1.モモイロインコとは?
1-1.見た目の特徴
1-2.原産国・生息地
1-3.性格
1-4.寿命
1-5.ほかのインコとの違いについて
4.モモイロインコの飼い方
4-1.しつけについて
4-2.ご飯について
4-3.トイレについて
4-4.お手入れについて
4-5.日光浴について
モモイロインコとは?
モモイロインコとは、緑色や青の一般的なインコとは違い、桃色の体をしていることが特徴のインコです。その見た目の愛らしさで人気がありますが、具体的にはどのような生態なのでしょうか。
◆見た目の特徴
モモイロインコの見た目の特徴は、ピンクと白の美しい体の色です。頭は白やグレーを中心とした冠羽があり、首回りから胸・腹部は濃いピンク色です。翼から尾羽にかけては白からグレーの色です。
体の大きさはオスは35~38cm、メスは約35cmで、体重はオス350g~400g、メスは350gほどです。
一般的に飼われている文鳥やセキセイインコなどよりは大型の鳥です。
◆原産国・生息地
原産国と生息地は共にオーストラリアで、モモイロインコは現地でも見た目の綺麗さから人気のある鳥です。砂漠地帯から森林、都市部や海辺、農地など広い範囲で生息しており、環境への適応力が高い鳥です。
モモイロインコは群れで行動する習性があるため、生息地を移動する際も群れで移動します。
野生の場合は、種子や花、果実といった草食や昆虫が中心です。
◆性格
モモイロインコは人懐っこく、人とのコミュニケーションを積極的に行ってくれます。活動的なため、好奇心旺盛にいろいろなものをクチバシで触ったりすることもあります。しかし臆病な面もあり、見慣れないものや急激に動いたりするものは苦手としているので、怯えさせてしまわないように注意が必要です。
◆寿命
モモイロインコの寿命はとても長く、20〜40年ほどです。
文鳥などの鳥に比べて長い寿命があるので、お世話をする際には長期的に面倒を見る環境を整えてあげることが重要になります。
◆ほかのインコとの違いについて
インコという名前がついていますが、同じくペットとして人気のあるセキセイインコと違い、モモイロインコはインコではありません。モモイロインコはオウム目オウム科に分類されている鳥です。
オウム目とインコ目の違いは、大きな違いとしては冠羽と呼ばれる頭の飾り羽の有無です。他にもオウム類は大きな鳴き声が特徴としてあげられますが、それ以外はオウムもインコも飼育の上で大きな違いはありません。
モモイロインコとほかのインコの違いとしては、セキセイインコの大きさは最大でも約23cmなので、モモイロインコの方が体が大きいことがあげられます。飼育できる鳥の中では比較的大きなサイズになるため、それを想定した飼育スペースなどの確保をすることが必要になります。
モモイロインコの値段
ペットショップなどでは、約40~50万円ほどの値段ですが、年齢によっても前後する場合があります。
ブリーダーさんの場合も、血統や年齢などにも左右されますが、20万〜50万円と大きく幅があるため、ブリーダーさんから購入したい場合は、あらかじめどんなモモイロインコがいるか問い合わせましょう。
また、様々な事情でモモイロインコを飼えなくなってしまった人が里親を探している場合もあります。購入にこだわらないのであれば、里親募集サイトを探すことも方法の一つです。
モモイロインコの飼育環境
モモイロインコは環境への適応力が高く、日本の環境でも健康に過ごすことができます。
体が大きいため、運動不足を避けるためにも大きめのケージと止まり木を用意してあげましょう。モモイロインコは、体の防水性や清潔さを保つために必要な脂粉と呼ばれる粉のような汚れが出やすい鳥なので、掃除がしやすいケージを選ぶと便利です。
また、クチバシを使った遊びが好きなので、壊して遊ぶことができるおもちゃやかじり木を入れてあげると、ストレス解消にもつながります。
他にはオウム類の特徴の一つである、大きな鳴き声があります。モモイロインコは鳴き声の声量は控えめといわれていますが、個体差が大きいです。中には大きな鳴き声をあげる子もいます。集合住宅などに住んでいる場合は必ず防音対策が必要になります。
アクリルケージや、壁や床に防音対策をするなど、鳴き声を抑える工夫をすると快適に過ごすことができるでしょう。
モモイロインコの飼い方
モモイロインコは人懐こく、スキンシップが好きな鳥なので初心者の人にも飼いやすい鳥です。おしゃべりも簡単な言葉を覚えてくれるので、日々のコミュニケーションを欠かさないようにすれば、いろいろな芸を覚えてくれます。
オウムの中でも比較的飼いやすいモモイロインコですが、注意するべき点もあります。
◆しつけについて
白色オウムと比べるとモモイロインコのクチバシの力は強くはありませんが、大型のオウムですので、本気で噛まれると怪我をします。怪我を防ぐためにも、飼い始めのうちに噛み癖をつけないようにしつけをする必要があります。
噛むという行為は、動物の本能的な行動なので完全にやめさせることはできません。無理にやめさせようとすると、モモイロインコにもストレスがかかってしまうため、まず手を噛ませないことが大切です。
噛もうとしたら遊びをやめる、別のもので気をそらす、などで噛む感覚を覚えさせないようにしましょう。
◆ご飯について
モモイロインコのご飯については、オウム・インコ専用のシードやペレットが中心になります。副食としては、小松菜・チンゲン菜・ブロッコリー・ニンジンなどの野菜、リンゴなどの果物も喜んでくれます。
しかしモモイロインコはもともと粗食のため、飼育下で与えられるご飯では高カロリーになり、肥満になるリスクがあります。高カロリーのシードやおやつのあげすぎには十分注意し、ご飯の管理をしましょう。
そして気をつけたいのが、モモイロインコにあげてはいけない食べ物です。猫や犬にとっても有害とされているネギ類などは、鳥にとっても有害です。アボカドやじゃがいも、ショウガなども毒性、刺激があるため健康に悪影響を与えます。
人間の食べ物も脂質や塩分、糖分が多いため与えないようにしましょう。放鳥時にモモイロインコが勝手に食べてしまうこともあるので、放鳥する際は食べ物はしまっておくようにします。
副食として普段とは違う食べ物を与える際は、与えても問題ないかどうか獣医さんに確認すると安心です。
◆トイレについて
モモイロインコは基本的にトイレのしつけはできません。鳥類は自分が飛べる重さを保つために、邪魔になる排泄物はその場で排泄する習性があるためです。
そのため、清潔さを保つためにもケージの底に敷いたトイレシートなどは、2~3日に一度は取り替えましょう。
ケージ内も汚れてくるため、月に一回程度はケージごと水で洗い、天日干しすることで綺麗に保つことができます。
◆お手入れについて
モモイロインコに毛繕いなどは必要ありません。かわりに、人間でいうシャワーやお風呂のかわりとなる、水浴びをさせてあげる必要があります。
水浴びをすれば、体についた汚れだけでなく寄生虫を落とし、ストレス解消にもなります。さらに、夏には体温を下げる効果があります。
水浴びをするためには、モモイロインコの体が入る40cm以上の大きさの容器を用意し、モモイロインコの足が浸かる程度の水を入れます。容器はバードバスとして販売されているものもあり、陶器やプラスチックなど様々な種類があります。お手入れがしやすいものを選びましょう。
また、霧吹きで水をかけてあげるのも良いでしょう。
注意点としては体温が下がってしまうため、モモイロインコの羽が生えそろっていない時期や、気温が低い夜の時間を避ける必要があることです。病気になるリスクが高まるため、水浴びは羽がしっかり生えたあと、暖かい時間帯に行いましょう。
◆日光浴について
モモイロインコを飼育する中で、日光浴させることも大切なポイントです。
モモイロインコをはじめとした鳥類は、日光浴をすることで体内時計を整えます。加えて、日光浴をすることで体内に必要なビタミンD3を体内で生成します。
ビタミンD3はカルシウムの吸収するために必要な栄養素です。十分な日光浴ができないと、カルシウムが体内に行き渡らず、カルシウム欠乏症などの病気になることがあります。
加えて、日光は精神の安定に役立つセロトニンなどの分泌も助けます。外を見ることでモモイロインコにとっても退屈することが少なくなるので、セロトニンの効果と合わせてストレス軽減に役立ちます。
日光浴をする際は、モモイロインコが暑いと感じたら退避できるように、ケージ内に日陰の部分を作るようにします。時間としては1日30分程度です。
基本的に日光浴をさせる際は、室内で行うようにしましょう。外でケージを放置していると、カラスや猫などの動物に襲われる可能性があります。
ただ、モモイロインコの体調が悪いときや気温が低い時は、健康に悪影響がでる場合もあります。寒さが厳しい日などは、部屋を温めるなど対策をしましょう。
まとめ
見た目や仕草の愛らしさが人気のモモイロインコは、オウムの仲間の中でも比較的飼いやすい種類です。体の大きさや寿命、鳴き声の大きさなどをきちんと把握していれば、初めてのペットとしても良いパートナーになってくれます。
餌のあげすぎによる肥満に注意してあげつつ、たくさんスキンシップをして運動不足を解消してあげることが大切です。
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