1.ハムスターの餌の量
1-1.餌を頬袋に入れて持ち運ぶ習性
1-2.体重の5%~10%くらい
1-3.ゴールデンハムスター(キンクマ含む)の場合
1-4.ドワーフハムスター(ジャンガリアン・ロボロフスキーなど)の場合
2.ハムスターの餌の種類
2-1.主食はペレット
2-2.野菜などの与え方
ハムスターの餌の量
ハムスターの飼育は比較的簡単で、餌も1日に1回与えればよいので、お世話にはそれほど手間もかかりません。
ですが、ハムスターは餌を頬袋に入れたりケージの中に貯めたりするので、1日にどれくらい食べているのかが分かりにくいところがあります。1日にどのような食べ物をどれくらい与えるのが正しいか、戸惑う飼い主さんも多いのではないでしょうか。
◆餌を頬袋に入れて持ち運ぶ習性
ハムスターは貯食する習性があり、食べ物は頬袋に詰めるだけ詰めて巣箱に持ち帰って、後で取り出して少しずつ食べます。
このような習性があるのは、捕食される動物だからです。何度も餌を取りに行くと敵に襲われる危険性が高まるため、一度にまとめて食料を持ち帰り、安全な場所でゆっくり食べているのですね。
自分で計画的に餌を管理しているところを見ると「ハムスターはかしこい」と思うものです。一方で、お皿の前で食事する動物ではなく、ケージの隅にため込むこともあるので、実際のところ1日にどれくらい食べているのか把握しにくい面もあります。
ハムスターは基本的に食欲旺盛で、もらった餌はどんどん頬袋に詰め込んで持ち帰っていきます。もし、飼い主さんの用意する餌が適切でなければ、食べ過ぎたり栄養バランスが崩れたりして病気にかかりやすくなってしまいます。
ですから、ハムスターの健康を維持するためには、飼い主さんがその子に合った餌の量をきちんと把握し、適切な量を与えることが重要になってくるのです。
◆体重の5%~10%くらい
餌は、ハムスターの体の大きさに合った量を与えます。1日に与える餌の量は、その個体の体重の5~10%にあたる重さが基本となります。
5%と10%では餌の量に差がありますが、成長期の子、よく運動する子はエネルギーがたくさん必要になるので、体重に対して10%を目安に餌を与えるとよいでしょう。お皿のペレットがすぐなくなり、食べ切っているのにまだほしそうにしている場合は、もう少しペレットを増やしてもよさそうです。
一方、成長が止まった大人のハムスター、体重が標準よりも重い子は、食事からとるエネルギーが控えめでよいので、体重に対して5%を目安に餌を与えるようにします。
なお、餌の量を計算するには、まずハムスターの体重を知る必要があります。スケール(はかり)で体重を測定しましょう。
1g単位ではかれるスケールがあると、ハムスターの体重や餌の重さを日々計測できてたいへん便利です。
毎日はかる必要まではありませんが、ハムスターの体重は増減しやすいので、3日に1回くらいはかって、その都度餌の量を微調整することをおすすめします。
◆ゴールデンハムスター(キンクマ含む)の場合
中型種の「ゴールデンハムスター」や「キンクマハムスター」の標準的な体重は85g~150gです。
実際に計算してみると、体重100gのハムスターならば、1日に与える適正な餌の量は4~10gくらいになります。
◆ドワーフハムスター(ジャンガリアン・ロボロフスキーなど)の場合
小型種のドワーフハムスターは、以下が標準的な体重となります。
ジャンガリアンハムスター:30~45g
ロボロフスキーハムスター:15~30g
キャンベルハムスター:30~40g
体重が30gのドワーフハムスターなら、1日に与える適正な餌の量は2~3gくらいです。
ハムスターの餌の種類
ハムスターには、必要な栄養素がバランスよくとれる食事が必要なので、量だけでなく餌の種類や質にも配慮します。では、どのような餌を与えればよいのでしょうか。
◆主食はペレット
ここに商品紹介文を貼り付け(1~2行)
ハムスターには、主食として専用のペレットを与えます。ハムスターの体重5~10%にあたるペレットを1日1回与えましょう。
ペレットは、ペットに必要な栄養素をバランス良く配合した総合栄養食です。ハムスター用のペレットはハムスターが食べる雑穀、野菜、動物性食品などで作られています。ですからペレットと水をきちんと与えていれば、ハムスターを健康的に飼育することができます。
なお、ペレットは商品によって栄養価や形状が異なります。A製品は1gあたり10粒でもB製品は1g15粒ということもあります。ペレットの種類を変えると与える個数も変わってくるので、パッケージに記載されている説明に従い、きちんと計量して与えるようにしましょう。
◆野菜などの与え方
ハムスターは雑食性の動物で、さまざまな食べ物を食べます。草食寄りの雑食動物なので野菜もよく食べます。また、し好性の高いナッツ類やたんぱく質を多く含む食べ物(乳製品、卵、煮干しや昆虫など)を与えるととても喜びます。
ただ、これらの食べ物で食事全体の栄養バランスを取るのは難しいので、主食にすることはおすすめできません。
主食にはペレットを与え、野菜、ナッツ類、卵やチーズなどは副食、おやつの位置づけで少量を与えましょう。
基本的に食事はペレットだけでも問題ありません。ただし、副食として野菜などを与えれば、ペレットだけでは不足しやすい栄養を補う、ハムスターの食生活を広げるといったメリットも期待できます。
成長期や妊娠中などでエネルギーが必要なハムスターは、規定量のペレットを与えていても栄養素が不足することがあります。体重が増えない、毛艶が良くない、攻撃的になる、という場合は、栄養が不足している可能性が考えられるので、様子を見ながら副食で栄養を補ってあげるとよいでしょう。
また、普段は健康なハムスターも一時的に体調不良でペレットが食べられなくなることがあります。そのような時のために普段からペレット以外の色々な食べ物に慣らしておくと、ペレットが食べられなくなった時のエネルギー源として役立ちます。
ハムスターのおやつについて
野菜やナッツなどの副食は、ペレットよりも好性が高いため、ハムスターにとってはおいしいおやつになります。
ご褒美、コミュニケーションを取るために与えると、ハムスターとも一層仲良くなれます。
では、どのようなおやつをどれくらい与えればよいのでしょうか。
◆ハムスターのおやつの量
副食(おやつ)を与える場合、副食の量は食事全体の1割以下にしておきます。
たとえば、体重が100gのゴールデンハムスターなら、1日の食事量の目安は5~10gです。おやつはその1割以下にしたいので、多くても1日1gとなります。ドワーフハムスターは体が小さいので、おやつはさらに少ない量です。
1g相当の食べ物はスケールで計量するのが難しいので、1回に与えるおやつの量は「ハムスターが手に持てるくらいの大きさ」を目安にするとよいでしょう。ゴールデンなら1cm角くらい、ドワーフなら5㎜書くくらいです。
キャベツの葉は1枚の重さが50gくらいあるので、1g相当のキャベツは1~2cm角の大きさになります。ちょうどハムスターが両手に持てるくらいの大きさですね。ほかの食べ物も、ひまわりの種は1個、煮干しは1匹、など手に持てるくらいのもの1個を目安とするとよいでしょう。
私たち人間からすると非常に少ない量に感じられますが、ハムスターの1日あたりのおやつはこれくらいで十分です。
むしろ、ハムスターの体は小さいので、おやつをこれ以上与えるとそれだけでお腹がいっぱいになり、主食のペレットが食べられなくなる可能性があります。野菜や果物をたくさん食べた場合は、水分のとり過ぎによる下痢も心配です。
また、ハムスターはおいしい物、好きな物を先に食べて嫌いな物を残す傾向があり、おやつに味をしめるとペレットを食べなくなってしまうので、おやつは控えめくらいにするのがちょうどよいのです。
◆ハムスターのおやつの種類
ハムスターに与えてよいおやつには以下があります。
✓野菜(キャベツ、小松菜、にんじん、かぼちゃ、ブロッコリーなど)
✓果物(りんご、バナナ、いちごなど)
✓ナッツ類(ひまわりの種、かぼちゃの種、アーモンドなど)
✓チーズ(ペット用)
✓ゆで卵
✓煮干し(ペット用)
✓鶏ささみ
✓豆腐
✓昆虫(ミルワーム、コオロギなど)
✓市販の小動物用おやつ など
これらの食べ物をローテーションで与えると、栄養のかたよりを防ぐことができます。
できれば、おやつは野菜を中心に与えましょう。野菜から体調を整えるビタミン、ミネラル、食物繊維が補給できます。
一方、果物、ナッツ類、チーズなどのカロリーが高い物は、食べ過ぎると肥満を招くので、1週間に1回程度与える程度で十分です。
なお、ハムスターはひまわりの種を食べるイメージが強いですが、ひまわりの種もたまに与える程度にします。ナッツ類は特に脂質が多くカロリーが高いので、毎日何粒も食べていると肥満を招いてしまいます。
ペットショップで販売されているおやつは、動物が食べることを考慮して安全性が高いものになっています。
塩分などが気になるチーズや煮干しは、人間用のものではなくペット用のおやつを与えるようにしましょう。また、ハムスターの好物である昆虫は入手が難しいので、加工されたおやつを利用すると便利です。
ハムスターのエサの与えすぎは肥満の原因!
ハムスターの食事面で特に気を付けたいのが、食べ過ぎによる肥満です。
野生のハムスターは、エサを探したり縄張りをパトロールしたりするため1日に5~20km走るといわます。ペットのハムスターも回し車で走りますが、ケージの中にいるとどうしても運動不足になりやすいため、餌の量が多いとすぐ肥満になってしまうのです。
特に、ひまわりの種をたくさんもらっている子は、高脂肪食が原因で太りやすくなります。
ハムスターが肥満になると、体重の重みで関節に負担がかかったり糖尿病や肝臓病などさまざまな病気のリスクが高まったりするので、健康のためにも良くありません。
また、ハムスターは、飼い主さんがおいしい物をくれる人だと認識すると、飼い主さんの気配を感じるたびにおねだりするようになります。そのアピールに負けてついおやつをあげていると、ハムスターは餌の食べ過ぎになってしまいます。
ハムスターに元気で長生きしてもらうためには、飼い主さんがハムスターの食事をきちんと管理してあげる必要があります。食べ過ぎや栄養のかたよりが起こらないよう、常に適切な量の餌を与えるようにしましょう。
まとめ
ハムスターの餌の量について説明いたしました。餌の量が適切でないと肥満や病気のリスクが高まるので、その個体に合った量の餌を与えることが大切です。
適切な餌の量は、ハムスターの大きさ、年齢や運動量によっても異なります。ハムスターに元気で長生きしてもらうためにも、淡々と毎日餌やりをするのではなく、体重の増減や体調にあわせてペレットや副食の量を調整してあげましょう。
– おすすめ記事 –
・ゴールデンハムスターはどのくらいでかい?他5種のハムスターと大きさを比較! |
・犬のような名前のダルメシアンハムスターとは?性格、値段、飼い方は |
・ハムスターが震える3つの理由。病気の可能性も!?対策と合わせて紹介 |
・ハムスターがフリーズしたらどうする?!固まる理由、対処法について |