1.チンチラはとってもかわいい小動物!
1-1.見た目
1-2.特徴
1-3.性格
1-4.寿命
2.チンチラを飼いたいと思ったら考えるべきこと
2-1.家はペットを飼える環境か
2-2.金銭的余裕があるか
2-3.時間的余裕があるか
2-4.同居家族を説得できるか
2-5.終生飼養は可能か
2-6.アレルギーなど健康の問題はないか
3.チンチラ飼育が難しいと言われる理由
3-1.温度管理が命取り
3-2.部屋がすぐに汚れる
3-3.診てくれる動物病院が限られる
3-4.とても長生き
3-5.飼育方法が確立されていない
4.チンチラを迎え入れる初期費用
4-1.チンチラ自体の代金
4-2.ケージなどチンチラが暮らす環境にかかる費用
4-3.ペット保険は入れるか
チンチラはとってもかわいい小動物!
チンチラは、見た目はもちろん、仕草もかわいらしいげっ歯類の小動物です。
一目で飼いたい!と思ってしまうようなかわいい見た目だけでなく、人懐っこい性格から、近年、チンチラはペットとしてとても人気が高まっています。
では、実際にチンチラはどのような動物なのでしょうか?
ここでは、そんなチンチラの特徴についてご紹介します。
◆見た目
チンチラは、まん丸の目に大きな耳を持ち、ふわふわでぽってりとしたフォルムで、まるでぬいぐるみのような見た目をしています。また、小さな手を起用に使ってものを持つ仕草もとても愛らしく、とてもかわいい小動物です。
◆特徴
チンチラの最大の特徴は、とても高密度に生えた、毛皮に用いられるほどの柔らかな被毛です。グレー、ホワイト、モザイク、エボニー、ベージュなど約15種類のカラーがあります。
また、動きも機敏で、ジャンプも得意。1m以上の高さまで跳ぶことができます。
◆性格
チンチラは、明るく楽天的で、見た目だけでなく、性格もかわいい動物です。
さらに、チンチラは、 餌の時間を覚えたり、飼い主さんの言葉も理解できたりすると言われるほど頭もよく、人懐っこい性格で、人にもよく慣れます。
◆寿命
チンチラの寿命は、平均10年くらいといわれていました。
しかし、チンチラ専用のフードや医療技術の充実などにより、年々、チンチラの寿命も延び、長生きの子で15~20年。さらに、20年以上という長生きの個体もいます。
チンチラを飼いたいと思ったら考えるべきこと
チンチラは、愛嬌があり、見た目や仕草もかわいらしく、一目で「飼いたい!」と思ってしまうような魅力のある生き物です。
しかし、チンチラは、本来、チリのアンデス山脈に生息しており、チンチラを日本で飼育するには、最適な環境を整えてあげる必要があります。
チンチラを飼いたいと思ったら、まずは、責任をもって最適な環境を整えてあげられるか、寿命の長いチンチラを最後まで飼い続けられるかどうか、よく考えましょう。
ここでは、チンチラを飼いたいと思ったときに考えるべきことについてご紹介します。
◆家はペットを飼える環境か
前提として、ペットが飼育可能な住居である必要があります。
チンチラは、標高の高い冷しい、乾燥した地域に生息するため、飼育において最も問題なのが温度・湿度の管理です。チンチラにとっての適温は20℃前後、湿度は40%未満といわれており、ケージは、適切に温度や湿度が管理できる場所に設置してあげる必要があります。
さらに、チンチラには、美しい被毛を保つために砂浴びをする習性があります。砂浴びにはチンチラ専用のパウダーのようなサラサラの砂を使用するため、砂浴び可能な場所も必要。また、こまめな掃除も必須です。
チンチラを飼いたいと思ったら、まずはチンチラを迎えられる環境かどうか、事前に十分、確認しておく必要があります。
◆金銭的余裕があるか
チンチラを飼いたいと思ったら、お金についても考えなければなりません。
まずは、チンチラを飼うために必要な飼育用品を揃えるのにかかる費用はもちろん、日常的にかかる餌代やトイレシートなどの消耗品、光熱費(冷暖房等)、小動物でも高額になりがちな医療費、医療費負担を減らすための保険料など、チンチラの飼育には、年間平均10万円くらいかかるといわれています。
チンチラの寿命は10年以上、長生きの子だと20年近くといわれています。金銭的にもお迎えに問題がないか、しっかりと考えておく必要があります。
◆時間的余裕があるか
チンチラには、散歩の必要はありません。
しかし、本来、チンチラは運動量が多く、ケージに入れっぱなしで飼える動物ではありません。そのためチンチラには、毎日、自由に遊べる時間を作ってあげるのはもちろんのこと、砂浴びの時間を作ってあげることも必須です。
このような時間は、チンチラにとってのストレス解消はもちろんのこと、とても重要なスキンシップの時間で、ケガや病気のチェックのためにも、とても大切な時間です。
チンチラを飼いたいと思ったら、一緒に過ごす時間的余裕があるかどうか、もう一度、十分に考えておく必要があります。
◆同居家族を説得できるか
チンチラを飼いたいと思ったら、同居する家族も喜んで迎え入れてくれるかどうかも重要なポイントです。万が一、同居家族にアレルギーがあったり、そもそも飼育自体に反対していたりする場合、飼い続けることは難しくなるでしょう。
また、チンチラが病気をしてしまったとき、飼い主さんが面倒みられないときなどの不測の事態では、家族の協力も必要になるはずです。
かわいいだけでは、動物を飼うことはできません。命を守るためにも、一人でも多く、協力してくれる人がいてくれると安心です。また、みんなに可愛がられる方が、お迎えしたチンチラさんも嬉しいはずです。
同居家族がいる場合は、しっかりと話し合ってからお迎えしましょう。
◆終生飼養は可能か
チンチラを飼いたいと思ったときに最も大切なことは、終生飼育は可能かどうかをしっかりと考えることです。
引っ越しで飼えなくなった、飼い主が年をとって面倒が見られなくなったなど、あらかじめ避けられた理由で手放さなければいけないようなことは、あってはいけません。
また、チンチラも、当然、年を取れば病気やケガの確率も増えます。病院にかかれば、お金もかかります。終生飼養には、マネープランも必要です。
チンチラの平均寿命は、10年以上。長生きの子は、20年近くになります。その間、変わらずにお世話を続けることができるかどうか、ライフプラン、マネープランにチンチラも含めて十分に検討してください。
◆アレルギーなど健康の問題はないか
チンチラを飼いたいと思っても、飼い主さんや同居家族にアレルギーやぜんそくなどがある場合は、十分に検討する必要があります。
チンチラはイネ科の牧草を主食とするため、イネ科の植物にアレルギーがある場合は、餌がアレルゲンとなる可能性があります。また、チンチラには、抜け毛もあります。
さらに、チンチラが砂浴び用に使う砂は、とても粒子が細かいものです。砂浴びのときは煙のように砂をまき散らします、そのため、ぜんそくがある場合は要注意です。
飼い主さんや同居家族に健康上問題がある場合は、終生飼養が難しくなり、お迎えしたチンチラにとっても哀しい思いをさせることになるかもしれません。無理のない状態でお迎えするようにしましょう。
チンチラ飼育が難しいと言われる理由
本来、日本とは異なる気候条件のなかで生活していた動物のため、チンチラにとって快適な環境を作ってあげることがとても重要になります。
しかし、日本ではチンチラがペットとして飼育されている歴史も浅く、犬や猫・うさぎなどに比べ、飼育の情報も少ないのが現状です。
チンチラは、飼育の難しい動物だと言われています。
では、一体、どのような点が難しいとされるのでしょうか。
ここでは、チンチラを飼いたいと思っている方に知って欲しい「チンチラが飼育の難しい動物」といわれる理由について解説します。
◆温度管理が命取り
チンチラを飼育するうえで最も重要なのが、温度と湿度の管理です。
チンチラは、本来、標高の高い冷しい、乾燥した地域に生息する動物で、高温・多湿はチンチラにとって命に係わるほどの問題です。
チンチラにとっての適温は20℃前後、湿度は40%未満といわれており、日本では、常にエアコンをつけておく必要があります。
◆部屋がすぐに汚れる
チンチラ自体は、匂いの少ない動物です。
しかし、チンチラは毛量も多く、抜け毛もあります。また、お風呂の代わりに「砂浴び」をすることで、身体の清潔を保つ修正があり、毎日の砂浴びは必須です。
チンチラの砂浴びに使用する砂は非常に細かな粒子で、かなり広い範囲に飛び散るため、こまめな掃除が必要になります。
◆診てくれる動物病院が限られる
チンチラのような、犬や猫、鳥などのいわゆる産業動物以外の動物は、「エキゾチックアニマル」とも呼ばれます。
当然、チンチラもケガをしたり、病気をしたりすることがあります。
しかし、エキゾチックアニマルを診察できる動物病院はとても少なく、チンチラを飼いたいと思ったら、まずは、近く、または、通院可能な距離に診てくれる動物病院があるかどうかを調べておく必要があります。
◆とても長生き
チンチラは、犬や猫よりも比較的長生きできる動物で、平均寿命は10年以上。長生きの子は、20歳近くになる場合があります。そのため、終生飼育の観点から考えても、高齢者が飼育することは避けた方が良いと言えるでしょう。
◆飼育方法が確立されていない
最近では、WebサイトやSNSなどで、かわいいチンチラの画像や飼育日記などを見かけることも多くなりましたが、メジャーなペットの犬や猫などに比べ、まだまだ情報が少なく、飼育方法も確立されていないというのが実情です。
調べてもわからないようなときに頼れるのは、主に、購入元や動物病院などになります。そのため、常日頃から店員さんや獣医師などとコミュニケーションを取っておくことも大切です。
チンチラを迎え入れる初期費用
チンチラを飼いたいと思ったら、あらかじめ飼育に必要なものを準備する必要があります。
チンチラをお迎えするために、どのようなものを揃える必要があるのでしょうか?そして、どのくらいの費用がかかるのでしょうか?
ここでは、チンチラを迎え入れるために必要なものと初期費用についてご紹介します。
◆チンチラ自体の代金
チンチラの価格は、カラーによって差があり、一般的に2万円くらいから8万円くらい。特に希少なカラーの場合は、10万円以上になる子もいます。
さらに、販売元によっても異なりますが、チンチラのカラーごとの相場は、次のようになります。
- スタンダードグレー(ナチュラル):20,000~35,000円
- シナモン(ベージュ):35,000~50,000円
- ブラックベルベット:40,000~55,000円
- エボニー:50,000~65,000円
- ホワイト:60,000~80,000円)
- モザイク(パイド):65,000~80,000円
- バイオレット:65,000~80,000円
- サファイア:70,000~120,000円
◆ケージなどチンチラが暮らす環境にかかる費用
チンチラをお迎えするためには、どのようなものが必要になるのでしょうか。
ここでは、必要な飼育用品と一般的な価格についてご紹介します。
・ケージ
ケージは、チンチラが暮らすお家です。一般的に10,000円前後で購入できます。
・巣箱
巣箱は、チンチラの寝床です。チンチラは夜行性で、日中は暗い巣穴の中で眠る習性があるため、寝床となる巣箱は必須です。一般的に、3,000円前後で購入できます。
・フード入れ
フード入れは、かじったり、ひっくり返したりすることを防ぐためにも陶器製のものをおすすめします。一般的に、1,000円前後で購入できます。
・給水ボトル
いつでも好きな時にお水が飲めるよう、給水ボトルも常に設置しておきます。サイズは、300ml~500mlくらいのものがよいでしょう。一般的に、1,000円前後で購入できます。
・砂場、砂
チンチラにとって、砂場はとても大切な場所です。砂の飛び散りの少ない砂浴び専用容器がおすすめです。一般的に、2,000〜5,000円くらいで購入できます。
・回し車、ステップ
チンチラの遊び場です。運動不足解消のためにも、置いてあげるとよいでしょう。一般的に、回し車やステップは1,000円前後で購入できます。
◆ペット保険は入れるか
ペットには公的保険制度がありません。そのため、チンチラなどの小動物でも、入院・手術、通院にかかる医療費は人間に比べてとても高額になります。
チンチラも、当然、ケガをしたり、病気をしたりすることがあります。チンチラを飼いたいと思ったら、小動物用のペット保険への加入も検討するとよいでしょう。
ペット保険は、主にペットの病気やケガの治療でかかった医療費を補償する保険です。
保険料は、保険会社、ペットの年齢やプランなどによっても変わりますが、チンチラのような小動物の保険料の相場は、月額1,500~2,500円くらいになります。
なお、ペット保険では、加入できる年齢が決められています。チンチラの年齢、また、病歴によっては保険に加入することができない場合もあるので、早めに検討することをおすすめします。
チンチラ飼育の月間費用
チンチラの飼育で必要な消耗品は、えさ(フード、牧草、おやつなど)代、砂浴び用の砂、光熱費が挙げられます。
チンチラを飼いたいと思ったら、チンチラのためにどのくらいの費用がかかるか、その目安を知っておくと安心です。
ここでは、チンチラを飼育するのに、毎月どのくらいの費用がかかるのかについてご紹介します。
◆えさ、おやつ代
チンチラの餌は、専用のペレットを与えます。ペレット自体は、1袋2,000円前後で購入可能で、だいたい2か月くらいもちます。
また、その他に、チモシーなどのイネ科の牧草を与えます。チモシーも1袋2,000円くらいで購入可能で、こちらも2か月くらいで1袋を消費します。
その他、おやつなどを与える場合、一般的に、月額2,000〜5,000円と考えておくとよいでしょう。
◆おもちゃ代
常に歯が伸び続けるげっ歯類のチンチラには、おもちゃとしてかじり木を与えると、ストレス解消や歯の伸びを抑えるのに役立ちます。
かじり木自体は、一般的に200円〜700円くらいで購入できます。
かじり木は消耗品です。かじり続けると先端が尖ってしまうため、危ないと感じたら交換してあげましょう。
◆暖房、冷房代
チンチラは、高温・多湿に弱い動物です。そのため、夏の暑い時期や冬の寒い時期、梅雨時など、飼い主さんがいない時間も含め、常にエアコンなどを利用して温度・湿度の管理をする必要があります。
月々にかかる電気代は、季節にもよりますが、2,000円くらいみておくとよいでしょう。
◆医療費
ケガや病気をしなければ、当然、医療費はかかりません。
しかし、一旦病院にかかると、レントゲンで数千円、薬で数千円と、あっという間に1万円を超えてしまいます。
病気などで通院するような場合は、月に5,000円くらいはかかる覚悟が必要です。
衝動買いしないこと
チンチラを飼うということは、命を預かること。飼い主には、それだけの責任が伴うということをしっかりと理解しなければいけません。
ペットの飼い主には、『その動物が命を終えるまで適切に飼養する「終生飼養」の責任がある』ということが「動物愛護管理法」という法律でも明確化されています。
チンチラは、見た目も仕草も可愛らしく、一目で飼いたいと思ってしまうような魅力があります。しかし、ケガや病気をしたり、毛や砂浴びで部屋を汚したり、大切なものをかじったりしてしまうこともあります。
思っていたよりも飼育が大変だったからと、投げ出すわけにはいきません。
決して衝動買いなどせず、よく考えたうえで迎えてあげてください。
まとめ
チンチラは、とてもかわいい動物です。SNSなどで、愛嬌のある、かわいいチンチラを見ると、思わず飼いたくなってしまいます。
しかし、チンチラは本来、日本の気候には適さない動物です。その分、飼い主さんがチンチラに適した環境を整えてあげたり、毎日必要なお世話をしてあげたりする必要があります。また、ケガや病気で、看護や介護が必要になることがあるかもしれません。
10年以上といわれる寿命を迎える日まで、きちんと面倒がみられるかどうか不安という場合は、決して飼わないであげてください。
お迎えしたチンチラも飼い主さんも、お互いが幸せでいられるよう、くれぐれも、無理なく飼育できる環境を整えたうえで、迎えてあげてください。
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