1.ハムスターは水槽で飼ってもいい?
1-1.もちろんOK!でも不便なこともある・・・
2.ハムスターを水槽で飼うメリット
2-1.ハムスターの様子が見やすい
2-2.保温しやすい
2-3.遮音性があり、ハムも飼い主も嬉しい
2-4.簡素な作りなので掃除が簡単
2-5.脱走しにくい
3.ハムスターを水槽で飼うデメリット
3-1.温度と湿度があがりやすい
3-2.人間の手が頭上から差し出されるので、恐怖を感じることもある
3-3.壁をよじ登れず、運動不足になりやすい
3-4.大きな水槽になるほど重く、動かしづらい
3-5.ガラス製は割れると危険
ハムスターは水槽で飼ってもいい?
ハムスターをお迎えする際に、まず必要になるのがハムスターの部屋にあたる「ケージ」です。
特に、「突然の出会いがありお迎えすることになった!」というような場合、ハムスター専用のケージを揃える時間も取れないこともあるでしょう。
そのようなとき、比較的手に入りやすいから、他の生き物を飼育していたものがあるからなどの理由から、水槽を一時的な飼育場所にすることも少なくなりません。
しかし、一時的なつもりだったとはいえ、せっかく慣れた環境なのに、ハムスター専用の新しいケージに引っ越しをさせることは、ハムスターにとって良いことなのでしょうか?
そもそも、ハムスターを水槽で飼育するのは、よくないことなのでしょうか?
ここでは、水槽をハムスターの部屋にしてもよいのか?について、解説します。
◆もちろんOK!でも不便なこともある・・・
結論から申し上げますと、ハムスターを水槽で飼育することは可能です。
ハムスター愛好家の中には、水槽飼育を主体にされている方もおり、デメリットさえカバーできれば十分役立ちます。
通常、水槽といえば、透明のガラスかアクリルで作られた四角い形状のもので、天井にあたる蓋が、網目状になっているのが主流です。
透明な水槽は、ハムスターの姿も見やすく、エサや床材などが外に飛び散る心配もないため、ケージとして使いやすい素材といえます。
また、水槽は、柵で囲まれたケージに比べて保温性や保湿性が高いのも特徴のひとつです。
ハムスターにとって快適な環境は、温度が20~26℃、湿度40~60%といわれており、寒さに弱いハムスターには、保温性に優れた水槽はよい環境といえます。
しかし、その反面、通気性がよくないため、湿気や匂いがこもりやすく、マメなお掃除が必要です。さらに、夏場の温度管理には、十分に気を付ける必要があります。
特にガラスの場合は、重みがあるうえに割れやすいため、掃除の際には十分に注意する必要があります。
ハムスターを水槽で飼うメリット
ハムスターは、水槽でも十分に飼育することができます。
では、ハムスターを水槽で飼育した場合、「水槽は手に入りやすい」以外に、何かメリットはあるのでしょうか。
ここでは、ハムスターを水槽で飼育するメリットについて、ご紹介します。
◆ハムスターの様子が見やすい
透明な水槽は、柵状のケージよりも、なかの様子が見やすいのが最大の特徴であり、メリットであるといえます。
なかの様子が見やすいということは、可愛らしいハムスターの動きを常に見ることができます。たとえば、動画や写真の撮影にも向いた環境です。
さらに、ハムスターが元気かどうか、常に健康チェックすることができます。
また、エサや床材、水の減りなども確認しやすく、お世話の目安を把握しやすくなります。
◆保温しやすい
水槽はしっかりと囲まれた環境が作れるため、柵状のケージに比べ、保温しやすいのも特徴のひとつです。
ハムスターは寒さに弱いため、特に冬場の温度管理には、十分に気を付けてあげる必要があります。
なお、ハムスターにとって快適な環境は、温度が20~26℃といわれています。特に水槽は、温度計も設置しやすく、適切な温度管理が可能です。
◆遮音性があり、ハムも飼い主も嬉しい
ハムスターは、聴覚の優れているため外部の音に敏感で、音によりストレスをためてしまうことがあります。
四方が囲まれている水槽は、柵状のケージに比べて音を遮断してくれます。
特にガラス製の水槽は遮音性が高く、より外部の音を遮断してくれため、音に敏感なハムスターのストレスを軽減させる効果が期待できます。
また、ハムスターの飼い主さんが悩まされやすい、夜中に活発に活動するハムスターの回し車の音も抑えてくれるため、ハムスターにとっても、飼い主さんにとっても、嬉しい効果が期待できます。
◆簡素な作りなので掃除が簡単
排泄物だけでなく、エサや給水ボトルからこぼれた水分など、ハムスターが室内を汚す原因にはいろいろあります。
水槽の場合、これらの汚れが外に出ないだけでなく、形状がシンプルなため、簡単に水で洗ったり、拭いたりといった作業ができる、その掃除のしやすさもメリットといえるでしょう。
◆脱走しにくい
柵状のケージでは、ちょくちょくハムスターが脱走してしまったという話しを聞きます。
小さくて活発なハムスターは、柵の隙間からすり抜けてしまったり、柵を登ってたまたま開いていた扉から出てしまったりすることがあります。
また、脱走しなかったとしても、柵の隙間に手足を挟んでしまったり、登ったところから誤って落ちてしまったりすることにより、ケガをしてしまう可能性もあります。
ハムスターの部屋を水槽にすることで、このような事故を防ぐことができます。
ハムスターを水槽で飼うデメリット
ここまで、ハムスターを水槽で飼育することのメリットについて、ご紹介してきました。
反対に、ハムスターを水槽で飼育することに、デメリットはないのでしょうか?
ここでは、ハムスターを水槽で飼育するデメリットについて、ご紹介します。
◆温度と湿度があがりやすい
四方が囲まれている水槽は、温度と湿度を保ちやすいのが特徴ですが、季節によっては、その特徴が高温・多湿を生み、かえってデメリットになる場合があります。
水槽は、通気性がよくないため、湿気がこもりやすくなります。そのため、特に、梅雨時期の湿度、夏場の温度には十分に気を付けてあげなければいけません。
水槽で飼育する場合は、水槽内に温度計・湿度計を設置し、しっかりと管理してあげましょう。
また、特に夏の場合、水槽自体で温度や湿度をコントロールするのは難しいため、エアコンと除湿器などを利用しながら、水槽が置かれた部屋の温度や湿度を調節しながら、ハムスターにとって快適な環境を作ってあげましょう。
◆人間の手が頭上から差し出されるので、恐怖を感じることもある
水槽の場合、どうしても天井から物の出し入れをします。
この場合、ハムスターにとっては、死角から突然人間の手や物が現れることになり、タイミングによっては、とても驚かせてしまうことになるため、注意が必要です。
ハムスターは、とても繊細でデリケートな生きもの。一度恐怖を感じると、それが大きなストレスになってしまう場合もあります。
このことをふまえ、急に蓋を開け、手を入れるような動作は避けるようにしましょう。
◆壁をよじ登れず、運動不足になりやすい
ハムスターはとても活発な動物で、柵状のケージの場合、ケージをよじ登ったりすることがあります。
しかし、水槽の場合は、足を引っかけるようなところがないため、登るような運動をする機会は少なくなります。
ハムスターにとって、運動不足はとてもストレスとなり、健康にも影響します。
そのため、回し車や段差をつけるようなものを置いてあげるなどして、ハムスターが運動不足にならないように気を付けてあげましょう。
◆大きな水槽になるほど重く、動かしづらい
水槽を使用する場合の最大のデメリットは、重さです。
特に、ガラス製の水槽の場合、小さくても重いです。さらに、大きくなればなるほどその重量感は増していき、移動させたり、持ち運んだりすることが難しくなります。
汚れたときに水洗いができることは、水槽を使う大きなメリットのひとつといえますが、重い水槽では、それもなかなか難しいでしょう。
ハムスターを水槽で飼育する場合は、どのような素材の水槽を選ぶか、飼育の仕方をふまえたうえで検討する必要があります。
◆ガラス製は割れると危険
ガラス製の水槽で最も気を付けなくてはいけないのが、衝撃によって割れてしまうことです。
特に、ハムスターがなかにいる状態で外から衝撃を加えてしまい、水槽が割れてしまったようなときは、ハムスターがケガをしてしまう可能性もあります。
また、ガラス製の水槽は重く、掃除の際に誤って落としてしまったりすると、簡単に割れてしまいます。
特にガラス製の水槽を使用する場合は、十分、扱いには注意する必要があります。
ハムスターを水槽で飼うときの注意点
ハムスターを水槽で飼育することには、メリットもデメリットもあります。
特に、ハムスターの健康を脅かすようなデメリットについては、飼い主さんが気を付けてあげることで解決できることが多いといえるでしょう。
最も気を付けたいのが、温度や湿度の管理。ただし、これも水槽内に温度計と湿度計を設置しておき、きちんと確認しながら管理してあげることで、十分対応可能です。
反対に、柵上のケージで飼育する場合は、温度計や湿度計はケージを置く室内の状態を測るものなので、きめ細やかな温度・湿度管理は難しいといえます。
また、ハムスターと遊ぼうと、飼い主さんがいきなり水槽内に手を突っ込んだりすると、恐怖を感じたストレスから、飼い主さんに触られることを嫌がるようになったりする場合もあります。
いずれにしても、大切なのはハムスターが快適な環境で過ごせるようにしてあげることが大切です。
水槽飼育には一長一短あり!ハムスター用ケージも検討してみよう
ここまで、ハムスターを水槽で飼育する場合のメリットやデメリット、注意点などについて、ご紹介してきました。
しかし、一般的には、ハムスター専用のケージで飼育していることの方が多いと思います。
では、ハムスター専用のケージとは、いったいどのようなものなのでしょうか。
ここでは、ハムスター専用ケージの特徴について、ご紹介します。
◆ハムスターの生態を研究してつくられている
ハムスター専用ケージには、水槽タイプのもののほかに、鳥かごのような「金網タイプ」のもの、屋根付きの「プラスチックタイプ」のものなどがあります。
サイズもさまざまで、給水ボトルや回し車などがあらかじめセットになっているもの、ハムスターが運動できるようスロープの付いているようなものもあります。
また、2階建て、3階建てになっているものもあり、これらは、運動量の多いハムスターが、ケージ内でも運動不足にならないように工夫されています。
ハムスター専用のケージは、飼い主さんからすると、水槽に比べて掃除がしづらかったり、ハムスター自体を観察しづらかったりするため、扱いづらいと感じるかもしれませんが、これも、ハムスターの生態を研究して設計された結果の形状といえます。
まとめ
今回は、「ハムスターを水槽で飼育することはできるか?」「そのメリットとデメリットは何か?」などについて、ご紹介してきました。
ハムスターの部屋にあたるケージは、1番にハムスターにとって居心地のよい空間であることが大切ですが、飼い主さんにとっても、扱いやすく、お世話がしやすいものを選ぶことも重要です。
毎日の掃除が億劫になると、当然、ハムスターの生活環境も悪くなってしまいがちです。
そのため、ケージを置く部屋の状況やお掃除のしやすさ、コストなど、色々な角度から、最適なものを選択するようにしましょう。
ただし、「探している時間がない!」というようなときは、もちろん、水槽でも問題ありません。
とにかく、お迎えしたハムスターと1日でも長く、快適に過ごせるよう、環境を整えてあげましょう。
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