ハムスターにぶどうを与えてもいい?ぶどうの正しい与え方と注意点を紹介

2023.04.20

ハムスターにぶどうを与えてもいい?ぶどうの正しい与え方と注意点を紹介

ぶどうは果物の中でも栄養豊富な果物です。甘みや香りが強いためハムスターはぶどうが大好きです。しかし量や与え方を間違うとハムスターの体に逆効果となります。そこでこの記事では、ハムスターにぶどうを与えるときの正しい量や与え方について、ぶどうの栄養や効能とともに紹介していきます。


ブドウの栄養と効能

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ぶどうには、

●ポリフェノール
●ブドウ糖
●カリウム

が主に栄養成分として含まれています。

◆ポリフェノール

ぶどうといえばポリフェノールを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
イメージ通りぶどうにはポリフェノールが豊富に含まれています。

ポリフェノールには抗酸化作用があり、動脈硬化や生活習慣病、ガン予防に効果が期待できます。
また、ポリフェノールの他に含まれるブドウ糖や、カリウムは疲労回復効果が期待できる栄養です。

こんなにも栄養豊富なぶどうですが、ハムスターに有害となる成分が含まれているのも事実です。


ハムスターにぶどうを与えてもいい?

ハムスターにとって有害になる成分があるぶどうを、本当にハムスターに与えていいのでしょうか。

◆基本的には大丈夫とされている

基本的にはハムスターにぶどうを与えても問題はありません。
有害成分は主に皮や種に含まれているので果肉のみなら大量に摂取しなければ問題はないといわれています。

ハムスターは雑食なので、甘くて良い香りがするぶどうをよく好みます。

ぶどうは、正しく食べさせてあげれば、ハムスターの健康に良い影響を与えてくれる優れたおやつになります。

◆少量で十分

ぶどうはおやつですので、ハムスターに与えるのは少量で十分です。

ぶどうの中には1粒4g程度の小さなものから、1粒15gもある大きなものまであります。
大きなぶどうを1粒丸ごと与えるのは与えすぎです。

もう一度言いますが、ハムスターにとってぶどうはおやつです。一度に与えるのは少量で十分なのです。

◆犬や猫はぶどうが食べられない

ハムスターよりもぶどうとの相性が心配なのが犬や猫です。

犬や猫はぶどうは食べられません。食べさせてはいけません。

もしも犬や猫がぶどうを食べてしまうと、中毒症状が出て、最悪のケースでは死に至ることがあります。

ぶどうは犬や猫にとって大変危険な食べ物なのです。

実際に、犬がぶどうを食べて死亡したケースが海外では何十件も確認されています。
猫が死亡したケースはまだ確認されていませんが、猫と犬は体の構造が似ているため、猫もぶどうは控えるよう注意喚起されています。

干しぶどうなら平気?と思うかもしれませんが、干しぶどうも危険ですので犬や猫が誤飲しないよう気をつけましょう。


ぶどうの種類とハムスターへの与え方

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ぶどうはスーパーでも色々な品種が販売されています。
小粒や大粒、種あり種無しなどバリエーション豊かです。

品種別の特徴と正しい与え方を知り、楽しいおやつ時間にしましょう。

◆大きな紫色のぶどう

ぶどうコーナーでまず目を引くのが大きな粒で濃い紫色の巨峰です。

巨峰は1粒10~15gほどある大きなぶどうです。
多汁で香りが強いのが特徴です。

巨峰は種ありぶどうです。ハムスターに与える場合は、種と皮を取り除きましょう。

1粒が大きいので4分の1くらいの大きさにカットして与えてあげてください。

新鮮な巨峰は、軸が緑色、全体的にみずみずしい印象のものです。選ぶ際の参考にしてみてください。

巨峰に似た大きな粒のナガノパープルというぶどうがあります。
ナガノパープルも粒は大きいので4分の1ほどの大きさにして与えましょう。

巨峰よりも皮が薄く、果肉と皮がわけづらいのが難点ですが種と皮をしっかり取ってからハムスターに与えてください。

◆小さな粒のぶどう

紫色の小さな粒のぶどうにデラウェアがあります。
特殊な加工をしているので、種がありません。ハムスターに与えるときは皮を剥き喉に詰まらせないよう半分くらいに切って与えましょう。

粒の大きさは約1cmで、重さも1粒1gほどですのでハムスターには1粒与えても食べすぎになることはありません。

◆大きな緑色のぶどう

大きな緑色の粒をしたぶどうにシャインマスカットがあります。

種はなく、皮ごと食べられるぶどうですがハムスターに与えるときは皮は必ず取りましょう。

シャインマスカットも1粒10〜15gあり、巨峰と同じくらいのサイズ感です。
糖度が18〜20度と高く、ぶどうの中でも高い糖度です。

ハムスターに1粒与えるのは糖分の面で量的にも与えすぎなので、4分の1ほどで十分です。

◆ナイアガラ

シャインマスカットに似た緑色の粒をしたぶどうにナイアガラがあります。

ナイアガラも糖度が高いうえに甘味が強い特徴をもちます。果汁も豊富でみずみずしいぶどうです。
種はあり、1粒4g程度と小さめですのでハムスターには1粒あげても大丈夫です。

ナイアガラも皮と種を取って与えましょう。

◆マスカット

マスカットはよく耳にすると思います。
国内で販売されているマスカットは「マスカット・オブ・アレキサンドリア」のことを指します。

マスカットは、ぶどうの中でもとても香りが強いのが特徴です。
色や見た目はシャインマスカットに似ていますが種無し処理がされておらず種ありのぶどうです。

1粒の大きさは12~15gもある大粒ぶどうです。ハムスターに与えるときは種を取り、小さく切って、4分の1くらいの量を目安に与えましょう。

◆ぶどうジュース

皮や種の処理は意外と手間がかかり、飼い主は大変ですよね。

ぶどうジュースなら、その手間を省けなおかつ栄養素が摂取できるぶどうジュースは便利なようですが、生のぶどうのように与えるのはおすすめできません。
果汁100%のぶどうジュースでも添加物が含まれていますし、すでに生のぶどうが加工された状態ですので生のものと比べると鮮度に劣ります。

また、ぶどうジュースは人間でもつい飲み過ぎてしまいます。ハムスターも、少しの量しか飲んでいないようでも実際はたくさんのぶどうを食べた状態ということになりかねません。

ぶどうジュースには糖分も多く、肥満につながりますので、ぶどうを与えるのなら、ぶどうジュースではなく、しっかり咀嚼できる生のぶどうを与えましょう。

◆干しぶどう

干しぶどうは人工的に生のぶどうを乾燥させたものです。

生のぶどうよりも保存ができ、手軽に与えられてハムスターのおやつに向いているように見えます。
ですが、干しぶどうはハムスターに与えないほうが良いのです。

先程も述べたように、干しぶどうは生のぶどうを乾燥させていますので皮つきのまま食べることになります。ぶどうの皮はハムスターのからだには有害ですので干しぶどうはおすすめできないのです。

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ハムスターにぶどうを与える時の注意点

ハムスターにぶどうを与える際は以下の3点に注意して与えましょう。

◆常温にして与える

スーパー等で生のぶどうを購入したあと冷暗所もしくは冷蔵庫に入れ保存する方が多いですよね。
こうした方がぶどうの鮮度が保てるのですが、それは人間がおいしく食べるための工夫です。

ハムスターに与えるときは、ぶどうは常温にして与えましょう。冷たいぶどうはハムスターの体を冷やし消化器官に負担をかけます。

◆大量に与えない

ぶどうは一度にたくさん与えないようにしましょう。
目安量は1日1粒です。

ぶどうには多くの水分が含まれているので、1度にたくさん食べてしまうと、水分過多から下痢になることがあります。
水分とともに糖分もたくさん含んでいますので、大量に食べると肥満の原因になります。

ハムスターが美味しそうに食べてくれるからと与えすぎには気をつけましょう。

◆皮と種を取り除く

ぶどうを皮つきのままハムスターに与えている光景をよく目にしますが、ぶどうの皮や種にはタンニンという成分が含まれているのそのまま与えるのは危険です。

皮や種に含まれるタンニンをハムスターは消化できません。

ハムスターの唾液には人間のようなタンニンを分解する酵素がないのです。
タンニンを分解できないハムスターがぶどうの皮や種を摂取すると、体内に入ったタンニンが肝臓や腎臓など消化器官を傷つけてしまいます。

コンビニなどでも皮ごと食べられるぶどうが冷凍コーナーで販売されていますが、あれは人間用です。ハムスターには生の新鮮なぶどうを与えましょう。

また、ぶどう皮を剥いたらいつのまにか爪に色がついていたことはありませんか?

あの色の正体はぶどうの皮に含まれる色素です。
ぶどうの皮は染物にも使われるほど色がでるため、皮つきのままハムスターにぶどうを与えるとハムスターの被毛にぶどうの皮の色素がつく恐れもあります。

ぶどうの皮と種はハムスターには不要と覚えておきましょう。


まとめ

栄養豊富なぶどうは、ハムスターに与えても基本的には問題ありません。
ただし、ぶどうの皮や種にはタンニンが含まれています。ハムスターはタンニンを消化できません。必ず、皮と種を取ったぶどうをハムスターに与えてください。
また、ぶどうは糖分や水分が非常に多い果物です。大量に与えると肥満になったり、下痢などかえって体調を崩す恐れがあります。
ぶどうは1日1回、少量を目安に与えましょう。
ぶどうは手軽にスーパーでも購入できるようになりました。種無し、種あり、大粒、小粒などさまざまな種類のぶどうが店頭に並んでいます。
ぶどうのそれぞれの特徴を楽しみながら、正しい方法で与え、ハムスターと楽しいおやつ時間を過ごしましょう。



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今まで飼育したペットは、アヒル、ニワトリ、うさぎ、ハムスター、カメ、犬 と多種にわたります。飼育経験を生かしみなさまのペットに役立つ情報を正し く、わかりやすくお伝えしていきます。


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