?


常に生きた虫を餌として確保しておくには、コストも手間もかかることになり、飼い主さんの負担が大きくなるのも事実です。
そのため、できれば人工フードで飼育したいという方も多いでしょう。
ここでは、レオパを人工フードのみで飼育することは可能なのか?について、考えていきましょう。
◆人工フードのみの飼育は可能
結論からいうと、レオパは人工フードだけでも飼育可能です。
ただし、お迎えしたレオパが人工フードを好んで食べてくれることが絶対条件。
もともと生き餌しか食べていないレオパに、無理やり人工フードを与えても、なかなか食べてはくれません。
また、人工フードにはいくつかのタイプがあり、それぞれの個体によって好みも異なります。
そのため、ショップで好んで食べていたフードをあらかじめ聞いておくことも重要です。
◆育った環境による
レオパが人工フードを食べてくれるかどうかは、これまで育ってきた環境によって変わってきます。
特に、生き餌を中心に与えて育てているペットショップにいたレオパの場合、人工フードを食べてくれるようになるまでには時間がかかるかもしれません。
レオパを販売しているペットショップのなかには、個体の販売時に「生き餌」、「人工フード」、「生き餌&人工フード」など、そのレオパが好んで食べる餌をあらかじめ掲示しているところもあります。
人工フードのみで飼育したい飼い主さんは、あらかじめ人工フードに慣れているレオパをお迎えすると安心です。
エサやりに必要な道具

レオパの餌やりに必要な道具は、それほど多くありません。
100均やホームセンター、他の生き物専用のものでも代用可能ですが、道具選びにはいくつか押さえておきたいポイントがあります。
◆食器
レオパにワームなどの生き餌を与えるときは、食器が必要になります。
足をかけても倒れないような、重みがあり、背の低い、安定感のある食器がよいでしょう。
さらに、ワームや餌用のゴキブリがケージ内の物陰に逃げてしまうと、なかなか捕まえることができなくなるため、縁に返しがついている食器がおすすめです。
どのようなものを選んでよいか分からない、というときは、ペットショップなどで販売されている爬虫類や両生類用の餌皿にするとよいでしょう。
◆給餌用ピンセット
レオパに給餌するときは、主にピンセットを使用します。
ピンセットには、「金属製」「竹製」「プラスチック製」の3種類があります。
- 金属製:つかみやすく、丈夫。シルバーの場合、光でレオパが怖がることもあるので、黒など色のついたものがおすすめ。
- 竹製:金属製と比べて安全性が高く、安価なものが多い。ただし、生き餌はつかみにくい。
- プラスチック製:金属製と比べて安全性が高く、竹製より洗いやすい。生き餌はつかみにくい。
レオパは、餌に勢いよく食いついてくるため、ピンセットの先に触れ、傷ついてしまうことがあります。
そのため、給餌用のピンセットは、素材に関わらず、先端に丸みがあるものを選びましょう。
エサの与え方と頻度

◆与え方
レオパの餌の与え方は、生き餌の場合でも、人工フードの場合でも変わりはありません。
ただし、生き餌の場合は、与える虫によって次の2種類の方法に分けられます。
- ピンセットで掴んで直接与える:コオロギ
- 餌をゲージに放すか餌皿に入れて捕食させる:ワーム、餌用のゴキブリ
なお、レオパに人工フードを与えるときは、ピンセットを使用します。
レオパは、基本的に動くものに反応するため、レオパに人工フードを与えるときは餌をピンセットでつまみ、小刻みに動かしてみると、勢いよく食いついてきます。
このとき、ピンセットの先端がレオパに向かないように注意してください。
一般的なレオパは、落ちたものを食べることはほとんどありません。食べこぼしたものなどは、速やかに片づけてあげてください。
◆適切な頻度
レオパは、成長によって餌を食べる回数や量が変化していきます。
レオパは、基本的に「必要な分だけを食べる」生き物です。
レオパの成長期は、ほぼ毎日、餌は欲しがるだけ与えてあげるのがベストです。
しかし、大人になると、1週間に1回ないし2回くらい、1回にたっぷりの給餌で十分になります。。
まとめ
今回は、レオパの餌の種類とその与え方についてご紹介してきました。
レオパは、性格もおとなしく、とても丈夫。はじめてでも飼いやすい爬虫類として人気です。
しかし、「生きた餌しか食べないと思うとお世話が不安」という理由から、お迎えを諦めていた方も多いかもしれません。
今回ご紹介したように、レオパを取り扱っているペットショップでは、今現在、どのようなものを食べて暮らしているかが分かるようになっている店舗も少なくありません。
また、ショップの店員さんに確認すれば、教えてもくれます。
生き餌を好む子に無理に人工フードを与えたり、生き餌の扱いに自信がない飼い主さんが無理に生き餌を与えようとしたりするのでは、お互いにとってもストレスです。
お互いが無理なく生活するためにも、是非、あらかじめ餌の好みを確認してください。
そして、是非、レオパが喜んで食べてくれる餌を与えてあげてください。