ハリネズミにぴったりな回し車の選び方を徹底解説!

2025.05.16

ハリネズミにぴったりな回し車の選び方を徹底解説!

初めてハリネズミを飼う飼い主さん向けに、ハリネズミ用の回し車の重要性、選び方のポイントなどを載せています。ハリネズミの野生の生態に基づき、科学的な根拠に基づいた飼い方のアドバイスを多数載せているので参考にしていただきたいです。


ハリネズミの習性

お散歩中のハリネズミ

野生のハリネズミはアフリカ、ヨーロッパ、ユーラシア大陸に生息しており、夜行性の動物です。
夕方や早朝にも活動はしますが、最も活発な活動時間は午後9時~0時と言われており、日中は巣穴でじっとしています。

野生のハリネズミは乾燥している地域の岩の隙間、木の根の間、朽ちた丸太など直射日光の当たらない涼しく快適な場所を巣にしています。
日本に野生のハリネズミは生息していませんが、アフリカ原産のヨツユビハリネズミという種類のハリネズミがペットとして普及しています。

◆長距離を移動する習性がある

ハリネズミは、本来運動量がとても多い動物だということが分かっています。
これほど運動量が多くなる理由には野生のハリネズミの主食が関係しています。

野生のハリネズミは昆虫を主食にしており、小さな昆虫でハリネズミの生命を維持するためには、たくさんの昆虫を摂取する必要があります。
そのため野生のハリネズミは、エサ探しのために大量の運動量を必要とするのです。

ペットとして飼われているハリネズミはケージの中にいると運動不足になりやすいので、回し車を使ってたくさん運動させてあげる必要があります。


ハリネズミの運動には回し車がぴったり!

回し車で走るハリネズミ

◆なぜ回し車が重要?

ハリネズミの運動量を確保するためには回し車やチューブなどのおもちゃを使う、室内に放し飼いするなどといった方法があります。

しかし、チューブはケージ内でかなりのスペースを取ってしまいますし、室内での放し飼いは脱走や誤飲の対策をしたり、電源コードなど、ハリネズミが噛んだら危険なものにカバーを付けたり、ハリネズミが入り込む隙間をできるだけなくしたりするなど細かな配慮が必要です。
というのも、野生のハリネズミは日中巣穴に隠れているので、明るい室内に放し飼いされると室内の暗い隙間を見つけて、そこから出てこないという状況が考えられるからです。

そのため回し車は限られた飼育スペースでハリネズミの運動量を確保する最適な方法の一つと考えられます。

◆ストレス解消

人間同様、ハリネズミたちも運動不足になるとストレスを抱える傾向にあります。
またハリネズミは本能的によく動く動物なので、運動によって本能を満足させるという意味でも、運動はストレス解消になり得ます。

ハリネズミは臆病でストレスに弱い動物でもあるため、回し車で遊ばせてストレス解消を図るようにしましょう。
ハリネズミがストレスを感じると、自分の体を噛んだり、下痢になったりといった症状が出てしまいます。

自分の身体を噛んでしまうハリネズミを放置していると、最悪の場合、噛んだ部分が壊死してしまうこともあります。

◆肥満防止

肥満症状はペットとして飼われているハリネズミによくある症状です。

ハリネズミ用ペットフードは高カロリーですが、そのカロリーを消費するのに十分な運動量をハリネズミに確保させるのが難しいのです。
肥満自体は病気ではありませんが、関節に負担がかかったり脂肪肝や心臓疾患など様々な病気の原因になります。

野生のハリネズミは本来大量の昆虫を食べます。一晩で体重の3分の1ほどの量を食べることもありますが、食べた分のカロリーはエサを探すための運動で消費されてしまいます。
そのため野生のハリネズミはたくさん食べても肥満になりにくいです。

ペットとして飼われているハリネズミは、運動量が足りないとすぐに肥満になってしまうので、エサを与える量やバランスを調整しつつ、回し車で適正な運動量を保ちましょう。


ハリネズミの運動には回し車がぴったり!

◆大きさ

選ぶ際に一番大切なのは、『大きさ』です。
ハムスター用の回し車もありますが、ハリネズミには小さすぎます。

日本で一般的にペットとして飼われているヨツユビハリネズミは、頭胴長が18cm~22cm、尾長が2cm~2.5cmあります。
そのため大人のハリネズミで直径30cm以上の回し車が適していると言われています。

新しく回し車を導入してあげた際には、軸が背中に当たっていないかをチェックしてあげましょう。

回し車+自由に動けるフリーペーパーを考慮するとハリネズミ用ケージの大きさは幅80cm以上がおすすめです。

【ハリネズミのケージ選び】種類と選ぶ時のポイントは?ケージ内に置くグッズは? 【ハリネズミのケージ選び】種類と選ぶ時のポイントは?ケージ内に置くグッズは?

◆排泄物で汚れても掃除がしやすい

ハリネズミは回し車で排泄をしやすいです。そのため回し車は排泄物で汚れやすく、衛生的な状態を保つためにもこまめな掃除が必要です。

同じ回し車二つを購入して毎日洗って取り替える、はがしやすいビニールシートやペットシーツを貼って汚れたら交換するなどの掃除方法が考えられますが、網目状の回し車だと排泄物が床に落ちやすく掃除が比較的楽になります。

また、回し車には床に置くタイプとケージ側面に取り付け、固定してしまうタイプがありますが、床に置くタイプのほうが汚れたときにすぐに取り出せて便利です。

◆ケガをしないような作りになっている

はしご状になっている回し車は、足を踏み外してしまいけがの原因になります。
また、網目上の物も爪が引っかかって事故につながる恐れがあります。

そのため回し車は足場が板状になっているものがおすすめです。
目の細かい網目状になっているものを使用する場合は、シーツや専用のベルトなどを使用すると安全性が高まります。

◆回しているときの音が小さめ

ハリネズミは夜行性の動物です。夜間に活発に活動するため、回し車で遊ぶのも主に夜間になります。

したがって音が大きくない回し車を選ぶことが、ハリネズミとの快適な生活には欠かせません。
音が出にくい回し車は、サイレントホイールという商品名で売られていることもあります。


おすすめの回し車2選

◆サイレントホイール フラット30

サイレントホイール

サイレントホイールF(フラット)は、安定した回転の大径ベアリングを採用し、回転時の摩擦音を軽減した小動物用ホイールです。回転パーツを本体の背中に集約し、本体の表面がフラットで運動時に背中が当たる事はありません。そして、ベアリングカバーをひねるだけでホイール本体の着脱が可能でお手入れも楽々!

サイレントホイール フラット30 サイレントホイール フラット30

◆メタルサイレント 32

メタルホイール

ベアリングシステムを採用し、回転軸部の金属がこすれあう音が静かになったメタル製ホイール。デグー・チンチラ・ハリネズミなどの小動物に対応の直径32㎝。

メタルサイレント 32 メタルサイレント 32


まとめ

以上より、ハリネズミ用回し車は

  • 大きさが約30cm以上
  • 足場が細かな網目状になっている
  • 回すときに大きな音が出ない

の3つを意識して選ぶと、ハリネズミも飼い主さんも快適なペットライフを過ごすことができます。ペットとして飼われているハリネズミの寿命は2~5年と言われていますが、長いようで短いハリネズミとのひとときを、少しでも楽しく豊かなものにできると良いですね。



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