1.デグーはどんなペット?
1-1.特徴
1-2.性格
1-3.寿命
3.デグー飼育の難しさ、大変さ
3-1.人なつっこいと言われているが個体差がある
3-2.賢い生き物がゆえに、いたずらをすることも
デグーはどんなペット?
デグーは、近年、ペットとして注目度を増している小動物の一種です。
被毛は、黄褐色から茶色、また、「ブルーデグー」と呼ばれるグレーから青みがかった色もみられます。
見た目もかわいらしく、好奇心旺盛で人懐っこい性格といわれているデグー。
デグーとは、本来どのような動物なのでしょうか?
ここでは、ペットとして人気上昇中のデグーの生態について、ご紹介していきます。
◆特徴
デグーは、デグー科、デグー属に分類されるげっ歯類の動物です。
チリの山岳地帯、特にアンデス山脈の西側に生息し、亜熱帯、乾燥地帯など、幅広い環境下で生活しています。
デグーは昼行性で、家族単位の群れで行動しながら、聴覚や嗅覚、触覚を使ってコミュニケーションを取るといわれており、デグーの鳴き声から、人間でも感情を読み取ることができます。
デグーの身体的な特徴として、別名「トランペット・テール」と呼ばれる約10~16㎝の長い尾が挙げられます。
さらに、このデグーの尾は、コミュニケーションの手段として利用されているともいわれています。
◆性格
デグーは、群れで生活するということもあり、社会性のある、コミュニケーション能力の高い動物であるといわれています。さらに、知能も高く、好奇心も旺盛な性格です。
また、飼い主さんも、デグーの豊富な鳴き声から、飼育するデグーの感情を理解することができるようになるといわれています。
そんなことからも、デグーと人間は、信頼関係の築きやすい間柄といえるでしょう。
◆寿命
野生下で生活するデグーは、比較的短命といわれています。
それに対し、飼育下のデグーの寿命は小動物のなかでは長い方で、5~10年といわれています。
デグーにとってストレスなく、快適な環境を整えてあげれば、10年以上一緒に過ごすことも期待できます。
デグーはこんな人におすすめのペット
デグーは、基本、群れで生活するということもあり、日々、お世話を欠かさず、コミュニケーションやスキンシップを取りたい!という飼い主さんにおすすめの動物です。
さらに、デグーは小さな動物のため、比較的狭いスペースで飼育することができます。
1人暮らしでの飼育も可能ですが、とにかく、しっかりとお世話し、デグーに寂しい思いをさせないことが重要。
しっかりと信頼関係を築くことができれば、最高なパートナーになるでしょう。
デグー飼育の難しさ、大変さ
ここまで、デグーの習性や性格などについて、ご紹介してきました。
人とのコミュニケーションも可能なデグー。
人懐っこい性格もあり「デグーは飼いやすい」といわれていますが、実際のデグーの飼育には、難しさや大変さもあります。
ここでは、デグーの飼育の「難しい」といわれる点について、ご紹介していきます。
◆人なつっこいと言われているが個体差がある
デグーは、人懐っこい性格で懐きやすいとはいえ、当然、デグーには人見知りの子もいます。臆病な子や神経質な子もいます。
お迎えしたデグーが思うようになかなか懐かないことから、「飼育が難しい」と感じる飼い主さんのお話を耳にします。
ペットショップなどで、個体の性格まで正しく判断することは難しいといえるでしょう。
だからといって、「こんなはずじゃなかった!」と、飼育を放棄するわけにはいきません。
万が一、お迎えしたデグーが人懐っこくなかったり、なかなかスキンシップを取らせてくれなかったりして飼育が難しい子であったとしても、最後まできちんとお世話ができるかどうか、しっかり考えましょう。
◆賢い生き物がゆえに、いたずらをすることも
デグーは、飼い主さんのことをよく見ています。
飼い主さんの行動から、ご飯やおやつの在りかを見て学び、盗み食いをしたり、いたずらをしたりすることがあります。
また、ケージのロックの外し方や扉の開け方などもしっかりと覚えていて、脱走したりすることもあります。
デグーはすばしっこい動物で、脱走すると捕まえるのも難しく、一苦労です。
デグーの賢さは、飼いやすさにつながるだけでなく、かえって飼い主さんを困らせてしまうこともあります。
そこが「デグーの飼育は難しい」といわれる点といえるでしょう。
デグーには飼育が難しいと感じる子もいる、という点をきちんと理解したうえで、お迎えできるかどうか検討しましょう。
デグーの飼育方法
デグーに限らず、生き物の飼育には、性質に合った適切な環境を整えてあげる必要があります。
デグーの飼育を難しいものにしないためにも、しっかりと準備をしてからお迎えしましょう。
ここでは、デグーの飼育に必要なもの、エサ、お世話の仕方など、デグーの適切な飼育方法について、ご紹介していきます。
◆必要な用品
デグーをお迎えするときは、あらかじめデグーの生活に必要なものを揃えておく必要があります。
デグーの飼育に必要なものは、次の8点です。
高さのあるケージ
デグーの飼育に最も必要なのが、「ケージ」です。
デグーのケージは、鳥用や猫用のケージのように高さのあるものがおすすめです。
また、回し車、ハンモックや登り木など、デグーが十分に運動できるようなものが設置できる広さがあるものを選びましょう。
ケージは、デグーが日常を過ごす場所です。デグーにとって快適な空間にしてあげてください。
回し車
ケージ内には、デグーが運動不足にならないよう回し車(ホイール)を設置します。
なお、デグーの回し車は、小動物向けの中型のものがおすすめです。
静音ベアリングが付いた回し車にすると、デグーが思いきり走っても、音やガタつきを抑えられて安心です。
囓れるオモチャ
デグーは、常に歯が伸び続けるげっ歯類の動物です。
かじり木や木製の巣箱など、ケージ内に常に齧れるオモチャを入れておくことで、ストレス解消や歯の伸びを抑えるのに役立ちます。
なお、囓れるオモチャは、無着色のもの、農薬を使っていないものを選んであげましょう。
砂遊びをする場所(砂)
砂遊びが大好きなデグーには、ケージ内に砂浴びができる場所を設置してあげましょう。
デグーにとって砂遊びは、砂をかいて遊べるストレス解消効果と、砂浴びをすることで身体の汚れを落とす効果が期待できます。
砂浴び用のハウスも市販されており、デグーが十分に砂浴びできる広さもあり、砂が飛び散らないよう工夫もされています。
なお、砂浴び用の砂は定期的に交換し、常に清潔にしておきましょう。
シェルター(巣箱)
ケージ内には、巣穴のように寝床にしたり、隠れたりすることができるシェルターや巣箱のようなものを設置し、デグーが日中でも安心して過ごせるようにしてあげます。
デグーが寝床や隠れ家にするためのハウスです。デグーを飼う場合、寝床をハンモックにする方と、ハウスを利用する方に分かれますが、そこは好みで選びましょう。
ハンモック
ハンモックは、デグーにとってシェルターや寝床の代わりにもなります。
デグーのハンモックには、ゆったりしたサイズで、洗えるものをおすすめします。
サイズが大きいとしっかり身体が包み込まれ、デグーが安心します。
また、どこでも排泄してしまうデグーにとって、洗えることが最も重要。
ただし、乾きやすいからといって、網目状のものにすると足を引っかけてケガをしてしまう恐れがあるため、避けましょう。
エサ皿
デグーは草食性の動物で、牧草を主食としています。
その他、栄養バランスを考慮し、デグー用のペレットを与えます。
これら牧草やペレットがいつでも食べられるよう、エサ皿は、ケージ内に常にセットしておきましょう。
床置きタイプのエサ皿にする場合は、安定感のある陶器製のものをおすすめします。
なお、ケージに引っ掛けられるタイプのものにすると、牧草やペレットが排泄物で汚れてしまうこともなく安心です。
給水器
デグーがいつでも好きな時にお水が飲めるよう、ケージ内には、給水ボトルも常に設置しておきます。
サイズは、300ml~500mlくらいのものがよいでしょう。
なかのお水は定期的に交換し、常に新鮮なお水が飲めるようにしてあげましょう。
◆エサは何を食べる?
野生下のデグーは、おもに草食で主にイネ科の植物を好み、その他、樹皮、種子、果物などを食べて生活しています。
飼育下でのデグーも、イネ科の牧草(チモシー)を主食として与えてあげます。
なお、デグーは糖質が吸収をしにくい体質のため、栄養バランスの維持にはデグー用のペレットを与えましょう。
◆毎日するお世話
デグーを飼育するうえで毎日欠かせないお世話は、決して難しいことではありません。
デグーは、トイレを覚えてくれません。行動範囲内のどこにでも排泄してしまいます。
床材の上にはもちろん、ハンモック、回し車など、デグーはさまざまな場所で排泄している可能性があります。
そのため、ケージ内の掃除は、毎日こまめに行ってあげることが重要です。
特に、排泄物の染み込んだ床材は、時間が経つと悪臭の原因となります。
ハンモック、回し車、シェルターなども含め、ケージ内をこまめに掃除することで、気になるアンモニア臭を軽減することができます。
デグーも、汚れた環境では健康的に過ごせません。
しかも、決して難しいことではありません。是非、毎日お掃除してあげてください。
まとめ
今回は、近年、人気急上昇中のペット、デグーについてお話してきました。
デグーは人に慣れる動物といわれながら、飼育が難しいともいわれます。
しかし、デグーの飼育が難しいといわれるのは、デグーそれぞれの性格からくるもの。
デグーは人懐っこい動物とはいえ、必ずしもすべての子がそうであるとはいえません。
当然、人に懐くかどうかには個体差があり、すぐに懐く子もいれば、時間のかかる子もいます。また、賢さが故に、飼い主さんを困らせたりすることもあります。
それが、デグーの飼育が難しいと感じる点でしょう。
そもそも、動物の性質は、種類によって決められるものではなく、飼育が難しいと感じる子もいます。
お迎え前に気づけないこともある、ということを理解し、たとえ理想とは違ったとしても、最後までお世話ができるかどうか、しっかりと考えたうえで、お迎えを検討してください。
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