1.熱帯魚とはどんな魚のことをいう?
1-1.水温25度前後の場所に生息する魚の総称
1-2.海水域・汽水域・淡水域に分かれる
1-3.初心者におすすめなのは淡水域の熱帯魚
2.飼いやすい熱帯魚:小型編
2-1.【淡水域】アカヒレ
2-2.【淡水域】ネオンテトラ
2-3.【淡水域】グッピー
2-4.【汽水域】ミドリフグ
3.飼いやすい熱帯魚:中型編
3-1.【淡水域】エンゼルフィッシュ
3-2.【淡水域】プレコ
3-3.【淡水域】コンゴテトラ
4.飼いやすい熱帯魚:大型編
4-1.【淡水域】オスカー
4-2.【淡水域】フラワーホーン
熱帯魚とはどんな魚のことをいう?
◆水温25度前後の場所に生息する魚の総称
熱帯魚とは、熱帯地方に生息する魚類の総称です。有名なアマゾン川が原産地として有名ですが、現在流通している熱帯魚の多くは東南アジア産になります。鮮やかな体色や姿はバラエティに富んでいて、品種改良も合わせると相当な種類があるでしょう。飼いやすい品種を選べば、これから初めて熱帯魚を飼育するという初心者の方でも十分に飼育が可能です。
◆海水域・汽水域・淡水域に分かれる
熱帯魚が生息している水域は「海水」「汽水」「淡水」に分けることができ、それぞれの水域に合わせた飼育方法が異なります。海水魚の場合は海と同じ環境にするため、人工海水を作ったり、汽水域の魚なら淡水と海水がまじりあう場所を好むので水質を調整したりする必要があります。海水を含まない河川は淡水域として分類することができます。
◆初心者におすすめなのは淡水域の熱帯魚
海水魚や汽水域の熱帯魚は水温や水質の変化に弱いため、飼育に必要なアイテムを購入するのに初期費用がかかったり、徹底した水質管理をしなければならなかったりと飼育の難易度は高くなります。
一方、淡水魚の水つくりは水道水でもカルキ抜きを行えば飼育が可能で初心者におすすめです。淡水魚は品種改良も多く存在しますが、代表的な魚には「メダカ」「コイ」「ドジョウ」の仲間はほとんどが淡水魚に当てはまります。
飼いやすい熱帯魚:小型編
小型の熱帯魚は「水つくり」「水温」「エサ」に関して手間がさほどかからない種類も多いので、熱帯魚を初めて飼育する方におすすめです。アクアショップやホームセンターで購入できる人気の種類を紹介します。
◆【淡水域】アカヒレ
別名コッピーとも呼ばれるアカヒレは小型の熱帯魚の中でも飼いやすいコイ科に属している淡水魚です。特徴は尾ビレと背ビレの付け根が赤色をしていて、成魚になると体長は4cmほどの大きさになります。水質や水温の多少の変化には強いので初心者にも簡単に飼育することができます。
◆【淡水域】ネオンテトラ
輝く青のラインに腹部の赤色が鮮やかなネオンテトラは、観賞魚に最適で入門魚として飼育するのにうってつけの熱帯魚です。
性格が温和で飼いやすく、群れで泳ぐ習性があるため、数匹で泳がせるよりも十匹以上で群栄させるのに適しています。水草との相性が良いので水草水槽のように水草と一緒に育成するのもおすすめです。
◆【淡水域】グッピー
グッピーはカラフルな見た目と繁殖力が高いことで人気の熱帯魚です。オスは非常に色鮮やかな大きな尾ビレを持ち、メスはオスの華やかさに比べると尾ビレも小さく地味といった特徴があります。他の熱帯魚と混泳する場合は、グッピーが攻撃されないように同じくらいのサイズや穏やかな性質の熱帯魚を選びましょう。「メダカ」「小型カラシン」「小型プレコ」「コリドラス」との相性がよいです。
◆【汽水域】ミドリフグ
愛らしい丸いフォルムと泳ぎ方が可愛いミドリフグは初心者にも人気の熱帯魚です。自然のミドリフグは汽水域(半海水)で生息している魚ですが、成長に伴って海水域に場所を移すため、時間をかけて徐々に塩分濃度をあげる必要があります。
販売されているミドリフグは2cm程の幼魚が多いですが、成魚になると最大で15㎝ほどの大きさになります。寿命は5~10年と長生きの魚なので成長の過程も楽しみですね。
飼いやすい熱帯魚:中型編
中型サイズの熱帯魚を単独飼育したり、相性の良い小型の熱帯魚と一緒に泳がせてみたりとアクアリウムの幅が広がるのも大きな水槽ならでは。初心者にも飼いやすい存在感のある中型熱帯魚を紹介します。
◆【淡水域】エンゼルフィッシュ
縞模様や姿が特徴的なエンゼルフィッシュは南米のアマゾン川に生息する淡水魚でシクリッドの仲間になります。成長すると最大で縦15cm以上の大きさにもなる中型の熱帯魚のため、水槽サイズは1匹につき最低でも45cmの横幅が必要です。水質は弱酸性の軟水を好むため、飼育する際は㏗値をきちんと確認しなければなりません。水草や流木といったレイアウトも楽しむことができます。
◆【淡水域】プレコ
プレコはナマズの仲間である中型魚で、体の模様はさまざまで個性的な柄をもつ個体もたくさんいます。吸盤のような口で水槽内に生えたコケを食べてくれますが、コケだけでは栄養が足りないため、プレコ用のエサもきちんと与えることが大切です。プレコはを飼育する丈夫な歯を持っているため、コケを食べるときに水槽に傷がつかないよう、ガラス製の水槽を選ぶようにしましょう。
◆【淡水域】コンゴテトラ
カラシンの仲間であるコンゴテトラは、メタリックな発色と光の加減によって輝くとても綺麗な魚です。体長は6~7㎝ほどになるため、中型~大型の水槽で飼育するのがおすすめです。成魚のオスとメスの見分け方はヒレや体の大きさが異なるので判別がしやすいでしょう。オスは優雅に伸びるヒレが特徴的で体色も派手なのに対し、メスはヒレが短く全体的に地味めです。
飼いやすい熱帯魚:大型編
大型熱帯魚の魅力はなんといっても大きな水槽で泳ぐ見た目の迫力でしょう。水槽が大きくなるにつれて水質も安定しやすくなるため、熱帯魚の飼育に慣れたら挑戦したいですね。
◆【淡水域】オスカー
オスカーは体色や模様は個性的な熱帯魚で人に慣れやすいのも魅力の一つとなっています。食性は金魚などの生餌を好んで食べる肉食魚で、最大で40㎝ほどに成長するため、水槽サイズは横幅が90cm以上が適しています。飛び跳ねて水槽からでてしまわないように、ガラスフタを取り付けておくと良いでしょう。寿命は10~20年と長生きしてくれます。
◆【淡水域】フラワーホーン
フラワーホーンは、自然界には存在しない比較的新しい品種の魚で、オスカーと同様に人に懐く魚です。大きな特徴は額にある大きなコブが印象的で成長とともにコブも立派になってきます。体長は30cmほどの大きさになるので、60cm以上の水槽が適していますが、
与えられた環境には柔軟に合わせてくれる面も持っています。
アクアリウム初心者にはエビもおすすめ
淡水で初心者でも簡単に飼育できるエビは、見た目の可愛さから単独飼育する方は多いですが、エビと相性の良い熱帯魚となら混泳させることもできます。また、水槽内の壁面や底砂、流木などについたコケや魚の食べ残しを食べてくれる「掃除屋さん」でもあるため、飼育することで水槽の見栄えを保つ効果もありますよ。
◆ヤマトヌマエビ
ヤマトヌマエビは淡水性のエビの中でも5cm以上の大きさにもなるため、他のエビよりもよりコケを取り除く能力に長けています。
混泳させるのに相性が悪いのは中型のエンゼルフィッシュや肉食魚で、混泳させてしまうとエビが襲われたり、食べられたりしてしまいます。また、個体の小さい種類のエビや稚魚と一緒に飼育すると反対にいじめてしまう可能性もあるので混泳は避けたほうが良さそうです。
◆ミナミヌマエビ
大きめのヤマトヌマエビと比較すると、ミナミヌマエビの成体サイズは3cm程と小さめなのでコケを取る範囲は少なめです。しかし容易に繁殖することができるので、お掃除生体として飼育する場合は数で調整すると良いでしょう。「ウィローモス」というやわらかい水草を水槽の中に入れてあげると隠れ家となり、攻撃されやすい小さな稚エビも成長をサポートしてくれるでしょう。エビ類は農薬で栽培した水草に弱いため、必ず「無農薬」の水草を選ぶことも大切です。
◆ピクシーシュリンプ
ピクシーシュリンプは成長しても体長14mm以下の、とても小さなエビの仲間です。愛らしいピンク色をしています。ハワイ島など温暖な地域出身で、海水と淡水の混ざり合った汽水に生息しています。
その体の小ささから、瓶や小さめの水槽でも飼育することができ、コケや藻、プランクトンなどを食べるためお世話も特に必要ありません。
水槽のレイアウトにはマリモを入れるのが定番でおすすめです。
まとめ
同じ淡水魚でも魚の特性によって同じ水槽で飼育することができない種類もたくさんいます。混泳させたい魚がいる場合には、相性の良い魚の情報をショップで確認してから混泳させる方が安心ですよ。飼育できる数は水槽の大きさにもよりますが、自宅の水槽サイズに合わせて数を決めましょう。
魚たちが泳いでいる姿は見ているだけでも癒されますよね。それぞれの熱帯魚に合わせた環境を水槽内で作り、きちんとメンテナンスをすることで美しい水槽を保つことができます。可愛い熱帯魚たちに囲まれたオリジナルのレイアウトで自分だけのアクアリウムを作っていきたいですね。
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