ハリネズミにぴったりな回し車の選び方を徹底解説!5つのポイントに注目

2022.04.30

ハリネズミにぴったりな回し車の選び方を徹底解説!5つのポイントに注目

初めてハリネズミを飼う飼い主さん向けに、ハリネズミ用の回し車の重要性、選び方のポイントなどを載せています。ハリネズミの野生の生態に基づき、科学的な根拠に基づいた飼い方のアドバイスを多数載せているので参考にしていただきたいです。


ハリネズミの習性

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◆ハリネズミはどこに住んでいる?

野生のハリネズミはアフリカ、ヨーロッパ、ユーラシア大陸に生息しています。日本でペットとして飼われているのはアフリカ原産のヨツユビハリネズミという種類です。ヨーロッパの公園や住宅地などに普通にみられるハリネズミはナミハリネズミという種類です。ナミハリネズミについてはヨーロッパ中心に盛んに研究が行われていますが、他のハリネズミの野生での行動は未だ不明なことが多いです。

日本に野生のハリネズミは生息していませんが、おそらくペットとして飼われていたハリネズミが野生化したと考えられる目撃例がいくつかあります。ハリネズミは昆虫を食べて自然の生態系に影響するので、ハリネズミの一部の種類は日本国内で特定外来生物に指定されています。ハリネズミに限った話ではありませんが、ペットを飼うときは、飼い主の都合でペットを捨てるようなことは絶対にしてはならないことです。最期まで責任をもってお世話をしてあげましょう。日本でハリネズミをペットとして飼う場合は、ペットショップやブリーダーからの購入で入手する方法が一般的ですが、最近ではハリネズミカフェの子を里親として迎えるなどの方法もあります。

◆ハリネズミは夜行性!

ハリネズミは夜行性の動物です。夕方や早朝にも活動はしますが、最も活発な活動時間は午後9時~0時と言われています。野生のハリネズミは、日中は巣穴でじっとしています。野生のハリネズミは乾燥している地域の岩の隙間、木の根の間、朽ちた丸太など直射日光の当たらない涼しく快適な場所を巣にしています。

◆長距離を移動する習性がある

ハリネズミは夜になるとエサを探すために活発に活動し、長距離を移動するケースが少なくありません。2006年にデンマークで行われた調査では、一晩でオスが平均2042メートル、メスが平均1187メートル動き回ったという結果も出たほどです。このようにハリネズミは、本来運動量がとても多い動物だということが分かっています。これほど運動量が多くなる理由には野生のハリネズミの主食が関係しています。野生のハリネズミは植物ではなく昆虫を主食にしているため、食料を見つけるのに手間と時間がかかってしまうのです。また小さな昆虫でハリネズミの生命を維持するためには、たくさんの昆虫を摂取する必要があります。そのため野生のハリネズミは、エサ探しのために大量の運動量を必要とするのです。

◆ケージ内の移動だけでは運動量が足りない

このように運動量が多いハリネズミは、ペット用に飼われてケージ内に拘束されると、運動量が足りなくなってしまいます。ハリネズミの運動不足解消のためにも、ハリネズミ用ケージに回し車を導入してあげることで、狭いゲージの中でも一定以上の運動量を保つことができます。


ハリネズミの運動には回し車がぴったり!

ハリネズミ

◆なぜ回し車が重要?

ハリネズミの運動量を確保するためには回し車やチューブなどのおもちゃを使う、室内に放し飼いするなどといった方法があります。しかし、チューブはケージ内でかなりのスペースを取ってしまいますし、室内での放し飼いは脱走や誤飲の対策をしたり、電源コードなど、ハリネズミが噛んだら危険なものにカバーを付けたり、ハリネズミが入り込む隙間をできるだけなくしたりするなど細かな配慮が必要です。というのも、野生のハリネズミは日中巣穴に隠れているので、明るい室内に放し飼いされると室内の暗い隙間を見つけて、そこから出てこないという状況が考えられるからです。そのため回し車は限られた飼育スペースでハリネズミの運動量を確保する最適な方法の一つと考えられます。

◆ストレス解消

人間同様、ハリネズミたちも運動不足になるとストレスを抱える傾向にあります。またハリネズミは本能的によく動く動物なので、運動によって本能を満足させるという意味でも、運動はストレス解消になり得ます。ハリネズミは臆病でストレスに弱い動物でもあるため、回し車で遊ばせてストレス解消を図るようにしましょう。ハリネズミがストレスを感じると、自分の体を噛んだり、下痢になったりといった症状が出てしまいます。自分の身体を噛んでしまうハリネズミを放置していると、最悪の場合、噛んだ部分が壊死してしまうこともあります。

◆肥満防止

肥満症状はペットとして飼われているハリネズミによくある症状です。ハリネズミ用ペットフードは高カロリーな割に、そのカロリーを消費するのに十分な運動量をペット用ハリネズミに確保させるのは難しいからです。肥満自体は病気ではありませんが、脂肪肝や心臓疾患など様々な病気の原因になります。また太りすぎは関節などに負担がかかりやすいです。したがって、ハリネズミの健康のためにも肥満を予防することはとても重要です。野生のハリネズミは本来大量の昆虫を食べます。一晩で体重の3分の1ほどの量を食べることもありますが、食べた分のカロリーはエサを探すための運動で消費されてしまいます。そのため野生のハリネズミはたくさん食べても肥満になりにくいです。ペットとして飼われているハリネズミは、運動量が足りないとすぐに肥満になってしまうので、エサを与える量やバランスを調整しつつ、回し車で適正な運動量を保ちましょう。


ハリネズミ用回し車の選び方

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◆サイズの目安

日本で一般的にペットとして飼われているヨツユビハリネズミは、頭胴長が18cm~22cm、尾長が2cm~2.5cmあります。そのため大人のハリネズミで直径30cm以上の回し車が適していると言われています。
回し車はケージ内に設置して、いつでも好きに遊べるようにしてあげます。回し車+自由に動けるフリーペーパーを考慮するとハリネズミ用ケージの大きさは幅80cm以上がおすすめです。

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◆軸が背中に当たらない

軸がハリネズミの背中に当たってしまうくらい小さい回し車はおすすめできません。というのも、背中が当たらないように背中を反らせて長時間回し車を回すので、脊椎に負担がかかってしまうからです。回し車を買ってあげたら、軸が背中に当たっていないかをチェックしてあげましょう。もし軸が背中に当たっていたら、ワンサイズ大きいものに買い替えてあげてください。ハリネズミにとって無理なく動かせるサイズ感の回し車を選ぶことが重要です。

◆排泄物で汚れても掃除がしやすい

網目状の回し車であれば排泄物が床に落ちる
ハリネズミは回し車で排泄をしやすいです。そのため回し車は排泄物で汚れやすく、衛生的な状態を保つためにもこまめな掃除が必要です。同じ回し車二つを購入して毎日洗って取り替える、はがしやすいビニールシートやペットシーツを貼って汚れたら交換するなどの掃除方法が考えられますが、網目状の回し車だと排泄物が床に落ちやすく掃除が比較的楽になります。また、回し車には床に置くタイプとケージ側面に取り付け、固定してしまうタイプがありますが、床に置くタイプのほうが汚れたときにすぐに取り出せて便利です。

◆ケガをしないような作りになっている

はしご状になっている回し車は、足を踏み外してしまいけがの原因になります。そのため回し車は足場が板状になっているものか、目の細かい網目状になっているものがオススメです。上記のように掃除のしやすさを考えると、網目状になっているものが人間にとってもハリネズミにとっても快適な回し車になるでしょう。

◆回しているときの音が小さめ

ハリネズミは夜行性の動物です。夜間に活発に活動するため、回し車で遊ぶのも主に夜間になります。したがって音が大きくない回し車を選ぶことが、ハリネズミとの快適な生活には欠かせません。音が出にくい回し車は、サイレントホイールという商品名で売られていることもあります。ネットショップで購入される際はサイレントホイールを選ぶと音の大きさに関しては失敗が少ないです。


まとめ

以上より、ハリネズミ用回し車は

  • 大きさが約30cm以上
  • 足場が細かな網目状になっている
  • 回すときに大きな音が出ない

の3つを意識して選ぶと、ハリネズミも飼い主さんも快適なペットライフを過ごすことができます。ペットとして飼われているハリネズミの寿命は2~5年と言われていますが、長いようで短いハリネズミとのひとときを、少しでも楽しく豊かなものにできると良いですね。



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