ハムスターにいちごを与えても大丈夫?注意点は?

2021.07.01

ハムスターにいちごを与えても大丈夫?注意点は?

皆さんはハムスターがいちごを食べている姿を見たことがありますか? 小さな両手でいちごをもって少しずつ食べている姿はとても可愛らしいです。 今回はハムスターにいちごを与えても大丈夫なのか、どういった効果が期待できるのか、注意点は何か等についてご紹介していきたいと思います。


ハムスターにいちごを与えても大丈夫?

635088_s

まずは最初に、そもそもハムスターにいちごを与えても大丈夫なのかについて説明をしていきます。結論から申しますと「与えてOK」です。
しかし、他の果物や野菜と同様に水分量、糖質の影響を受ける可能性があります。
後述するような注意点や条件をしっかり守って与えるようにしましょう。

◆いちごに含まれる主な成分

いちごは甘酸っぱくて美味しく、人気のある果物です。
いちごの旬の季節は冬~春の間で、12月~5月にかけて多く出荷されます。
飼い主さんの中でもお好きな方は多いのではないでしょうか?
ハムスターも、いちごが大好きな子は多いです。
いちごには主にどのような成分が含まれているのかについてご説明していきます。

・ビタミンC

いちごは第一にビタミンCを多く含んでいます。
ビタミンCは風邪予防、疲労回復、肌荒れに効果のある栄養素です。
「美容によいフルーツ」と言われているのもこういった効果があるためです。
品種によって多少の差異はありますが、100gにつき50~80g程のビタミンCが含まれています。
人間の場合は7粒ほど食べることで1日に必要とされる量が賄えると言われています。

・アントシアニン

アントシアニンはいちごの赤い色素を構成している栄養素です。
ポリフェノールの一種であり眼精疲労回復、視力回復に有効とされています。
また活性酸素を減らす作用もあるため、がん予防にも効果があると言われています。
アントシアニンの含有量は、色が濃いものほど多く果肉自体が赤いものに多く含まれています。

・カリウム

カリウムは神経や筋肉の機能を正常に保つ作用がある、ミネラルの一種です。
カリウムは加熱により破壊されやすいという特徴がありますが、いちごの場合は生で食べるため効率よく摂取ができます。

・キシリトール

キシリトールは、歯磨き粉やガムに多く配合されているため、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
虫歯予防として優れた働きを持っています。
また、砂糖と同等の甘さがあるにも関わらずカロリーが砂糖よりも大幅に低いといった特徴があります。

・食物繊維

いちごには食物繊維も豊富に含まれています。
大腸の働きを活発化させる効果や、善玉コレステロールを増やす働きがあります。

・葉酸

葉酸は妊娠前、妊娠中に摂取を促される成分です。
葉酸が不足すると神経系の障害を持つ子供が生まれるリスクが高まるとされています。
この他にも悪性貧血、動脈硬化を引き起こす原因となる恐れがあります。
葉酸はビタミンCと一緒に摂取することで活性化されます。
そのため両方の成分が豊富に含まれているいちごは積極的な摂取が望ましいとされています。

◆期待できる効果は?

いちごには様々な栄養素が含まれていることがわかりました。
では、ハムスターにいちごを与えることで具体的にどのような効果が期待できるのでしょうか?

先ほどご説明したような抗酸化作用、虫歯予防が期待できます。
この他にも免疫力を向上させることで感染症に対する抵抗力向上や血液を健康な状態に保つ効果も期待できます。
メスのハムスターの場合は、妊娠期に与えることで葉酸の効果から健康な子どもの出産につながるでしょう。


いちごの与え方

strawberries-1037174_640

続いていちごの与え方についてご説明をしていきます。

◆いちごの葉やへたは食べられる?

私たち人間はへたを取り除いていちごを食べますが、ハムスターも基本的に同様です。
ハムスターも葉やへたを食べること自体は可能ですし、いちごの葉が小動物用として販売されている場合もあります。
しかし、お店で購入したいちごの葉やへたには農薬が付着している可能性があります。
また、多くの人が出荷時に触れている部分であり衛生的に心配な面があります。
そのため取り除いて与える方が安心でしょう。
どうしても葉を与えたい場合は、小動物用に販売されているものを購入して与えることをおすすめします。

◆よく熟れたものを与える

いちごが属しているバラ科植物は、未成熟期の種に毒性があると言われています。
いちごの表面の粒々はすべて種ですが、赤く熟れたいちごであれば神経質に気にする必要はありません。
よく熟れたものを選んであげるようにしましょう。

◆小さく切る

ハムスターにとっていちご丸々一粒は与えすぎになりますし、食べにくいです。
5mm角~1cm角の食べやすい大きさに、清潔なナイフを使用してカットして与えましょう。

◆いちごの加工品はNG

いちごそのものをハムスターに与えることはOKですが、いちごジャム、いちごジュースのような人間用の加工品はNGです。
糖分の過剰摂取になってしまいます。
また、生のままでも十分な糖度があるので砂糖をまぶすなどの加工も控えましょう。

ペット用に販売しているドライいちご、いちごミルクゼリー、いちごウエハースといったお菓子であれば問題はありません。
ただし、少量かつ少ない頻度で与えるよう気を付けましょう。


いちごを与える時の注意点は?

続いて、いちごを与える時にどういったことに注意したらよいかをご紹介します。

いちごには危険な成分は含まれておらず、先ほどお伝えした通り様々な栄養素が豊富に含まれています。
ただし水分量が多く、高カロリーであるため与える量に注意する必要があります。

いちごは100gあたり90gが水分であり、9割が水分でできています。
この割合は果物・野菜類の中でも上位の水分含有量です。
また甘くてハムスターにも好まれやすい味をしていますが、100gあたり約7gの糖質が含まれています。
100gで約34kcalとなっています。

そのため、大量に与えてしまうことで下痢になる恐れがあります。
頻繁に与えることで、肥満になってしまう可能性もあります。
水分量、糖度、カロリーに気を付けて量を調節しながら与えるように注意してください。

◆与える量

ハムスターにいちごを与える際に、以下の量を目安にしましょう。

・ゴールデンハムスターのような体が大きなハムスターには1cm角くらい
・ジャンガリアンハムスターのような体が小さなドワーフハムスターには5mm角くらい

◆与える頻度

いちごを与える頻度は1週間に1度で十分です。
おやつとして与えるようにして、主食としては与えないように注意をしましょう。

いちごにどんなに栄養素が豊富に含まれており、よい効果があったとしてもハムスターの主食はペレットです。
ペレットを主軸に、他の餌を補助的に与えるようにしてください。
ハムスターは嗜好性がある動物であるため、おやつを与えすぎることでペレットを食べてくれなくなってしまう恐れもあります。
与える頻度には十分に注意をしましょう。

◆与えた後の注意点

いちごは水分量が多いため傷みやすく、そのようないちごを食べることで病気になってしまう恐れがあります。
ハムスターは食べきれなかった餌を巣箱に持ち帰って貯蔵する習性があります。
そのため、食べきれなかったいちごはケージからすぐに取り除くよう注意しましょう。
いちごを与えてからしばらく時間が経ったらケージを確認して、残していないか、巣箱に持っていっていないかを確認してください。


体調を崩した場合の対処方法は?

strawberries-2960533_640

ハムスターにとって下痢は命の危険につながる重大な病気です。
もしも下痢の症状が見られた場合は以下のように対処をしてください。

●動物病院に連れていく
他の病気と同様に、ハムスターが下痢になった場合は早めに動物病院に連れていきましょう。
すぐに動物病院に連れていくことが難しい場合は以下の方法をすぐに試してください。

●原因となっている物質を取り除き、ケージ内とお尻を清潔にする
餌と水を交換し、ケージ内の掃除をしましょう。
体調が悪い場合、免疫力が下がりウイルスや細菌の影響を受けやすくなっている恐れがあります。
特に水下痢の場合は清掃を念入りに行いましょう。
ハムスターのお尻が下痢で汚れている場合は、乾燥した柔らかい布で拭いてあげましょう。

●温度と湿度をやや高めに保つ
ハムスターの体に負担をかけないように環境を整えましょう。
温度は25度前後、湿度もやや高めに保ってください。
ハムスターは下痢をすることで体力が落ち、体温が低下してしまうのでできるだけ暖かくしてあげましょう。

●ストレスのかからない環境をつくり様子をみる
これまでご紹介した処置を済ませたら様子をみましょう。
ある程度時間を空けながら表情や排泄物の様子を見てあげましょう。
水下痢が半日~1日続く場合は危険な状態ですので最初にお伝えしたように早急に動物病院に連れていくことをおすすめします。

水分を気にせずにいちごを与えてみたい飼い主さんには小動物用のドライいちごがおすすめです。
水分量が低いため、生で与えるよりも下痢になる恐れが少なくなります。
ドライいちごを与える際も、生で与える時と同様に量や頻度には注意をしましょう。

●あわせて読みたい
ハムスターが下痢をする原因は?今すぐできる対策をご紹介

ハムスターが下痢をしていると病気かな?と心配になりますよね。ハムスターは身体が小さいので、体調不良の際はできるだけ早めに対処したいものです。 ハムスターが下痢をした時に考えられる原因と対処法について紹介します。

記事はコチラボタン


まとめ

今回はハムスターにいちごを与えてよいのか?どのようなことに注意したらよいのか?等についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

甘酸っぱくておいしいいちごが大好きなハムスターは多い為、与えることでとても喜んで食べてくれます。
そのような可愛らしい姿を見られることは飼い主さんにとっても幸せですよね。

ただし注意点に記載したような病気につながってしまう恐れもあります。
くれぐれも与えすぎには気を付けましょう。



– おすすめ記事 –

・ハムスターに野菜をあげても大丈夫?注意点は?
・ハムスターはチーズが好き?与える量、選び方、注意点は
・ハムスターにバナナはあげても大丈夫?メリット・注意点も解説
・ハムスターにひまわりの種はあげ過ぎ注意?その理由と正しい与え方


focebookシャア
ツイート

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
PetSmileすもーる部

PetSmileすもーる部

小動物大好きPetSmileすもーる部です。小動物にまつわるエピソードやお役立ち情報を発信します♪


記事に関するお問い合わせはこちら