1.デグーはなつく生き物?
1-1.知能が高い
1-2.好奇心旺盛
3.デグーとの距離を縮める方法
3-1.まずは快適な環境を維持してあげる
3-2.鳴き声を聞いて気持ちを知ろう
3-3.飼い主さんの匂いと声を覚えてもらおう
3-4.おやつを与えよう
3-5.一緒に遊んでコミュニケーション
デグーはなつく生き物?
◆知能が高い
デグーはげっ歯目の中ではとても知能が高い生き物です。海外の動物園ではデグーが登場するアニマルショーがたくさんあります。くす玉を割ったり、空き缶をゴミ箱へ捨てたり!知能が高く環境への適応も比較的容易なため活躍の場が多いのでしょうね。
もちろん飼い主のことを覚えることもできます!上手に接するととてもフレンドリーで愛嬌のあるかわいいパートナーになりますよ。
◆好奇心旺盛
デグーはとても好奇心旺盛な動物です。ゆえに、飼育している環境が退屈で刺激が少ないとケージをかじる、大声で鳴くなどの問題行動をおこすようになることもあります。飼い主との適度な遊びがデグーの好奇心を刺激し、ストレス発散にもなりますので、ぜひ、デグーとの時間をできるだけたくさん作ってあげましょう。
なつくまでにどのくらいの期間が必要?
飼い主になつくまでの期間は、デグーの性格や飼育している環境によって異なります。
デグーにとって刺激の少ない落ち着ける場所であれば、個体差はありますが数日もすれば新しい環境に慣れるでしょう。そこからがデグーとスキンシップをとっていくタイミングです。
早くなつかせたいからといって、ものかげに隠れいているデグーを無理やり引っ張り出したり、音を立てて注意を引こうとするのは逆効果。
実は、デグーの視界に入るところでただ気長にのんびり待つということが、デグーがなつくまでの近道です。
デグーにとって人間は自分の何十倍も大きな生き物です。未知なる生き物を始めは怖いと思って当たり前ですよね。
この人は安全だ、と判断するのはあくまでもデグーです。まずはデグーのお友達オーディションを受けるような気持ちで優しく寄り添ってみましょう。
それでは、実際にデグーとどのように仲良くなっていけばいいのか、デグーのなつかせ方と留意しておきたいポイントを紹介していきます。
デグーとの距離を縮める方法
◆まずは快適な環境を維持してあげる
何はともあれ、お迎えしたデグーが新たな環境に早く慣れるよう、部屋の環境を整えることが先決です。
では、「快適な環境」とはどのようなものでしょうか。以下の点に気をつけてください。
- 十分な運動ができる広くて高さのあるケージ
- 清潔に保たれた飼育スペース
- 騒音や振動のない静かな環境
- 身を隠せるハウスがケージ内に常設されている
- 犬や猫などの捕食動物がいない部屋
◆鳴き声を聞いて気持ちを知ろう
デグーは「アンデスの歌うネズミ」と呼ばれるほど、普段からよく鳴く動物です。群れの仲間とも鳴き合ってコミュニケーションをとるため、その鳴き声や表現は様々です。鳴き方を知っておくとコミュニケーションの手助けとなります。
- 楽しい、嬉しいなど機嫌の良いとき・・ピッ!ピッピッ!
- 心地いい、幸せ・・プ プ プ
- 不安、かまって、ごはんちょうだいなど欲求不満なとき・・キュイー キュ キュイー
- やだやだ・・クゥ クゥ クゥッ
- 怒っているとき・・ピルピル! クィーッ!
ここで紹介した鳴き声以外にも飼い主さんにだけに聞かせる声があります。どんな気持ちで鳴いているのか、よく観察しながら聞いているとデグーの気持ちがだんだんと見えてきます。
◆飼い主さんの匂いと声を覚えてもらおう
デグーが新しい環境に慣れてきたら、いよいよスキンシップをとっていく段階に入ります。私たち人間は人を見分ける手段として顔を覚えて区別することが多いですよね。でも、動物は違います。
人は個体を区別する際は視覚に頼りがちですが、デグーは匂いや声など、嗅覚や聴覚を使って覚えていきます。もちろん、デグーは視力も良い生き物なので視覚も有効に使っていますが、人のように顔を覚えて区別するという感覚ではなく、背格好など全体を見て区別しているという雰囲気です。
匂いや声を覚えてもらうときは、無理矢理触ったり抱っこしたりせず、ケージの前に手をだし、デグーの方から近づいてくるまでそっと待ちましょう。
好奇心の強い生き物なので、個体にもよりますが新しい環境に慣れたデグーであれば数分もあれば近づいてきます。近づいてきたらそのまま手を引っ込めず、じっと待ってデグー調査員の検査を受けましょう。
近づいてこなくても焦らないで。優しく小さな声で話しかけていると声を覚えてくれるようになります。
手を近づけてもデグーが怯えたり慌てて逃げたりしないようになればここまでのステップは合格です。
◆おやつを与えよう
さて、ここまできたら、次はいよいよデグーに手から直接おやつを食べてもらうことに挑戦してみましょう。
しかし、ここでも注意が必要です。
デグーは粗食な動物です。特に糖の代謝能力が低いので要注意!おやつといっても他のげっ歯目をイメージし、ドライフルーツを与えるのはやめてください。
ここでいう「おやつ」とは、主にデグー専用に販売されているフードのことです。1日に与えるフードの量はメーカーにより若干異なりますが、一般に体重の5%程度。手から与える分と食事として与える分を合わせて給与量を守ってください。
専用フードの他にも、大麦、えん麦、ひまわりの種、乾燥野菜など少量与えることでデグーの偏食を予防することもできます。
おやつを与えるときも、匂いを覚えてもらった時と同様、無理に口元まで持っていったりせず、デグーから近づいてくるのを待ってください。
何度か繰り返すうちにだんだんと警戒せず手から積極的に食べてくれるようになります。そうしたら、おでこをそーっと触ってみたり、手のひらにおやつを乗せて与えてみたりと、だんだんデグーと触れる面積を大きくしていきましょう。
◆一緒に遊んでコミュニケーション
手のひらからエサを食べるようになると「手乗りデグー」になるまであと少しです。デグーの心地よいところを探すように、優しく触っていきましょう。
ところで、デグーと一緒に遊ぶことは、飼い主さんにもデグーにとってもメリットがたくさんあります。
*単独飼いのデグーにとって飼い主さんと一緒に過ごす時間は貴重
本来、デグーは群れで生活する生き物です。仲間同士鳴きあって会話したり触れたりしながら日々コミュニケーションを取っています。ケージで1匹だけで過ごすことは、時には心細く寂しいものです。仲良しの飼い主さんと一緒に過ごす時間はデグーにとってかけがえのない時間となるでしょう。
*体調の変化に早く気付けるようになる
毎日デグーと遊んでいると、体調が優れない等、デグーからのSOSサインに早く気付けるようになります。“なんだかいつもより元気がない?” “食欲が落ちている?”始めは小さな変化かもしれませんが、小さな身体は体調が急変するスピードも速いため普段から体調を把握しておくことは大切です。
*いざという時のストレスを最低限に抑えることができる
日頃から飼い主とのスキンシップで人に触られることに慣れているデグーは、動物病院へ連れて行っても比較的扱いやすいです。病院へ行く時は大抵デグーの調子が悪い時。ただでさえ身体に負担がかかっているのに慣れない診察はよりストレスを与え身をすり減らせてしまいます。いつかあるかもしれない爪切りや歯のチェック等を想定し、普段のスキンシップでデグーがリラックスしている時に手足やお腹、口周りなども優しく触って慣らしておきましょう。デグーが元気な時にこそ慣らしておきたい備えです。
デグーがなついてくれない場合の理由
デグーは友好的な性格です。もし、飼っているデグーがなかなかなつかないとしたら、どこかに問題があるのかもしれません。
◆多頭飼いだと少しなつきにくい
一般的に社会性の強い動物は、一緒にいる時間が長い同種の生き物と安定する傾向にあります。そのため多頭飼いをしていると、同居している相棒との絆が深まり、飼い主さんをよそ者と思ってしまうこともあります。
デグーと遊びたいからといって、無理やり引き離すとデグーは不安になるだけです。少し時間はかかるものだと思い、気長にトライしてみてください。
また、飼い主さんとだけしかできない遊びがあると有効です。特にお気に入りのおやつをあげるとか、温かい手のひらでマッサージしてあげるなど、デグーのお気に入りの遊びを見つけてみてください。
◆デグーが嫌がることをしていないか
飼い主さんも気が付かないうちにデグーの嫌なことをしてしまっているかもしれません。いくつか紹介しておきます。
*デグーの嫌いな匂いをつけていませんか
嗅覚が優れているデグーにとって、香水や香りの強いソープ類は刺激が強いです。また、同居している猫や犬の匂いがついた手でデグーを触ろうとすると本能的に怖がることもあります。
*積極的すぎませんか
一緒に遊びたい気持ちが強すぎて、デグーを構いすぎていませんか?デグーは積極的に行くよりも、“積極的に来てもらうまで待つ”というスタイルの方がハマります。たくさん遊びたくてもはじめは我慢。デグーの好奇心を引き出すつもりで待ってみましょう。
*体調が悪くありませんか
特に被食動物は体調が悪くても平然を装う本能が備わっています。それは、捕食者に弱っている姿を見せないため。生き残るためには必要な本能ですが、飼い主さんからすると少々不親切な本能です。げっ歯目に多い「不正咬合」は食欲が落ちてから気付くことが多いです。その他にもいつもと様子が違ったら早めに動物病院を受診しましょう。
まとめ
デグーの生態を知り、正しい接し方で触れているとデグーは本当によくなつく動物です。げっ歯目の中では比較的寿命が長く、パートナーとして一緒の時間を長く過ごすことができます。
好奇心旺盛で感情豊かなデグーを適切に管理できるよう、日頃からスキンシップを取り入れ、デグーと楽しく幸せな時間を共有してください。
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