1.自宅で飼育できる!エビについて
2.飼育におすすめ 淡水のエビ5選
2-1.ヤマトヌマエビ
2-2.ミナミヌマエビ
2-3.ビーシュリンプ
2-4.レッドチェリーシュリンプ
2-5.レッドビーシュリンプ
自宅で飼育できる!エビについて
アクアリウムショップの水槽を除くと、小さなエビが飼育されているところを見たことがある人も多いのではないでしょうか。
「アクアリウムショップだから飼育できるんでしょ?」と思われた方、そんなことはありません。
小型のエビは、淡水エビも海水エビも自宅で飼育が可能な生き物です。
苔をよく食べてくれるので、お掃除屋として魚の水槽で飼育している方も多いですが、エビにはカラフルでかわいい種類も多いため、エビ単体で飼育している方もいます。
種類や個体差もありますが、寿命は1〜3年ほどの種類が多く、ほとんどの種類が温厚な性格で、水底で餌を食べていることが多いです。
水質の変化に弱く、水質が悪化すると死んでしまう種類も多いですが、繁殖が比較的し易いのも飼育の魅力です。
飼育におすすめ 淡水のエビ5選
ここでは、飼育におすすめの代表的なエビ5選をご紹介します。
お掃除屋としてタンクメイトとしても、単体の飼育としてもおすすめの種類になりますので、参考にしてみてくださいね。
◆ヤマトヌマエビ
ヤマトヌマエビはヌマエビ科のエビで、透き通ったようなボディが特徴です。
ヌマエビの仲間の中では大型で、大きくなると体長5cmほどまで成長します。
食欲旺盛でコケ取り能力が高く、水草や水槽の苔をよく食べてくれ性格も温厚なので、お掃除屋として魚水槽で一緒に飼育している方も多いです。
◆ミナミヌマエビ
ミナミヌマエビもヤマトヌマエビ同様、ヌマエビ科の種類のエビです。
見た目はヤマトヌマエビに似ていますが、大きさは小さく、大きく成長しても3cm程度と小型のエビです。
こちらも苔や餌の食べ残しを好んで食べてくれる種類なので、お掃除屋として魚と混泳させることができますが、混泳している魚が大型の場合食べられてしまう恐れがありますので注意しましょう。
◆ブラックビーシュリンプ
ブラックビーシュリンプも体長2.5cmほどの小型の淡水のエビです。
ビーシュリンプの「ビー」は蜂の「Bee」からきており、その名の通り、白の体色に黒の横縞模様が入っているエビです。
性格も温厚で雑食のため、水槽中の苔や餌の食べ残しを食べきれいにしてくれます。
近年では品種改良が進み、鮮やかな体色のビーシュリンプも多く販売されています。
◆レッドチェリーシュリンプ
レッドチェリーシュリンプは、ヌマエビを赤色に品種改良した小型のエビで、その名の通り、チェリーのような鮮やかな体色が特徴です。
大きさは2.5cm程度で温厚、雑食のためお掃除屋として魚と一緒の飼育はもちろん、水草の緑に体色の赤がよく映えるので単体での飼育もおすすめのエビです。
◆レッドビーシュリンプ
レッドビーシュリンプは、前述したビーシュリンプを品種改良し、白のボディに赤い模様の入った小型のエビです。
見た目の可愛さからとても人気が高いエビで、お掃除屋としても単体飼育でも多く飼育されています。
水温と水質の変化に敏感なので、飼育環境は丁寧に管理してあげる必要があります。
エビの飼育は飼育整備が大切!
小型のエビは、水質や水温に敏感な種類も多くいるため、飼育設備や事前の準備がとても大切です。
水質に関連してくる水槽の大きさや、水換えの頻度、底床。また、水温や生体を水槽に入れる際の水合わせなど注意したい項目がいくつかあります。
それぞれ説明していきますので、エビ飼育を始めようと思っている方は参考にしてください。
エビの飼育について①水槽
熱帯魚や金魚などの魚の飼育同様、エビの飼育も水槽選びが重要になってきます。
飼育匹数と比べ小さい水槽の場合、水質の悪化に繋がってしまいます。
5匹程度の少数の飼育の場合は、横幅30cm程度の小型水槽でも飼育可能です。
しかし、30cm水槽の場合、水質を安定させるのが難しいため、横幅45cm以上の水槽での飼育が理想です。
45cm以上の水槽の場合、エビ自体も20匹ほどは余裕で飼育できますし、隠れ家となる水草もたくさん入れることができるため、エビ飼育の魅力のひとつである繁殖もしやすくなります。
エビの飼育について②水質や水温
エビは水質や水温、またその変化に敏感な種類も多く、管理が重要になってきます。
多くの場合、淡水の小型のエビは、弱酸性〜中性、数値でいうとpH6.0~7.5前後の水質が好ましいと言われています。
また、酸欠に弱い種類も多いので、エアレーションを設置して、水槽内に酸素が多く溶けこむ環境を整えてあげましょう。
さらに雑食で食欲旺盛なエビ、特に体長も大きいヤマトヌマエビなどは、もりもりと苔などを食べてくれるのと同時に糞も大量なので、水質をなるべく安定させるためにも濾過フィルターを設置するようにしましょう。
◆飼育に適した水温
エビは魚に比べて身体が小さいので、水温の変化にさらに敏感です。
飼育に適した水温は20℃〜25℃ほどと言われていますが、その中でも極力温度変化をさせないようにしましょう。
また、エビは冷たい水温には多少の耐性がありますが、高温に弱い種類が多いです。
水温26℃を超えると、動きが鈍くなり亡くなってしまう個体も出てきますので、特に夏場は注意しましょう。
窓側やエアコンの風が当たる場所などは温度の変化が大きいので、水槽を設置する場所には推奨しません。
◆水合わせに注意する
水合わせとは、生体を水槽に新たに入れる際に、元の水質と水槽の水質を徐々に近づけて、水質の変化によるショックを極力減らしていく作業のことです。
エビは魚よりも水質の変化に敏感なので、この水合わせの作業もさらに慎重にしていかなければなりません。
まずエビ購入時の袋を水槽に浮かべ、水温を合わせます。
水温を合わせたら30分~1時間ほどかけて水合わせをしていくようにしましょう。
◆水換えの頻度
水槽の水質を保つために、水換えは必須です。
特にエビは水質の変化に敏感なため、欠かさずに行うようにしてください。
頻度は1〜2週間に一度、水槽全体の1/3程度の水量を行うようにしましょう。
また、エビは水底にいることが多いので、水換えの際は水底にたまってしまった糞や食べ残しを一緒に掃除するようにしましょう。
プロホースという水底掃除用の器具や、スポイトなどを使用すると簡単に掃除することができます。
エビの飼育について③底床
エビを飼育する際、底床はソイルがおすすめです。
前述の通り、エビの飼育に適した水質は弱酸性〜中性になります。
ソイルを使用すると水質は弱酸性になっていくため、エビの好む水質に簡単にできます。
逆に砂利などを使用すると水質はアルカリ性に傾いてしまうため、エビの飼育には向きません。
また、ソイルを使用することにより、エビの隠れ家になる水草の飼育も容易になります。
さらに、水草は親から生まれた稚エビの隠れ家になりますので、繁殖に挑戦する際には水草が必須になります。
そのためにも底床はソイルがおすすめです。
エビの飼育について④水草
エビ水槽に欠かせない水草ですが、水草の投入時には農薬に注意が必要です。
水草は虫などがつかないように、農薬を使用して栽培しているものも数多くあります。
その農薬が落ちきらず、残留農薬として水草に残っていると、水槽の水にも影響が出てしまい、エビが死んでしまうことがあります。
とくに、ポットに入って綿などで束ねられている水草は、その綿にも農薬が付いているケースがあるので、綿は取り除くようにしましょう。
また、水草用の残留農薬除去剤も販売されていますので、それらを使用したあとに予備水槽で一ヶ月ほど養成させてから投入すると、残留農薬のリスクをかなり減らすことができます。
エビの飼育について⑤エサ
エビは水槽の表面や水草、ソイルについた苔や、魚と混泳している場合は魚の食べ残しなどを食べてくれます。
エビを導入したばかりのタイミングはそれだけでも問題ありませんが、苔は無限にあるわけではないので、次第にエビたちの餌も尽きてしまいます。
苔が無くなってしまった場合は、水草の若い芽を食べてしまい、それも尽きてしまった場合は餓死してしまうので、餌を与える必要があります。
エビ用の餌が販売されていますので、見た目で苔が無くなってきた場合や、エビが水草を食べているときはエビ用の餌を与えるようにしましょう。
エビの繁殖について
ミナミヌマエビなどは繁殖が容易で、気づくとたくさん増えていることがあります。
しかし、同じヌマエビの仲間のヤマトヌマエビは少々繁殖が難しい種類として有名です。
というのも、ヤマトヌマエビは淡水で飼育するエビではありますが、生涯淡水で生活するエビではありません。
稚エビの期間は川と海の間の汽水域で暮らすため、水槽内で飼育する場合もその環境を作り上げなくてはならないからです。
さらに成長するにつれ汽水→淡水への移行も難しく、それが繁殖の難易度に繋がっています。
まとめ
今回は、エビの飼育についてご紹介してきました。
カラフルでかわいい種類も多く、水質や水温の管理さえしっかりしていれば飼育も難しくなく、繁殖が簡単な種類も多いです。
魚のお供としてはもちろん、単体飼育としても楽しめるエビ。
この記事が飼育の参考になれば幸いです。
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