ハムスターにも肉球はある?大切な役割についても徹底解説します!

2024.02.17

ハムスターにも肉球はある?大切な役割についても徹底解説します!

ふわふわの体につぶらな瞳で大人気の小動物といえば、ハムスターが思い浮かびます。 それほど長い間ペットとして愛されてきたハムスターですが、その小さな手足に肉球があるのか知っている人はほとんどいないのではないでしょうか。 そこで、この記事ではそもそもの肉球の役割や、ハムスターの肉球の有無について徹底解説していきます! 気になっていた方は、ぜひ参考にしてくださいね。


肉球ってなに?

肉球

肉球はぷにぷにとした可愛らしい見た目からさまざまなグッズのデザインになったり、動物好きの間でコアなファンがいたりする非常に魅力的な部位です。
とにかく可愛いことはよく知られているのですが、そもそも「肉球」って一体何なのかご存じですか?

◆肉球の構造

実は肉球はニックネームのようなもので、正式名称を「蹠球(しょきゅう)」といいます。
蹠球のなかでも部位によって名称が変わりますので、その構造を細かくみていきましょう。

前あし

掌球(しょうきゅう)中心に位置する大きな肉球のこと。人間でいうと「手のひら」を指す。

指球(しきゅう)掌球の外側上部についている複数の肉球の総称。個数は動物によって異なり、人間に置き換えると「指先」となる。

手根球(しゅこんきゅう)前あしにのみ存在する肉球のこと。足首あたりに位置している通り、人間でいうと「手首」を指す。地面とは接さず、進化によって退化したと考えられる。

後ろあし

足底球(そくていきゅう)中心に位置する大きな肉球のこと。人間の足の裏に該当しそうだが、犬や猫はかかとをつけて歩かないため。正確に置き換えると「足の指の付け根」となる。
         
趾球(しきゅう)足底球の外側上部についている複数の肉球の総称。個数は動物によって異なり、人間に置き換えると「指先」となる。

なんだか難しい名前が付いていて、驚いた方も多いのではないでしょうか。
そんな肉球を構成しているのはエラスチンと呼ばれる弾性繊維やコラーゲン、脂肪などの皮下組織です。
皮膚よりも厚いのに、プクッと弾力のある見た目になるのも納得ですね。
色は被毛の色と関連しており、被毛が薄い色だと肉球の色も薄く、被毛が濃い色だと肉球の色も濃くなると言われています。

肉球は赤ちゃんの時はとても柔らかいですが、成長してたくさん歩くようになると硬くなり、丈夫になります。
硬化するといっても質感は動物によって異なり、猫の肉球がツルツルとしているのに対し、犬の肉球はザラザラしているのが特徴です。

また、肉球は皮膚の怪我と同じく多少のすり減りなら治すことができますが、万が一全てを失ってしまった場合は再生することができません。
後述の通り、肉球には重要な役割がたくさんあるので、もしものことが起こらないように定期的にチェックやお手入れをしてあげることも大切です。

◆肉球の役割

肉球はただ可愛いだけではありません。
動物たちが快適に生活する上で欠かせない、重要な役割を担っている部位なのです。

◎衝撃から守る
先述の通り、肉球は弾力のある構造をしています。
そのおかげで、でこぼことした地面を走ったり、ジャンプしたり、高いところから飛び降りたりするときの衝撃を吸収し、足への負担を軽減する緩衝材のような役割を果たしているのです。
表面が硬く、厚みと弾力のある肉球は犬にとって靴底の代わりであるといえるでしょう。

◎足音を消す
ペットとして暮らす動物にはあまり必要ありませんが、肉球には足音を消す役割もあります。
この機能は狩りの時、獲物にバレないように近づくのに大いに役立ちます。

◎体温を調節する
肉球にはエックリン汗腺が発達しており、発汗することで体温調節を助けることができます。
人間のように汗をかく動物はほとんどおらず、体温を調節できる器官は非常に大切です。
また、気温変化とは別に、私たち人間が手汗をかくように、緊張によっても肉球から汗が出ると言われています。

◎滑り止めになる
特に犬の肉球に顕著なのが、一番外側の表皮が乳頭という円錐状の突起でおおわれていることです。
でこぼことした表面のおかげで地面と摩擦が生じ、走っているときに急ブレーキをかけたり、雪道でもすべらずに走り回ったりすることができます。

◎地面の温度を感知する
肉球は毛で覆われていないことや、たくさんの神経や血管が通っていることから、触れたものの温度を敏感に感じ取ることができます。
肉球は地面の状態を調べるセンサーのような役割を果たしているのです。
このセンサーが動物の安全な移動を可能にしています。


ハムスターには肉球ある!

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いよいよ、本題に入りましょう。
さまざまな役割を持つ肉球ですが、ハムスターにもあるのでしょうか。
結論、ハムスターにも肉球はあります!
ハムスターの肉球は可愛らしい手からは想像できないようなゴツゴツとした形をしています。
犬や猫とは異なり、ハムスターの肉球は小さな手のほとんどを占める大きさをしているのが特徴的です。

ハムスターの肉球の役割は前述とほとんど同じですが、なかでも「滑り止め」の役割が非常に大きいと言われています。
ひまわりの種などを両手でつかみ、器用に食べているハムスターをみたことがありませんか?
あんな風にものを掴むことができるのは、肉球による滑り止め機能のおかげなのです。

とはいえ、ハムスターはいつも両手でものを掴んでいますよね。
実はハムスターの指は後ろあしが5本あるのに対し、前あしには4本しかありません。
親指が退化してしまっているので、いくら肉球があっても片手でものを持ったり、掴んだりすることはできないのです。


ハムスターの種類によって肉球が違うの?

先ほど、ハムスターにも肉球はあるとお伝えしましたが、実際のところハムスターの種類によっては肉球が見えにくい場合があります。
その代表例がジャンガリアンハムスターです。

ジャンガリアンハムスターはハムスターの中でも体が小さいのが特徴の人気の高い種です。
しかし、寒い地域原産であることから、体温の低下を防ぐために手も毛で覆われており、肉球を確認することが非常に難しいことで知られています。

「ハムスターの肉球をしっかりみてみたい!」という方には、ゴールデンハムスターがおすすめです。
ゴールデンハムスターの手には毛が生えていないのはもちろんのこと、ハムスターの中でも体の大きな種なので手自体も大きく、肉球をはっきりと確認することができますよ。


ハムスターの肉球の注意点

ハムスターの肉球は想像よりもゴツゴツしているとお伝えしましたが、実際の触り心地は肉球らしくプニっとした弾力があり、緩衝材のプチプチに似た感覚を覚える人が多いでしょう。
ふわふわの被毛とは異なってハムスターの肉球にはやや湿り気があり、なんともいえない愛おしさが込み上げてくるはずです。

ただし、肉球を触りすぎてはいけません。
飼い主さんにとって癒し効果が高いからといって肉球を長時間触り続けていると、ハムスターにとっては大きなストレスとなってしまいますので、注意が必要です。
そもそも繊細な小動物であるハムスターの触りすぎは良くないと言われているなか、特に感覚の敏感な肉球を触り続けることはご法度以外の何者でもありません。

体の小さなハムスターと私たち人間では触れ合った時の感じ方が大きく異なります。
飼い主さんが「ちょっとだけスキンシップしよう」と思っている時間が、ハムスターにとっては長時間になってしまうことも珍しくないのです。
大切なハムスターの負担にならないように「スキンシップは短く、そっとする時間を長めに」ということを意識しましょう。
メリハリをつけてコミュニケーションを取ることが大切です。

ちなみに、水槽型ケージだとハムスターが壁に手をついたときに肉球が観察しやすいのでおすすめですよ。


まとめ

いかがでしたか。この記事ではハムスターと肉球について徹底解説しました。
ぷにぷにとした可愛らしい見た目が特徴の肉球が、実は生活する上で欠かせない重要な役割をいくつも担っていることがわかりました。
また、あまり意識したことがなかったという方も少なくないはずですが、ハムスターにも肉球はあります。
いまハムスターを飼っている方は実際に触ってみるのもいいでしょう。
ぜひ、この記事をきっかけにして、ハムスターの肉球を確認してみてください。

 



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ゆうな

ゆうな

赤ちゃんの頃から犬、猫、フェレット、ハムスター、インコと一緒に暮らしてきました。 とにかく動物が大好きで、日課は動画の動画を観ることです。 私自身も更に知識を深めながら、動物の為になる記事をご提供します!


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