【掲載:2022.05.05 更新:2026.05.15】
モルモットにとって「噛む」こと

◆モルモットはげっ歯類
モルモットはげっ歯類に属する動物です。げっ歯類とは、「かじるための歯をもつ」という意味で、伸び続ける歯を常に噛む・かじることで歯を擦り減らし、歯の伸びすぎを防いでいます。
モルモットのようなげっ歯類も動物は、歯が伸びすぎてしまうと上手く噛むことができなくなるため、食事がとれなくなり、健康状態が悪くなります。そんなモルモットにとって「噛む」という行為は本能であり、とても重要なことです。
モルモットにとって「噛む」という行為は、伸びる歯をすり減らすという目的のほかに、恐怖心などからくる防衛本能、餌かどうかを確認するなどの目的で行うこともあります。
たとえば、急に抱っこするなどしてモルモットを驚かせてしまったり、指をモルモットの口元に近づけてしまったりしたために噛みつかれるということもあります。
このように、モルモットが人を噛むということには理由があり、多くの場合は人の行動がそうさせているということを理解する必要があります。
モルモットが甘噛みしてくる時の理由・対策
モルモットにとって「噛む」ことは、生きていくための本能であり、とても重要なことです。
しかし、お世話をしていくなかで飼い主さんに甘噛みしてくるのは、噛んで歯を擦り減らす行動とは明らかに違います。
では、モルモットはどうして甘噛みするのでしょうか。
ここでは、モルモットが甘噛みをしてくる時の理由とその対策方法について解説します。
◆甘噛みの理由
甘噛みは、ストレスや恐怖を感じた時のような血が出るほどの噛み方ではなく、軽く噛むイメージの噛みつき方です。
モルモットが甘噛みをするのは、下記の理由が考えられます。
・「餌かどうか」「噛み応えはどうか」などを確認する
もしも、モルモットが甘噛みをしてきたら、飼い主さんに何を伝えようとしているのだと理解し、その気持ちを汲み取ってあげるようにするとよいでしょう。
たとえ甘噛みといっても、痛みを感じることもあるかもしれません。大人になるにつれ、モルモットもその加減が分かるようになっていくので、見守ってあげてください。
◆甘噛みの対策
モルモットがいつでも、好きな時に噛むことができるよう、ケージ内には、噛むことを目的としたおもちゃやチモシーなどの牧草といった、しっかりと噛むことのできるものを置いておいてあげるようにしましょう。
モルモットの「噛む」という行為に対するしつけは、とても難しいことです。
しかし、日ごろから十分に噛むことができる環境を整えてあげることは、ストレスを軽減できるという意味でもとても大切です。
いきなり対策という前に、どのような時に甘噛みするのかをよく観察し、汲み取ってあげることも大切です。
モルモットが本気噛みしてくる時の理由・対策
モルモットが本気で噛みをしてくると、当然痛みもあり出血もします。
甘噛みとは違い、モルモットが本気噛みはモルモット自身が大きなストレスを感じ、防衛本能から行っていることがほとんどです。
では、モルモットが本気噛みするのはどのような時なのでしょうか。
◆本気噛みの理由
もし、モルモットが本気で人を噛むとするならば、それはモルモットがとてもストレスや恐怖を感じていたり、不快だったりするような状況にある、と考えましょう。
特に、お迎えしたばかりのモルモットは、その場所や飼い主さんに慣れていません。不安やストレスを感じている状態です。そのような時に無理に抱っこしようとしたり、撫でようとしたりすると、身を守るためにとっさに噛みつくこともあります。
これまでに本気で噛むようなことのなかったモルモットが突然噛むようになったという場合は、体調がすぐれなかったり、発情したりしていることも考えられます。また、飼育環境にストレスを感じている場合もあります。
また、下記のような環境では、モルモットの気が立ち攻撃的になることがあります。
- 餌や水分が足りていない
- 適切な温度や湿度を保てていない
- ケージ内が清潔ではない
◆本気噛みの対策
噛むモルモットを叱ったとしても、噛むのを止めることはありません。噛むことそのものにしつけることはできないと考えた方が良いでしょう。
モルモットが本気で噛むような場合は、その原因に当たることを取り除くしかありません。
たとえば、環境や飼い主さんに慣れていない状況で触れ合いを求めると、怖がらせてしまったり、ストレスを与えてしまったりすることになります。
まずは、次のようにゆっくりと環境や飼い主さんに慣れてもらうところから始めましょう。
環境や飼い主さんに慣れてもらう
餌やおやつなど、モルモットの喜ぶものを与えてあげながら、環境や飼い主さんのニオイなどに慣れてもらいましょう。
スキンシップに慣れてもらう
嫌がるところを無理やり捕まえたりしてはいけません。ゆっくりと優しく、まずは短い時間から抱っこに慣れてもらいましょう。
慣れていない環境への不安から噛んでしまう場合は、飼い主さんとの信頼関係を築くことができれば噛むことはなくなります。焦らず、モルモットのペースで慣れさせていきましょう。
モルモットは臆病で警戒心の強い動物です。噛むことに対して叱ったり、叩いたりしてしまうことは逆効果です。
噛むことはモルモットの本能とはいえ、噛む理由が思い当たらないような場合は、モルモットをよく観察して考えられる要因を1つ1つ取り除いてあげましょう。
モルモット用かじるおもちゃ5選
モルモットが不要な噛みつきをしないようにするためにも、常に噛むことができる環境を作っておいてあげることも大切です。
ここでは、モルモットが噛むこと、かじることを目的として作られているおもちゃをご紹介します。
◆かじり木
かじり木には、とてもたくさんの種類があります。木の種類、形状、固定型やぶら下げ型など、ケージやモルモットの好みなどで選んであげてください。
ただし、アレルギーが出る恐れもあるため、針葉樹の枝や薬品などで防腐・防虫・漂白などされているもの、また、ケガの恐れもあるため、尖った形状のものは避けることをおすすめします。
◆ヘチマ
かじるおもちゃの1つとして、乾燥させたヘチマがあります。
ケージに固定できるものが多く、天然素材で安心して与えることができるのが特徴です。薬品などで防腐・防虫・漂白などされていないもの、また、着色されていないものをおすすめします。
◆マンチボール
ラタンボールとも呼ばれる籐(ラタン)を球状に編んだおもちゃです。遊び道具としても、かじるおもちゃとしても喜んでくれます。
薬品などで防腐・防虫・漂白などされていないもの、また、着色されていないものをおすすめします。
◆コーン
かじるおもちゃの1つとして、乾燥させたミニコーンがあります。
コーンは、モルモットの好きな食材の1つです。オヤツ代わりにもなり、おいしく食べながら歯の伸びを抑えることができます。
不要な農薬や添加物の含まれていないものを選ぶようにしましょう。
◆サトウキビ
かじるおもちゃの1つとして、乾燥させたサトウキビがあります。
ほんのり甘く、オヤツ代わりにもなり、おいしく食べながら歯の伸びを抑えることができます。また、ケージに固定して与えることも可能です。
不要な農薬や添加物の含まれていないものを選ぶようにしましょう。
まとめ
今回は、モルモットが噛んでくることに困っている飼い主さんに向け、モルモットがなぜ人を噛むのか、どうしたら噛まなくなるのか、についてお話ししてきました。
残念ながら、モルモットに対し、噛むことをしつけること、すぐにやめさせることは難しいことです。
しかし、モルモットは、理由なしに噛むことはありません。そして、その理由、原因が取り除かれれば、人を噛む回数も減らすことができます。
モルモットは、とても臆病で、神経質です。お迎えする際には、そんなモルモットの特質を理解してあげる必要があります。
すぐに触ったり、抱っこしたりしたいところですが、様子を見ながら少しずつチャレンジするようにしたり、モルモットにとって適切な飼育環境を整えてあげたりするなど、モルモットにストレスや恐怖を与えることがないよう、飼い主さんが優しく対応してあげることが大切です。
大きくなってから慣れさせることは、とても大変です。お迎えした時から、焦らず、ゆっくりと見守ってあげましょう。モルモットは、ちゃんと飼い主さんに慣れてくれる動物ですよ。
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