クレステッドモルモットとは?
クレステッドモルモットは、品種改良されたペットとして流通している品種であり、野生には存在しません。
頭のロゼットと言われる巻き髪が印象的なクレステッドモルモットは、他のイングリッシュなどよりも目立つ存在であるため、ペットとしての人気も非常に高いです。
クレステッドモルモットを詳しく紹介していきます。
◆クレステッドモルモットの歴史
クレステッドモルモットが作出されたのは、1800年代の後期と言われており、イングリッシュを品種改良したのが始まりです。
始めモルモットは、南アメリカのアンデス地方では3000年前から食用として重宝されており、のちにヨーロッパに渡り、実験動物として活用されてきました。
その大人しさや扱いやすさから、ペットとしての人気も高まり、人に飼いやすいように品種改良が進められた結果、現在のクレステッドモルモットが誕生しました。
イングリッシュよりも派手な見た目からインパクトがあり、現在はペット用にブリードされた個体が流通しています。
クレステッドモルモットの特徴
クレステッドモルモットの最大の特徴は頭頂部の巻髪であり、とさか(クレステッド)のように見えることからこの名前がつけられました。
頭頂部以外はイングリッシュ同様の短毛ですが、頭部のロゼットが目を引く容姿をしています。
つがいを作らずに群れで生活することを好むクレステッドモルモットは、多頭飼育に適しています。
クレステッドモルモットは、鳴き声でコミュニケーションをとる生き物であり、小さなグループを作って生活する習性があります。
狭い場所が好きで、飼育ケージに土を入れておくと掘って巣穴を作り、そこで生活します。
活動範囲はそこまで広くなく、狭い範囲で餌を探して動き回ります。
ビタミンCを体内で作り出すことができないため、餌に混ぜて与える必要があります。
寿命は7年前後と言われてますが、大切に飼育すれば10年生きる個体もいます。
クレステッドモルモットの性格
物音に敏感であり、警戒心が強い面があるのでお迎え当初は飼育環境に慣れるまではそっと見守る必要があります。
クレステッドモルモットは、人に対する攻撃性はほとんどなく、温和で好奇心旺盛な個体が多いです。
飼い主さんの顔を覚えて、キュキュキュと鳴きながら餌をねだったりと簡単なコミュニケーションを取ることも可能です。
中には神経質な気質が強く出ることもあるため、人の出入りが激しいドア付近や車の音などがよくする窓際には、飼育スペースを作らないようにしましょう。
警戒心が高く、怯えている時には端の方に集まりじっとしていることが多いです。
飼い主さんや家族に慣れるまでは特に、ゆっくりとお世話をしてクレステッドモルモットをびっくりさせないようにすることが、仲良くなるポイントになります。
クレステッドモルモットの寿命・病気
クレステッドモルモットは、普通のイングリッシュモルモット同様皮膚炎などの皮膚疾患に注意が必要です。
特に頭のロゼット部分は長い毛質のため、毛ジラミなどがつきやすく、傷ができてもすぐに発見できない可能性もあります。
注意したいのは、トイレによりお尻周りが汚れてそのまま放置しておくと、そこから感染症を引き起こす可能性があります。
お尻周りの汚れは、皮膚炎の原因にもなりやすい部位ですので、こまめにチェックして清潔に保ちましょう。
クレステッドモルモットがなりやすい病気として、尿路結石があります。
尿路結石とは、カルシウムが多い餌を与えることで体内に結石ができてしまい、尿道などを塞いでしまう疾患です。
排尿痛や食欲不振、下痢や嘔吐元気消失などの症状が見られます。
一般的には、投薬や外科手術により欠席を取り除くことにより治療します。
カルシウム過多にならないように食事に注意しながら、予防しましょう。
クレステッドモルモットは、体内でビタミンCを作り出すことができません。
そのため、餌にビタミンCを添加して与えたり、食事から摂取できるようにする必要があります。
ビタミンCが不足するとビタミンC欠乏症になりやすく、歩行困難や意識障害などの症状があります。
このような症状が出ている時には、速やかに動物病院を受診しましょう。
クレステッドモルモットを見てくれる動物病院は限られており、診てもらえない場合もあるため、モルモットなどの小動物に明るい動物病院をかかりつけとして、お迎え前に探しておくことが大切です。
クレステッドモルモットはどこでお迎えできる?
クレステッドモルモットは近年ペットショップでも取扱が増えてきましたが、ポピュラーなイングリッシュと違い流通数が少ないため、確実にお迎えしたい場合には、小動物の専門店やエキゾチックアニマルに強いペットショップでお迎えするようにしましょう。
販売価格は10,000円前後になります。
イングリッシュモルモットは3000円前後で販売されていることが多いので、その希少性からクレステッドモルモットのほうが割高の傾向にあります。
お迎えする時には、クレステッドモルモットの販売実績のある信頼できる購入元からお迎えするように下調べをすることが、大切です。
クレステッドモルモットの飼い方
基本的なクレステッドモルモットの飼育について、紹介します。
クレステッドモルモットをお迎えしたい方やモルモットの飼育に興味のある方は参考にしてくださいね。
◆飼育グッズ
基本的な飼育グッズはイングリッシュモルモットの飼育と変わりません。
飼育ケージや餌皿、床材、エサなどモルモットが生活する上で必要なものを準備します。
ケージはモルモットが動けるように2周りぐらい大きめのケージを準備しましょう。
湿気がケージ内にこもると匂いや皮膚炎の原因にもなるため、通気性の良いメッシュ製のケージなどがおすすめです。
床材はモルモットが滑らないようにするためにも、保温にも効果的であり必要です。
小動物用のチップや体を隠すことができる新聞紙を破いたもの、干し草などを用意してあげましょう。
また、クレステッドモルモットをはじめモルモットは全般的に臆病な生き物です。
できればモルモットが隠れられるハウスなどを設置してあげると、安心して休むことができます。
食器と吸水器もその子の使いやすい形状のものを準備しましょう。
◆食事
モルモットは草食性の生き物であり、主食はチモシーやペレットなどの牧草を固めたものや乾燥牧草が一般的です。
常に新鮮なものが食べられるように新しいものに交換して様子を見ながら給餌しましょう。
おやつとして野菜や果物を与えて、ペレットやチモシーでは補いきれないビタミンやミネラル類を補給しましょう。
上記で紹介したようにクレステッドモルモットは、ビタミンCを体内で作ることができないため、粉状のサプリなどを使用して栄養バランスの良い食事を与えます。
小松菜やリンゴなど果物は嗜好製も高く、食いつきやすいですが与えすぎは肥満や病気の原因になるため、少ないかな?ぐらいの量を与えるようにして、たまにご褒美などに活用しましょう。
◆お手入れ方法
モルモット自体に体臭はそこまでありませんが、お尻周りが汚れていたりすると悪臭や皮膚炎の原因になります。
お尻周りが汚れていたらペット用のウェットティッシュなどで優しく綺麗にしてあげましょう。
また、毛ジラミがつかないようにブラッシングを優しく定期的にしてあげると良いです。
注意したいのは、クレステッドモルモットは臆病なため無理やりブラッシングするとストレスになります。
クレステッドモルモットのペースに合わせてブラッシングしてあげましょう。
クレステッドモルモットを飼う際の注意点
クレステッドモルモットは、トイレの回数が多く、排泄物がつきやすい傾向にあります。
トイレのチェックは朝と夜の2回行い、こまめに掃除してあげることが大切です。
理想的なのは1日1回〜2回掃除してあげることですが、なかなか難しいので、トイレチェックだけでもこまめにするようにしましょう。
また、ずっとケージに入れっぱなしにしておくとストレスの原因になります。
クレステッドモルモットが運動不足にならないように1日1回1時間前後部屋んぽさせてあげましょう。
部屋んぽする時には、飼い主さんの目の届く範囲で行い、隙間などに入ってしまったり、感電しないように注意します。
まとめ
クレステッドモルモットの飼育について紹介しました。
ロゼットが特徴的なクレステッドモルモットは品種改良されたモルモットで人にも慣れやすいのが、魅力です。
クレステッドモルモットのお迎えを考えている方の参考になれば、幸いです。
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