【掲載:2021.01.25 更新:2024.03.11】
ハムスターの適温は何度
ハムスターは日本では野生下では見られれず、ペットとして馴染み深い動物ですが、実は世界を見てみるとシリア、カザフスタンといった熱帯地帯に生息をしている動物です。
野生のハムスターの生息環境から、ハムスターが過ごしやすいとされる適温は約20度~26度言われています。
基本的にハムスターは暑さよりも寒さに弱い動物ですが、中には寒さに強い種類もいます。
ドワーフハムスターの方が、ゴールデンハムスターよりも寒さに強いといわれています。
特にジャンガリアンハムスターは、秋になると夏毛から冬毛に変化をするため寒さに強いです。
逆に暑さには他の種類よりも弱いため、夏場の温度調整に注意が必要になります。
近年では夏の平均温度が上昇しているため、平均的な適温が保たれている期間は日本では数か月間です。
それ以外の適温外の気温となっている期間は、特に対策が必要となります。
またハムスターはとても小さな身体をしているため、少しの環境の変化が致命的になってしまう恐れがあります。
まずは極端に気温が高い場合、低い場合にどのような影響があるのかについてご紹介していきます。
ハムスターは暑すぎるとどうなる?
ハムスターの生息地は乾燥しているため、少しの水分でも生きていけるよう進化してきました。
基本的にはペットのハムスターも頻繁に水を飲むという習慣はありません。
その為30度を超えるような暑すぎる環境では、ハムスターは熱中症や脱水症状を引き起こす恐れがあります。
これからご紹介するような暑さ対策をしっかりと行い、病気を防いであげましょう。
ハムスターは寒すぎるとどうなる
10度を下回るような寒すぎる環境では、ハムスターは冬眠をする可能性があります。
野生の環境下では冬眠前にたくさんの栄養分をとり準備をしている為、低体温状態で冬眠を行っても越冬をすることができます。
しかし、ペットとして飼育をしている環境下ではその準備ができていない場合が多いです。
そのような状態で冬眠をすると危険な状態になり、最悪死んでしまいます。
暖房器具を使用してしっかりと防寒対策を行い、冬眠をさせないよう注意しましょう。
温度調節の仕方
続いて熱中症や脱水症状、冬眠を防ぐための温度調節の仕方について説明をしていきます。
温度管理がしやすいよう、ハムスター専用に温度計を購入することをおすすめします。
室温とケージの中の温度は異なる為、温度計はケージの中に入れて毎日チェックを行いましょう。
◆春
地域によっては外気温がマイナスにもなる寒い冬からだんだん暖かくなってくる春にかけて、人間にとっては段々と過ごしやすくなりますね。
東京の春の気温は、平均すると下記の通りと言われています。
- 3月:昼間13度、朝晩5度
- 4月:昼間18.5度、朝晩10.5度
- 5月:昼間が23度、朝晩が15度
このように並べてみてみると、ハムスターの適温である20~26度というのは、4月の終わりから5月頃の昼間だけで、朝晩には意外と気温が下がっています。
人が過ごしやすくなったからといって油断せず、夜間にはヒーターや保温性のある素材の床材などを利用して適温を保つよう心がけましょう。
◆夏
夏場は気温だけでなく、湿度も上がってきますので注意が必要です。
気温やケージ周りの温度計を見て適温をキープするのが難しいと感じる場合には、クーラーやひんやりグッズを速やかに導入します。
夏場の昼間の暑い時間帯は冷房の使用が必須となりますが、急激に温度を下げると身体によくないため、温度は徐々に下げていきましょう。
温度差を感じるとショックで倒れてしまう恐れがあります。
また、冷房の風が直接当たると冷えすぎたりストレスとなってしまう恐れがありますので、ケージの配置にも注意が必要です。
直射日光が当たるとケージ内の温度が上がってしまいますので、窓際やクーラーの下を避け、家の中でも温度変化の少ない位置にケージを置いてあげましょう。
ハムスター用の冷感グッズは、大理石やアルミプレートといった商品や、冷たい素材の巣箱などがあります。
ひんやりグッズとはいえど、これだけではクーラーの代わりにはなりません。
大幅に体感温度を下げることはできないということを頭に置き、部屋全体の気温調節はクーラーで行うのがよいでしょう。
また、新たなグッズを取り入れた時にはハムスターがそこで過ごすようになるかを忘れずにチェックしましょう。
保冷剤や冷やしたペットボトルにタオルを巻いて、ケージの付近に置く簡単な方法もあります。
ケージを冷やせる時間は2時間程度ですが、30度以下の環境であれば十分です。
小動物用の保冷剤ケースの使用もおすすめです。
また、室内の湿度が上がると、室内の通気性が悪くなり、菌やダニが繁殖することで病気にかかる可能性が高くなります。
ケージ内の湿度が60%を超えたら扇風機をつけて部屋の空気を循環させたり除湿機をつけたり対策をしましょう。
巣箱の中は空気がこもりやすくなるため、こまめに掃除をしましょう。
野菜などの食べ残しは放置せず腐る前に回収しましょう。
◆秋
秋は夏と冬に比べると適温であることが多いですが、春と同じく昼と夜の気温差が激しいです。
ケージの中の温度をこまめに確認し、適温外になった場合には対策をしましょう。
特に夜は冷えることが多い為、床材を多く入れる、パネルヒーターを設置する等工夫をするとよいでしょう。
ケージの周囲やケージの下をバスタオルで覆う方法も効果的です。
春とは反対に、段々と日が経つごとに気温が下がっていきますので、この時期からは寒さ対策を意識し始めましょう。
◆冬
冬場はケージの中の温度が19度以下になる前に温度調節を行いましょう。
ハムスターは野生では巣穴に葉っぱをたくさん入れることで暖めようとします。
まずは全身がすっぽりと埋まるくらいまで、ケージ全体に床材を多く入れてください。
床材はウッドチップ素材がおすすめです。
新聞紙でも代用は可能ですが、インクが毛に付着して黒くなってしまう恐れがあります。
それでも寒さを感じているようであれば、ハムスター用のパネルヒーターをケージの下に設置しましょう。
ハムスターの動きが鈍くなってきたり、身体に触れて冷たいと感じる場合は寒さを感じています。
ハムスター用のパネルヒーターは床を暖めるため火事や火傷の心配がなく安心です。
ケージの全面を暖めると暑いと感じた時に逃げ場がなくなってしまうので、1/3程を暖められれば大丈夫です。
ハムスターがくつろぐ巣箱や寝床の下を暖めてあげましょう。
風通しの良い金網タイプのケージを使用している場合は、保温性の高いガラス製やプラスチック製の水槽に変更することもおすすめです。
水槽タイプに変更した場合には、空気の通り穴であるケージの上部を塞いでしまわないよう注意をしましょう。
15度を下回り本格的に寒くなってきたら暖房を使用しましょう。
10度を少しでも下回ると冬眠してしまう恐れがあるため、早めに稼働させることを強く意識してください。
「ハムスターの適温は何度」でもお伝えした通り、ゴールデンハムスターはドワーフハムスターよりも寒さに弱いです。
ゴールデンハムスターを飼っている飼い主さんは、冬場の温度管理は特に注意深く行ってください。
一人暮らしの場合のハムスターの温度管理
一人暮らしをしている場合は、ケージ内の温度をこまめにチェックすることが難しいためグッズの使用をおすすめします。
冬場はサーモスタットを使用してヒーターの温度を設定した温度に保ちましょう。
サーモスタットとは、温度を測定し自動的にヒーターの電源を切ったりつけたりしてくれる補助装置です。
こちらの商品がおすすめです。
1つのサーモスタットで2つのヒーターの管理をすることもできます。
複数頭のハムスターを別々のケージで飼育している場合でも、温度管理が一度にできて便利です。
飼育頭数や環境に応じて適切な商品を選びましょう。
また小動物用のパネルヒーターの中には、ヒーターの表面温度を自動で保つ機能が搭載されているものもあります。
こういった商品を活用し手軽に温度調整を行う方法もおすすめです。
夏場はエアコンや扇風機のタイマーを活用し、温度が高くなる昼間に適温を保てるようにしてください。
出かける前にはケージの周囲に保冷剤を配置して、ケージ内の温度を下げるようにしてください。
保冷剤が溶けてしまうと冷却効果が薄れてしまうため留守にする時間が長い場合は、エアコンを長時間つけっぱなしにすることも選択肢に入れましょう。
まとめ
ここまでハムスターの適温や、季節ごとの温度調整の仕方についてご紹介をしてきましたが、いかがでしたか。
ハムスターのケージ内の温度管理について知りたいと思っていた方の参考になれば幸いです。
近年では季節の変わり目で気温差が大きくなっています。
いつでも温度調整ができるように必要なアイテムは早めに揃えておきましょう。
一人暮らしでハムスターを飼っている方はサーモスタットやタイマーを活用するなど工夫をして温度調節を行ってください。
ハムスターにとって温度変化は命に関わる可能性があるので、飼い主さんはしっかりと温度管理を行ってください。
そしてハムスターの様子を毎日観察して、いつもと違うようであれば病院に連れて行ってあげましょう。
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