アフリカヤマネってどんな動物?飼う前に知っておきたいポイントまとめ

2023.09.18

アフリカヤマネってどんな動物?飼う前に知っておきたいポイントまとめ

とっても小さくって愛らしいルックスのアフリカヤマネ。飼ってみたいけど、飼育は簡単?何を用意したら良いの?ハムスターのように飼える?この記事では、アフリカヤマネの生態と、飼育を検討する際に必要な知識をまとめました。



【掲載:2021.03.04  更新:2023.09.18】

アフリカヤマネとは?

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ペットの専門店コジマより引用

◆見た目

手のひらにすっぽりと収まるほど小さな身体のアフリカヤマネ 。小型のハムスターのような見た目に、リスのようなふわふわとした尻尾が特徴的です。クリクリとした目と丸い耳は、まるで絵本の世界からそのまま飛び出してきたような愛らしさです。
さて、そんなアフリカヤマネはいったいどんな生き物なのでしょう。

◆原産国・生息地

アフリカヤマネ はその名の通り、アフリカ原産の種類です。主に森林地帯に生息しており、樹上性の動物です。
世界には様々な種類のヤマネが生息しており、種類によって大きさや色も様々です。現在、日本でペットとして飼えるヤマネのもっともポピュラーな種類がアフリカヤマネ です。

◆特徴・性格

アフリカヤマネの体長は尻尾を除いて7~10cm、体重は15~30gほどの大きさです。夜行性の動物で、夜になると活発的に動き回ります。野生下では小さな昆虫を捕まえたり木の実や穀類、種子などを食べています。
性格は警戒心が強く臆病で、運動能力に長けておりとてもすばしっこく動き回る動物です。
基本的にはベタ慣れするような性格ではありませんので、観賞用と割り切って飼うくらいの気持ちの方が良いです。とは言え、上手く接すると手乗りになったり、触らせてくれるようになる個体もいます。怖がらせないようにすることが大切で、無理に触ったりせず、姿を見せてくれるようになるまでは気長に待っているくらいの気持ちでそっと見守る方が良いでしょう。

◆寿命

寿命は野生下で5年ほど、飼育下では7~10年ほどです。
一部では冬眠をさせると長生きするとも言われていますが、飼育下で冬眠させるには様々なリスクがあり、冬眠前の体重調整や冬眠中の温度管理などに失敗するとそのまま死んでしまうことが多いため、冬眠させないように飼育するのが理想的です。

◆ムササビやモモンガとの違いについて

アフリカヤマネは、ムササビやモモンガと同じ齧歯目リス亜目に属しており、見た目も似ていますが、ムササビやモモンガの最大の特徴である前足と後ろ足のあいだにある飛膜がアフリカヤマネにはありません。
ムササビやモモンガはこの飛膜を使って木と木の間を滑空して移動しますが、アフリカヤマネはすばしっこく走りまわりながら移動します。

◆ニホンヤマネは飼える?

実は日本にも日本固有種の「ニホンヤマネ」というヤマネが生息しています。本州、四国、九州の山地に広く分布していますが、警戒心が強く、ひと気のないところに生息しているためその姿を見かけることは滅多にできません。しかし、ニホンヤマネは「森の妖精」や「冬眠鼠」と呼ばれ、昔から山林で暮らす人々に親しまれてきました。森林伐採や土地開発が進む昨今、ニホンヤマネの数は激減し、今では国の天然記念物に指定されているためペットとして飼育することはできません。


アフリカヤマネの値段

ペットショップでヤマネを見かけることはほとんどないと思いますが、繁殖はそれほど難しくなく、希少な動物の中では比較的手に入りやすい動物です。
とはいえ、繁殖期は年に1~2度しかこないため、販売個体がいなければ半年以上待つこともあります。日本では一般に1万円〜1万5千円前後で取引されています。


アフリカヤマネの飼育グッズ

アフリカヤマネ
ペットの専門店コジマより引用

それでは、アフリカヤマネ を飼育するにはどのようなものが必要になるのでしょうか。飼う前に揃えておきたい基本グッズと、飼う際に注意しておきたい点をご紹介いたします。

◆ケージ

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アフリカヤマネは成体になっても1㎝ほどの隙間があれば簡単に逃げ出せてしまうため、飼育ケージは網状のものではなく、プラスチックやガラス性の隙間が少ないものがお勧めです。
しかし、あまり密閉されていると温度や湿度管理が難しいため、通気口のあるタイプのものが良いでしょう。
アフリカヤマネ自体はとても小さな身体ですが、運動量が多いため30×50㎝くらいの大きさは必要です。

◆回し車

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アフリカヤマネは非常に運動量が多い動物です。そのため、ケージの中に回し車を用意してあげると良いでしょう。ケージとセットになっているものも販売されています。別で購入する場合には大きさに注意してください。
アフリカヤマネはとても身体が小さいため、回し車が大きすぎると上手く回らなくなります。

◆給水器

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ボトルタイプのものがお勧めですが、使用する際にはすでに給水器から飲める個体であるか事前に確認しておくと良いでしょう。設置してからもちゃんと給水できているか確認してください。

◆ハウス

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臆病な性格なので身体を隠せるハウスがあるとストレスを軽減できます。
素材は一般的に木でできたものが好ましいですが、気温や湿度が気になるようでしたら夏場は陶器製のものに変えるなど、環境に応じて最適なものを用意してください。

◆床材

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ケージの中にはふかふかになるように床材を敷きます。こちらも木屑など、木製のものが安心です。

◆食器

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フードを入れる器はハムスター用などの小さいサイズで大丈夫です。給水器から飲めない個体の場合には、フード用の他にもう1つ用意しておくと良いでしょう。


アフリカヤマネの飼い方

◆温度管理について

アフリカヤマネの飼育適温は20~25℃です。高温・過湿の夏にはエアコン、冬にはヒーターを上手く利用するなどして適温を保つことを心がけてください。アフリカヤマネは気温が下がると冬眠する動物ですが、冬眠とは十分な条件が備わってできるようになるものです。部屋の温度が適切に管理されず、寒くて仮死状態になっているのとは訳が違います。冬はケージ内にヒーターを入れ、温度を保つようにしてください。
また、マットタイプのものはケージの下に敷いても効果がありますのでおすすめです。

◆ご飯について

現在、日本ではアフリカヤマネ専用のフードは販売されていません。おもに小型のハムスター用のフードで代用できます。アフリカヤマネは昆虫食性の強い雑食動物です。そのため、コオロギやミルワームを与えるとても喜んで食べます。おやつ程度に毎日数匹与えるのが望ましいです。
どうしても昆虫が苦手という方は、ドックフードやゆで卵を昆虫の代わりに与えると良いでしょう。
糖分の多い果物は食べすぎると危険です。与える際はほんの少しだけに留めてください。

◆トイレについて

アフリカヤマネはトイレは覚えません。体が小さい割に食べる量が多く、排泄物の量もそれに比例して多いです。そして、昆虫を好んで食べることもあって、排泄物の臭いは比較的強めです。ケージ内の清掃を小まめに行い、清潔な環境を保つことができればそれほど気にならない程度ですので、できれば毎日汚れた部分を拭き取り、最低でも週に一度は床材を全て入れ替えるようにしましょう。

◆臭いについて

先述したように、ケージ内の清掃はマメに行わなければ臭いがどんどん強くなっていきます。特に脱走防止の観点からアクリルやガラスのケージを使用することが多いでしょうから、尚更に臭いがこもりやすくなってしまいます。また、昆虫などの生態を与える場合には食べ残しを放置しておくことでも臭いが発生します。
アフリカヤマネ自体には臭いはほとんどありませんので、当然のことながらお風呂の必要はありません。

◆かかりやすい病気について

げっ歯類は一生、歯が伸び続ける動物です。
柔らかく砕けやすい食べ物ばかり与えていると歯が磨耗しなくなってしまうため、自身の口の中を傷つけてしまう原因となります。

最近急に食欲が落ちたなどの異変を感じたら早めに動物病院を受診してください。

◆その他、飼育の注意点

その他注意しておきたい点としては、『脱走』と『尾切れ』です。

とにかくアフリカヤマネは俊敏に動きまわります。
そのため、清掃などでケージの扉を開ける際には、脱走されないよう細心の注意が必要です。一度逃げると捕まえるのは非常に困難です。
また、垂直方向に50㎝ほどは軽く跳んでしまいますので、ある程度高さがあっても屋根がない囲いなどは危険です。

アフリカヤマネのチャームポイントであるふわふわの尻尾は実はとても繊細で切れやすいので注意が必要です。
切れやすい尻尾は、天敵に襲われた際に命を守ることに役立つのですが、一度切れた尻尾は生えてきません。

不意な事故による尾切れは可能な限り防ぎたいものです。
脱走しそうになって慌てて強く掴んでしまった、多頭飼いでケンカした等、ちょっとした力加減であっさりと切れてしまいますので、普段からよく注意しておくことが大切です。


まとめ

小さくてとてもすばしっこっく動き回るアフリカヤマネ。臆病で警戒心が強く、なかなか懐きにくい動物ではありますが、根気よく接していると手乗りになることも。ペットとして迎える際には、事前にしっかりと生態について勉強し、必要なものを揃えておくことが大切です。



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