ハリネズミはどう怒る?怒っている時の見分け方と仲良くなる方法を紹介

2023.02.04

ハリネズミはどう怒る?怒っている時の見分け方と仲良くなる方法を紹介

「ハリネズミは怒ると背中の針を立てる」ということが一般的に知られていますが、実はハリネズミが怒っている時の表現はそれだけではありません。 ハリネズミはどのような時に怒り、どのようにして表現するのか。 今回はそんなハリネズミの「怒る」動作に注目していきます。また、併せて仲良くなる方法もご紹介しますので、参考にしてみて下さいね。


ハリネズミはどう怒る?

ハリネズミはその名前からしてネズミの仲間だと考えられそうですが、実際にはモグラに近い生き物で、ハリネズミ目ハリネズミ科に属しています。

可愛らしい顔つきところんとしたフォルムが愛らしく、ペットとしての人気も高いハリネズミですが、実ははかなり臆病な動物です。
ペットとして飼育する上で、その動物の感情表現や生態というのは把握しておきたいことの1つかと思います。

一緒に暮らす上では、相手がどのように嫌なことを表現するのか知っておくのは大切ですよね。
ハリネズミは一体どのようにして怒るのかを見ていきましょう。

◆お馴染みの「針を立てる」

怒るハリネズミ

ハリネズミといえばこの姿を思い浮かべる方がとても多いかと思います。
ハリネズミは、怒ると背中の筋肉を収縮させて丸まることによって針を立て、体を守ります。

見ての通り、針は頭頂部から背中、お尻にかけてたくさん生えています。背中側の針は毛と同じタンパク質でできていて、進化の過程で体毛が硬くなっていったものと考えられています。硬いとはいうものの、曲げると折れてしまうような注射の針などとは違い、弾力もあってしなやかに曲がります。

そんな針ですが、怒った時にいきなりこのように全ての針が逆立つ訳ではありません。
「今怒っているぞ」「警戒しているぞ」と伝える時は、まずは頭の上側の針のみを逆立てます。
それでも状況が変わらない際に、次第に丸まりながら全身の針を立たせ、体全体をさらに体を縮めていきます。
そうしているうちに、段々とこの写真のようにまん丸になるのです。

このまん丸になる体勢はハリネズミにとって防御の姿勢でもあります。
この体勢は気持ちは恐怖や不安も感じていたり、強いストレスを感じていますので、ハリネズミらしい!と済まさずに、飼い主さんは警戒や恐怖の対象を取り除いてあげる必要があります。

また、ハリネズミは飼い主さんと遊んでいる中で丸くなったりすることもありますが、これは恐怖を感じて丸まっている訳ではありません。

丸まるハリネズミ

この写真の子は安心して寝てしまっていますね。先述した通り、ハリネズミが怒る時には頭の針を逆立てますので、見分けられるようにしておきましょう。

◆シューシューという「威嚇音」を出す

ハリネズミは、小さめではありますが感情によって色々な鳴き声を発しています。

鼻から「シューシュー」といった息を吐き出すような音を出している時には、何か不満があって怒っている時です。

また、短く「シュッ・シュッ」「フッ・フッ」という音を出している時も、怒って威嚇しています。

相手を威嚇してとても警戒しており、同時に背中の針を立てて丸くなります。

寝ているところを起こされたり、人間に触られたくない場所を撫でられたり持ち上げられたりすると、このように怒ることが多いようです。

◆体を揺らす

ハリネズミは怒ると体を上下に揺らすことがあります。

背中の針を立てながら体を上下に揺らし、威嚇して、外敵から身を守ろうとしていると考えられます。

ハリネズミがシューシューと威嚇音を出し、体を丸くして針を逆立て、さらにそのままジャンプして針を刺してくるような仕草がみられると、そうとう怒っている状態です。

感情としては強く警戒し、不愉快に思い、身を守ろうとしているということなので、とてもストレスを感じている状態です。

一生懸命ジャンプをしていている…と思う方もいるかも知れませんが、ハリネズミにとっては身の危険を感じて頑張って対抗しています。
怒る原因のものを離してあげて、そっとしておきましょう。


ハリネズミはどういう時に怒るのか

では、ハリネズミはどんな時に怒るのでしょうか。

ハリネズミはとても警戒心が強く、怖がりな性格をしており、人にもなかなか慣れない動物です。

ハリネズミが怒りやすいのは、主に驚いた時だと言えるでしょう。

飼い主さんが急に見えるところに現れたり、ハリネズミのケージに突然手を入れてきたり、急に抱き上げたりといったことが、ハリネズミを驚かせる原因となります。

また、人間に触られることが嫌で、怒って針を立てる、というハリネズミも多いようです。

他にも、睡眠を邪魔されたり、大きな音を出されたりすると、怒って威嚇する、不安や恐怖を感じて威嚇するということにつながります。

他にも、ケージから出すと、環境の変化を嫌い、丸くなったままでずっと動かなくなることもあります。

かわいいハリネズミをよく見たり、触ったりしたい気持ちはよくわかりますが、むやみに人間の都合で触らないようにした方が無難ですね。


ハリネズミに馴れてもらうには

馴れているハリネズミ

ハリネズミが怒る時の仕草や、怒ったり警戒する時もご紹介してきました。
それらを知ったうえで、どのように接すればハリネズミに馴れてもらえ、仲良くできるでしょうか。

いくつか方法をご紹介します。

◆ハリネズミのペースに合わせる

ハリネズミが怒って針を逆立てている時には、むやみに触らないでそっとしておき、ハリネズミのペースで元に戻るのを待ちましょう。

また、普段の飼育生活でも、ハリネズミを驚かすことのないように気をつけると良いでしょう。

具体的には、大きな音を出さない、急に触ったり持ち上げたりしない、突然ハリネズミのケージに手を入れたりしない、などです。

ハリネズミがリラックスした時に、やさしく声をかけてゆっくり動いて、手を近づけたり触ったりするように心がけましょう。

他のペットがいる、テレビなど大きな音がするものがある、子供が騒いでいるなど、ハリネズミが嫌がる要素があれば、速やかに取り除いてあげてください。

◆飼い主のにおいを覚えてもらう

ハリネズミは臆病な性格をしていて、少しのことでも警戒してしまうので、飼い主のことを安全な対象として匂いを覚えてもらうようにすると良いでしょう。

ハリネズミは、学習能力はあまり高くありませんが、飼い主を認識できることがわかっています。

例えば、ハリネズミの近くに手を置いて、触らずにしばらくそのまま我慢してすごして、匂いを覚えてもらうようにしてみてください。

何も危害を加えないということがわかると、次第に手がハリネズミの近くにきたり触れたりしても怒ることが減り、気にしなくなってくれます。

また、ハリネズミのおやつをあげる時に手の上であげるようにすると、えさと一緒に手の匂いも覚えてくれて、馴れてくれる可能性が高まります。

ハリネズミが寝ている時は避けて、おやつの時間やこちらに興味がありそうな時などに、1日の少しずつの時間で、気長に距離を縮めていきましょう。

手からおやつをあげる時には指をかまれる可能性もありますから、注意してハリネズミの口元を見ていることをおすすめします。

◆ハリネズミの好みを覚える

ハリネズミは食べ物にこだわりがある個体が多いので、好みのおやつを与えることで、馴れてくれる可能性があります。

ハリネズミの好物としては、市販のハリネズミ用おやつのほか、いちごやりんごなどの果物、ミルワームなどがあります。

自分のハリネズミがどんなおやつを好むのかを把握し、与える時に少しずつスキンシップを増やすと良いでしょう。

ハリネズミがおやつに夢中になっている間に、手が近づいても危害を加えられないということを覚えてもらうように頑張りましょう。

他には、ハリネズミをマッサージする動画がネット上にありますが、なかなか難しいコミュニケーションです。

しかし、ハリネズミが飼い主さんを信頼して、触られることに気持ち良さを感じるようにできれば、馴れてくれるでしょう。

コツとしては、ハリネズミは怒ると体を硬くして丸めますので、背中やお尻側の筋肉をよく使っていると考えられます。

ハリネズミをなでる時には、この筋肉をマッサージしてあげるつもりで優しく触ると、気に入ってくれる可能性が高くなります。

実際には、丸くなった時でもずっと筋肉を収縮させているわけではなく、丸まって針を立てた状態で何時間も過ごせるようで、筋肉が凝ってしまうほどのことはないようです。

背中やお尻のマッサージを受け入れてもらえたら、さらに体の側面を撫でてみてください。

ハリネズミの好みの場所がみつかると、より飼い主さんに馴れてくれることでしょう。

ただし、触られて喜ぶかどうかには個体差があることや、同じハリネズミでも時間帯や状況によって反応が違いますから、ハリネズミをよく観察して行うようにしてください。


ハリネズミが嬉しい時の表現は

抱っこされているハリネズミ

ハリネズミは、怒るだけではなく、嬉しい時にも鳴き声を発してくれることがあります。

小鳥のように「ピッピッ」「ピー」という鳴き声を出した時には、現在の状態に満足したり、嬉しく感じたりしています。

ぐっすり安心して眠っている時や、餌を食べておなかが膨れた時にも、このような鳴き声が聞かれることがあります。

また、鳴き声と共に、小さいですが喉を鳴らすこともあり、これも喜んでいる時の行動です。

もしこのような声が聞けたら、ハリネズミの飼い主としてとても嬉しいことですね


まとめ

歩いているハリネズミ

ハリネズミが怒ると、丸くなって背中の針を立てて威嚇します。

また、針を立てるだけでなく、シューシューと鳴き声を発し、体を上下に揺らして針を刺すような行動をしてくることもあります。
ハリネズミが怒った時にはむやみに触らないで、怒る原因を取り除き、通常に戻るまでそっとしておいてあげてください。

大きい音を立てたり、睡眠を妨げたり、急に触ったりすると「怒る」可能性が高いので、普段からできるだけハリネズミを驚かさないように接してあげましょう。

ハリネズミは飼い主さんを覚えて認識してくれることがわかっているので、根気よく匂いを覚えてもらうようにして、馴れてくれるよう頑張りましょう。



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ネコ、犬、インコ、金魚などと暮らした経験を生かし、飼い主さんに役立つよ うな記事を作成しています。 ペット情報を日々チェックしながら、ペットについて勉強中です。かわいいペ ットをメインとしたイラスト作成もしています。


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