ハムスターの指の数は何本?小さな手足に秘められた役割とは!

2025.03.31

ハムスターの指の数は何本?小さな手足に秘められた役割とは!

ふわふわの被毛に丸いフォルム、そしてうるうるとしたつぶらな瞳がとても愛らしいハムスター。大きさは10~20cm程度と手に乗るサイズで、他の動物と比べるとお世話がしやすく、一人暮らしでも飼育しやすいことで人気の小動物です。そんな小さな体を持つハムスターの指の数を、皆さんはじっくりと観察したことはありますか?この記事では、ハムスターの指の数や、小さな足と指に隠された役割を徹底解説していきます!



ハムスターの指の本数は?

覗くハムスター

素早く動くハムスターの指の数を、じっくり観察する機会はなかなかないのではないでしょうか。とても小さな手足ですが、よく観察すると、実は前足と後ろ足で指の数が異なっているのです!

ここでは、ハムスターの指の数と、なぜ前足と後ろ足で指の数が異なるのかを解説します。

◆前足の指の数

ハムスターの前足の指の数について、他の動物と同じように5本と思っている方も多いかもしれませんが、実は4本です。もともと前足と後ろ足とで指の数は同じで、5本ずつあったそうですが、進化の過程で4本になったと言われています。親指を使わなくても不自由なく過ごせていたことから退化したと考えられているようです。

とは言っても、全く何もない状態になっているわけではありません。

ハムスターの前足をよく観察すると、本来であれば親指のある位置に、小さな突起があることがわかります。
この突起こそが、かつて親指だったとされるものです。

◆後ろ足の指の数

ハムスターの後ろ足の指の数は、前足と比べて1本多く、5本です。
前足のように退化していない理由は、指の数が5本であることで、後ろ足で安定感やバランスを得られやすくするためだと言われています。


ハムスターの足と指の役割

ハムスターは、足と指の力を上手に活用することで、小さい体ながら複雑な動作をこなすことができます。

前足と後ろ足で指の数が異なることで、役割にどのような違いが出てくるのでしょうか。

◆前足の役割

ハムスターは指を器用に使って物を掴んだり持ったりします。しかし、前足の指の数は5本から4本に退化しているため、片手だけで物を持つことはできません。確かに言われてみれば、ハムスターがヒマワリの種を頬張っているときは、いつも両手を使っていますよね。

また、前足は後ろ足に比べて力が強いため、手で掴むことができればどんなに高いところでも簡単に登っていくことができます。

◆後ろ足の役割

ハムスターは警戒心が強く、非常に臆病な性格をしています。そのため、ちょっとした物音や衝撃であっても敏感に反応してしまい、周囲を警戒するために後ろ足を使って立ち上がることがあります。ハムスターが立ち上がってキョロキョロと周囲を見渡す仕草をするのは、自身を危険から守るための習性だったのです。
そして、後ろ足の指の数が5本なのは、立ち上がったときに体のバランスを保つことができるようにするためです。私たち人間も、電車に揺られている際、バランスをとるために親指を中心とした足の指全体に力を入れていますよね。
それと同じように、ハムスターも親指があることで足に力が入りやすくなり、安定性を確保できるのです。


ハムスターの足と指にまつわる豆知識

ここでは、ハムスターの足と指に関する豆知識を4つご紹介します。

◆指を器用に使う

先ほど、ハムスターは指を器用に使って物を掴んだり持ったりすることができると説明しました。私たち人間は当たり前のように器用に指を使いこなすことができますが、他の動物はそうでないことが多いです。身近な動物だと犬や猫が良い例で、彼らはハムスターと違って指を細やかに動かすことはできません。

◆爪が伸びる

ハムスターの持つ細く針のようなかぎ爪は、人間と同じように手入れをしなければ伸び続けてします。ハムスターの正常とされる爪の長さは、2~3mm
と言われています。この程度の長さであれば、普段生活していくにあたって支障はないようです。
普段の活動の中で、自然と爪はすり減っていくため、基本的に爪切りは不要とされています。

◆砂浴びで爪と指のケアをしている

ハムスターには砂浴びをする習性があります。砂浴びをするなかで爪がすり減り、適度な長さを保つことができます。飼育環境に砂浴び用の砂場を用意し、ハムスターの爪と指の健康を維持するようにしましょう。

◆肉球がある

ハムスターの前足と後ろ足には、小さいですが、猫や犬と同じように肉球があります。
肉球があることで、スリップするのを防いだり、歩いたり走ったりする際に体に受ける衝撃を和らげたりすることができます。餌を持っても落としたりしないのは、指でしっかりと掴むことができているからですが、肉球が滑り止めの役割を果たしているからでもあります。

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ハムスターの足や指の健康管理

ハムスターの健康チェック

ハムスターの足や指は、小さいながらも非常に重要な役割を担っています。それらの特性を正しく理解することで、飼育環境の改善に繋がり、その健康を保つことができます。

ここでは、ハムスターの足や指の健康管理するにあたって、飼い主さんが気を付けるべきポイントを3つ解説していきます

◆定期的に爪をチェックする

先ほど説明した通り、ハムスターの爪は放っておくと伸び続けてしまうため、定期的にチェックするようにしましょう。爪を伸ばしっぱなしにしていると、ケージに引っかかり折れてしまう可能性や、毛づくろいの際に皮膚を傷つけてしまう可能性があります。
また、ハムスターの爪には血管が通っており、爪が折れると出血してしまうことがあるため注意が必要です。万が一、爪から出血が見られた場合は、焦らずティッシュやガーゼを使用し止血してください。止血ができても、心配であればすぐに動物病院を受診するようにしましょう。

爪を適度な長さに保つためには、巣箱を素焼きのものにするのも効果的とされています。
砂浴びや、上記の対策で効果が得られなかった場合は、出血を避けるためにも、飼い主さん自ら爪を切るのではなく、動物病院で切ってもらうようにする方がいいでしょう。普段からかかりつけの動物病院を探しておくと安心ですね。

ハムスターの爪切りは必要?知っておきたい爪の伸びすぎ防止対策は ハムスターの爪切りは必要?知っておきたい爪の伸びすぎ防止対策は

◆怪我をしていないかチェックする

ハムスターは、天敵から身を守るために不調を隠す動物と言われています。そのため、飼い主さんは怪我や異変に気が付きにくいことがあります。

ハムスターが怪我をした場合、次のような症状が見られます。

  • 足や指を触った際に痛がるようなそぶりを見せる。
  • 歩き方がおかしい。
  • 出血している。
  • 同じところをずっと気にしている。なめている。

上記のような異変に気付いた場合は、すぐに動物病院を受診してください。怪我によっては急を要することもあるため、一見大事でないように見えても決して自己判断はせず、必ず適切な治療を受けるようにしましょう。

◆ハムスターが怪我をしない環境にする

ハムスターが怪我をしてしまう原因の多くは、普段の飼育環境にあります。
特に気を付けたい要素が、次の3つです。

・飼育用のケージ
・床材
・回し車

飼育用の入れ物として金網タイプのケージを使用している場合、ハムスターが金網に足や爪を引っ掛けてしまい、怪我をしてしまうことがあります。そのような事態を未然に防ぎたい方は、プラスチックケースで飼育するのがおすすめです。

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落下による足や指の骨折にも注意したいところです。ハムスターの足や指は、非常に小さくて細いため、骨折しやすいです。ケージ内で壁を登り、そのまま高いところから落下してしまうと、骨折などの事故に繋がりかねません。壁を登れないようにケージを工夫することも大事ですが、床材をおがくずなど柔らかいものにすることで、万が一落下した際も大怪我にならないように備えることができます。

また、ハムスターの必須グッズである回し車ですが、隙間のあるデザインのものがあります。この隙間のサイズによっては、回し車で遊んでいる最中にハムスターの足が抜けてしまい、そのまま回転に巻き込まれてしまう可能性があります。そうなってしまうと最悪の場合、足を痛めたり骨折したりする可能性があります。そのため、ハムスターの足が抜けてしまうような大きい隙間のある回し車は避け、それぞれの体格に合ったものを選ぶようにしましょう。

【参考画像あり】ハムスターケージのレイアウトの基本!必要なグッズと注意点 【参考画像あり】ハムスターケージのレイアウトの基本!必要なグッズと注意点


まとめ

いかがだったでしょうか。今回は「ハムスターの指の数」というキーワードを中心に、ハムスターの足や指に関する情報についてまとめました。
ハムスターの前足と後ろ足を比較すると、指の数も役割も異なっており、前足の指は4本で、物を掴む役割を、後ろ足の指は5本で、体のバランスを保つ役割を担っているということをお伝えしました。

ハムスターの健康を保つためには、定期的に爪の状態をチェックするなど、普段から足や指の様子を気にかけてあげることも大切ですが、あらかじめ飼育環境における危険要素を排除しておくことも重要です。ハムスターの足や指の役割や特徴を正しく理解することで、ハムスターが怪我をしない安全な飼育環境を用意できるのではないかと思います。



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