1.コウモリにもペットとして飼える種類がいる!
2.フルーツコウモリってどんな動物?
2-1.エジプトルーセットコウモリについて
2-2.デマレルーセットオオコウモリについて
3.フルーツコウモリの飼育方法
3-1.用意するもの
3-2.主な餌
3-3.気温など飼育環境
4.フルーツコウモリを飼育する上での注意点
4-1.ペットとしての飼育方法が確立されていない
4-2.診てもらえる病院が少ない
4-3.犬などのペットの用には懐かない
コウモリにもペットとして飼える種類がいる!
コウモリというと、洞窟や森の中などの薄暗い場所にいるイメージや吸血鬼のイメージがあると思います。
もしかすると怖い動物であるというイメージを持っている人もいるかもしれません。
コウモリといえば吸血鬼のように血を吸うという話もありますが、実は血を吸うコウモリは、世界中で約970種が確認されているコウモリの中でも『チスイコウモリ』という1種のコウモリだけです。
実はコウモリは知性が高く、種類によっては人にもよく懐きます。
日本ではまだペットとして馴染みのないコウモリですが、実際にペットショップなどで愛玩用のコウモリを販売しているところもあります。
日本でペットとして飼育されているコウモリは、『エジプトルーセットオオコウモリ』『デマレルーセットオオコウモリ』というフルーツの果汁などを主食にしているコウモリです。
果物が主食という事で、フルーツコウモリとまとめて呼ばれたりします。
ちなみに、日本では34種類のコウモリが生息していると言われていますが、野生のコウモリを捕まえてペットとして飼育することは出来ません。
野生の鳥を勝手に飼育することは出来ないという事はよく耳にしますが、これに該当する法律は『鳥獣保護法』というものです。
あまり知られていないかもしれませんが、実は文字の通り哺乳類も対象になっています。
そして、その哺乳類の中にコウモリが含まれるのです。
それではここからはフルーツコウモリはどのような動物なのか、詳しく見ていきたいと思います。
フルーツコウモリってどんな動物?
◆分類
コウモリは哺乳類翼手目(よくしゅ目)コウモリ目に分類される動物の総称で、コウモリ目はそこからさらに、オオコウモリ・ココウモリの二つに大きく分けられます。
先ほどのペットとして飼育できると紹介した、フルーツコウモリと呼ばれる『エジプトルーセットオオコウモリ』と『デマレルーセットオオコウモリ』は、オオコウモリに分類されています。
オオコウモリとココウモリの違いは、名前の通り体の大小もありますがその他にも多くの違いがあります。
◆エジプトルーセットコウモリについて
エジプトルーセットコウモリはオオコウモリの中でも体は小さく、体長は12~19cm程で、翼開長は40~60cm程となります。
壽命については飼育されている個体は、長命な場合が多く15年〜20年とされています。
中には31年以上生きた個体もいるそうで、長い年月を一緒に暮らしていくための準備が必要になります。
また、野生下では20~40頭から最大数千頭にもなる集団で生活しているため、ペットとして飼育する際も複数での飼育が推奨されています。
その為ペットとして販売されているエジプトルーセットオオコウモリは、オスメスのペアで販売されているものが多いです。
エジプトルーセットコウモリは、砂漠地帯や内陸部を除くアフリカ大陸、サウジアラビア南部やトルコ南部といった中東の地域に生息しています。
主食はフルーツであり、バナナやマンゴーなど温暖な地域で育つ果物が好物です。
フルーツの果肉や果汁、他には花の蜜や花粉なども食べます。
飼育する際には、新鮮なフルーツを入手できるようにこまめに買い出しする必要があります。
オオコウモリは視覚で情報を得るとご紹介しましたが、ルーセットオオコウモリの仲間はそんな大きな目を持ったオオコウモリの仲間の中で唯一超音波を発することができます。
また、基本的に昼行性が多いオオコウモリではありますが、エジプトルーセットコウモリは夜行性で、日没から日の出までが活動時間となります。
◆デマレルーセットオオコウモリについて
デマレルーセットオオコウモリは、体長が9.5~12cm程とオオコウモリの中ではかなり小さいサイズの種類です。
野生下では2〜3頭で過ごすのが一般的ですが、時には2000頭ほどのグループをつくることもあるようです。
デマレルーセットオオコウモリは、パキスタンやタイ、中国南部などに生息しています。
こちらもフルーツコウモリと呼ばれるように、果物が主食のコウモリです。
エジプトルーセットコウモリよりもペットとしての飼育数は少ないことや、動物園等でも飼育数が多いわけではないので、情報が少なく飼育の難易度は高いと言えます。
フルーツコウモリの飼育方法
基本的なフルーツコウモリの飼育方法について、紹介していきます。
コウモリを飼いたいという方は参考にしてくださいね。
◆用意するもの
◆主な餌
フルーツコウモリという名の通り、フルーツが主食になります。
フルーツは、リンゴやバナナがおすすめです。亜熱帯に生息しているフルーツコウモリは、マンゴーやキウイなど温暖な気候で育つフルーツが好きですので、たまに与えてみると喜びますよ。
野生では、フルーツの他にも花の蜜を吸ったり、花粉を食べていますが飼育下で準備するのは大変ですので、リンゴやバナナを常備するようにします。
リンゴやバナナを1日2回、朝夕で食べ切れる量を与えるようにしましょう。
食べ残しは腐敗して、悪臭や菌の増殖の原因になるため取り除くようにします。
◆気温など飼育環境
フルーツコウモリは、温度と湿度管理が必須になります。
適温は20℃〜30℃.湿度は60%前後にすると快適に過ごせます。
特に冬場の寒さは苦手であり、体調を崩しやすくなりますのでヒーターなどを使用して、暖かく保温に努めるようにしましょう。
購入する前に購入先でどのような温度設定で暮らしていたか、確認するようにして合わせてあげるようにします。
さらには、フルーツコウモリは運動量が多くなります。
毎日ケージから出して部屋を暗くして飛ばして運動する時間も必要です。
飛ばしている間至る所にフンをするため、部屋には何も置かずに、すぐに掃除できるようなほうしじょうが必要です。
フルーツコウモリを飼育する上での注意点
フルーツコウモリを飼育するために注意したいことを紹介します。
購入前の参考にしてください。
◆ペットとしての飼育方法が確立されていない
フルーツコウモリは、エキゾチックアニマルの中でもペットとして飼育している例がとても少ない動物です。
その生態についても詳しくはわかっておらず、飼育方法が犬や猫のように完全に確立しているわけでもありません。
フルーツコウモリの飼育に正解はなく、お迎えした個体に合わせて飼育方法を飼い主さんが調節する必要があります。
人懐こいとはいえ、必ず懐くとも限らないため、なかなか個体をお迎えすることが難しいです。
さらには、流通数自体も少ないためいざお迎えしようと思ってもお迎えまでに時間がかかることがあります。
◆診てもらえる病院が少ない
エキゾチックアニマルに共通していえることですが、コウモリを診てくれる動物病院が少ないです。
できればお迎え前にフルーツコウモリを見てくれる動物病院があるか、緊急の場合にはどの病院を受診するのか目安を見つけることが大切です。
◆犬などのペットの用には懐かない
フルーツコウモリは懐きやすいと言っても、犬のようにコマンドを覚えたり、飼い主さんに抱きついてくることは珍しいです。
慣れてくれば、てからエサを食べるようになり、自分の名前ぐらいは覚えてくれますが、犬のように表情豊かに人にべったりということは、まずないです。
あくまでも野生動物であり、いくらペットように流通している個体とはいえ懐くまでに時間がかかります。
また、個体によっては懐かない場合もあるため、その辺も視野に入れて飼育するかどうかを決めてくださいね。
まとめ
コウモリをペットとして飼育したい方のために、ペットとして飼える『フルーツコウモリ』について紹介しました。
再度のお話になりますが、野生のコウモリを捕まえて飼育することは禁止されています。
また、野生のコウモリは様々な病気のキャリアになる可能性もあるため捕獲することはやめましょう。
コウモリはまだペットとしては珍しいですので、お迎えしたいと思っている方はこちらの記事に加え様々な情報収集を行い、しっかりとした知識・準備・覚悟が出来てからお迎えをしましょう。
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