1.セキセイインコの発情期はいつから?
3.セキセイインコが発情した際の行動
3-1.巣作り行動をする
3-2.よく鳴く
3-3.吐き戻しをする
3-4.人を噛むようになる
3-5.多飲多尿になる
3-6.蝋膜が茶色になる
3-7.シャチホコポーズをするようになる
3-8.お尻をすりつける
3-9.狭い場所に入る
3-10.卵を産む
5.セキセイインコの発情を抑制・管理する方法
5-1.太らせ過ぎない
5-2.暖め過ぎない
5-3.日照時間を管理する
5-4.巣作りできそうなものを遠ざける
5-5.スキンシップの時間を減らす
5-6.緊張感を与える
セキセイインコの発情期はいつから?
セキセイインコの発情期は生後6カ月から始まります。早いと3カ月から始まることがあります。
産まれた時期や体の成熟具合などに関係していて、それぞれのセキセイインコによって発情時期は少し変わります。
おうちのセキセイインコが発情期に入ったか確認するために、まずインコの行動をよく観察してあげましょう。
セキセイインコの発情期の季節は?
セキセイインコは高温多湿によって発情が促されるので、春と秋の年2回が発情時期になります。
特に雨が多く温かい季節である梅雨は発情しやすいので、温度管理を行いながら除湿器を使うなどして湿度を下げるようにしましょう。
セキセイインコが発情した際の行動
◆巣作り行動をする
放鳥時にメスは紙類を齧り、家具などを齧って巣材集めをして巣作りを行います。
放鳥時は巣材になりそうな素材は、できるだけインコが触らないように隠すか近づけないようにしましょう。
ケージの床に敷いている新聞紙など引っ張り出して巣を作ろうとします。
セキセイインコが敷物を引っ張り出せないように床の網目を深い物に替えたり、発情中は敷物を敷かないなど工夫してあげましょう。
飼い主さんによっては、ケージの床にあえて何も敷かず、毎日洗うことでケージの床を清潔に保つことができ、インコに巣材を作らせないように防止している方もいます。
◆よく鳴く
オスに多く見られます。いつもと違う大きな声で鳴きます。
呼び鳴きに似ていますが、呼び鳴きより大きくハッキリ鳴くことが多いです。
◆吐き戻しをする
オスによく見られる求愛行動です。
首を縦に振り、1か所に食べた物を吐き出す行動を「吐き戻し」といいます。
1羽だけで飼っていてもこの行動は見られます。
飼い主さんの手やお気に入りのおもちゃなどインコがパートナーと認識した人や物に行うことが多いです。
吐き出した物をまた食べてしまうことがあり、夏場など食べ物が傷みやすい時期は、吐き出した物を食べてしまうと体調を崩す原因となります。吐き戻した物はすぐに片づけるように心がけましょう。
メスでも吐き戻しをする場合はあります。
首を振りながら吐いた物をまき散らす場合は、吐き戻しではなく「嘔吐」の可能性があり、発情ではなく病気を疑う必要があります。
嘔吐と吐き戻しの区別が難しい場合は、必ず動物病院へ相談しましょう。
◆人を噛むようになる
オスメス両方に見られます。
怒りっぽく攻撃になり、いつも噛まないインコも噛むようになります。
発情期が終われば、また噛まなくなり落ち着くので、発情期中で攻撃的であればそっとしておきましょう。
◆多飲多尿になる
オスとメス両方に見られます。
オスの場合は吐き戻した分、水を飲むため多尿になり、メスの場合は、卵を作るために血中カルシウムが増えることで水をよく飲むことで多尿になるといわれています。
◆蝋膜が茶色になる
蝋膜とはセキセイインコの鼻の部分をいい、オスは蝋膜が青色で、メスの蝋膜は白っぽい肌色をしています。
メスは発情すると蝋膜が茶色に変化してカサカサになります。
オスは個体差がありますが、発情すると鮮やかな青に変化します。
◆シャチホコポーズをするようになる
メスに発情時に見られます。
交尾をする態勢で体を下に向けて尾を上にあげるポーズを「しゃちほこポーズ」といいます。
この状態のインコに触れてしまうと、卵を作ることを誘発してしまうので触らないようにしましょう。
◆お尻をすりつける
オスの発情時に見られます。
独特な鳴き声を発しながら対象に乗り、羽を広げて腰を振ります。
対象となるものは吐き戻しと同じように、飼い主さん、おもちゃや鏡に映った自分自身、止まり木などさまざまです。
1日に何度もお尻を擦り付けてしまうようであれば、肛門周りを怪我してしまう場合があります。
その場合は怪我の原因となる物の位置を変えてみるなど工夫を行いましょう。
◆狭い場所に入る
引き出しの中や壁と家具の隙間、飼い主さんの服の中など暗くて狭いところを巣と認識します。
放鳥中はインコの行動をよく観察して、巣を思いこんでしまいそうな物はできるだけ隠し避けてあげてください・。
また飼い主さんの服に潜る行為も巣と認識しているサインです。服に潜らせないように注意しましょう。
◆卵を産む
セキセイインコのメスはオスと交配していなくても、発情期には卵(無精卵)を生みます。
一度に沢山の卵を産むようになると、カルシウムが卵の栄養としてとられてしまい、セキセイインコが栄養失調になってしまうこともあります。
さらに卵詰まりや卵管炎を起こしてしまうと、命の危険に晒されてしまします。
発情期慢性が起こると…
セキセイインコが年2回ほど発情期を迎えるのは自然なサイクルですが、発情期が2回以上起こる場合は発情過多かもしれません。
飼育環境が合っていない、生活時間のズレなどが要因で、発情し続けてしまうことがあります。
メスの発情が慢性化してしまうと、卵詰まりやカルシウム欠乏症、卵管炎などの問題にも繋がり、オスの発情が慢性化してしまうと、精巣腫瘍を起こす可能性があります。
それ以外にも、肝臓疾患や腎臓疾患、関節疾患などを起こしてしまうことがあります。
発情期慢性による病気を防ぐためにも、発情期にセキセイインコがどんな行動をするのか理解し、発情を抑えることが大切です。
発情期慢性はセキセイインコの寿命を縮めてしまうリスクがあるので、慢性化しないように飼い主さんのほうでインコの生活を見直し発情を抑制してあげましょう。
セキセイインコの発情を抑制・管理する方法
◆太らせ過ぎない
十分にエサを食べていることで発情するリスクが上がります。
特に太っているメスのインコは自分のための栄養と卵を作る栄養を持っている状態になるため、発情しやすく卵を作りやすいです。
おうちのセキセイインコの適正体重を理解し、適正量のエサを与え適度な運動をさせましょう。
◆暖め過ぎない
ケージ内やケージがある部屋が温かい状態が続くと発情へと繋がります。
温度は過保護になり過ぎないほうが良いのですが、近年冬が人も我慢が出来なくなるほど寒くなってきています。
冬場はケージ内のヒーターの温度調節をまめに行い、ケージ内のヒーターだけつけておいて、部屋の暖房は消すなどして温め過ぎないように注意しましょう。
◆日照時間を管理する
日照時間が長いと発情するリスクが上がります。
自然界では日の出とともに活動して、日の入りと一緒に就寝しますが、
日照時間を6~8時間以上にしてしまうと発情リスクが上がると言われていますが、人との生活に合わせてしまうと、どうしても日照時間が長くなります。
それは太陽の光も人口的な光も関係しています。
17~18時はできるだけ早くケージをカバーなどで暗くして、日照時間をコントロールしましょう。
◆巣作りできそうなものを遠ざける
ケージ内に巣箱やツボ巣を設置してしまうと、発情しやすくなります。
巣箱やツボ巣以外、ベッドやハウスなどインコが巣と認識してしまう物をケージ内に入れないようにしましょう。
またエサ皿がインコが入ることができる大きさだと巣と認識してしまい発情することもあります。
万が一、エサ皿を巣と認識してしまう場合は、エサ皿の中へインコが入ることができない小さいサイズに変えて発情を抑えましょう。
放鳥時間を長時間とってしまうと、ケージ自体を巣と認識してしまうことがあります。
放鳥時間は適度な時間を心がけましょう。
◆スキンシップの時間を減らす
話しかけて触るなどいつものスキンシップが発情を促すことがあります。
発情期の間は心苦しいですが、スキンシップは最小限に行いましょう。
発情対象が人の場合、目が合っただけで発情してしまうこともあります。その場合は発情対象なってしまった人は目を合わさず触れないことを徹底して行いましょう。
何に発情してしまうのか見極め、発情対象を一時的に避けることが大切です。
◆緊張感を与える
ストレスという悪い意味での緊張感ではありません。
発情して卵を産むということは、安全な場所だから卵を産んでも大丈夫とインコが認識しているということです。
いつもと違う場所へケージの配置を変える、ケージ内のレイアウトを変える、ケージ自体を変えてみるなど、セキセイインコが良い緊張感が持てる環境を作ることで発情を抑えられることがあります。
また暇と感じてしまっても発情は起こりやすいので、長時間遊ぶことができるフォージングトイを毎日変えて与えるのもおすすめです。
フォージングトイはおもちゃの中におやつやエサを入れて遊ぶので、考えながらゆっくりエサを食べることができるのでダイエットにもなります。
ですが、これらはすでに発情していてお腹に卵がある状態で行ってしまうと卵つまりの原因になってしまうので、産卵準備が出来ていない、発情し始めに行いましょう。
これから産卵するインコは一度産卵して体調が回復し、次の発情前になったときに意識して良い緊張が持てる環境作りを行いましょう。
まとめ
セキセイインコの発情期は、飼い主さんはなるべく最低限のスキンシップをとり近づかないようにしましょう。
寂しく感じますが、発情期が慢性化してしまうとセキセイインコの体に負担が大きくなってしまいます。
発情過多が起きないように、インコとの生活の中で飼育環境を見直し整え工夫していくことで、インコが健康的に長生きできる秘訣になります。
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