ハトを飼ってみたい!飼育したい方に必要な情報を公開します!

2023.12.17

ハトを飼ってみたい!飼育したい方に必要な情報を公開します!

ハトは鳥類の中でも私たちのとても身近なところにると思いますが、なかなかペットとして飼っている方は少ないと思います。 街中や公園で触れ合うことのできるハトたちは、とても人懐こくキュートです。そんなハトを飼ってみたい! またはレース鳩に興味がある! ハトをペットとしてお迎えしたい方におすすめできる記事になっていますので是非ご覧ください。


日本にいるハトの種類

とまっているカワラバト

普段皆さんが目にするハトは、どんなハトでしょうか?

駅前や公園などで人に餌をもらっているのを見かけるのはドバト。
少し住宅街の方や自然の多いところに住むキジバト。
手品などで見る真っ白なジュズカケバト。

このあたりが皆さんがご存じの鳩ではないでしょうか?

世界には約290種類ものハトが存在しています。
物凄い種類のハトが確認されていて、そのほとんどは個体数の少ない希少なハトなのです。

◆日本には6種類のハトがいる

日本で発見されているハトは亜種を含めて13種の在来種が存在しています。
その中でも主要とされる6種類の鳩をご紹介したいと思います。
皆さんが見たことがあるハトはいるでしょうか?

〇カワラバト(ドバト)

カワラバト
≪ハト目ハト科カワラバト属≫河原鳩
生息地:北海道から沖縄まで、日本全国に生息しています。(小笠原諸島を除きます。)
全長:約33cm 体重:約300g
性格:人間に友好的・縄張り意識を持つ

よくドバト(土鳩・堂鳩)と呼ばれていることが多いですが、皆さんに一番馴染みのあるハトではないでしょうか?
人にとても懐きやすく、レース鳩として品種改良が行われました。

しかし野生化して人間の生活圏内にどんどん入り込んでいってしまって、その素晴らしい能力が災いし人間に嫌われるようになってしまい害鳥と言われるようになってしまいます。
「ドバト公害」と言って駆除の対象になってしまっています。

しかしながら、とても人間に友好的で可愛いハトたちです。

〇キジバト

キジバト
≪ハト目ハト科キジバト属≫雉鳩
生息地:日本全国に繁殖している在来種です。
全長:約33cm 体重:約230g ドバトより小柄
性格:穏やかな性格ですが、警戒心が強い

かつては山岳地帯に生息する人の目に付かないハトでしたが、徐々に人間の生活圏内に進出して林などに移り住み、現在では市街地でも見ることができるようになりました。

鳴き声が特徴的で、『デーデーポッポー』と何度も繰り返しさえずります。

身体の色は背中に赤茶の交じった色が特徴的で、その色がキジ(雉)のメスにそっくりなことから名付けられたということです。

〇カラスバト

カラスバト

≪ハト目ハト科カワラバト属≫鳥鳩
カワラバトよりひと回り大きく、尾が長く、カラスのように黒い身体が特徴です。
光線の向きにより緑や紫色に輝く美しい鳥類です。
オスメス同色です。

〇アオバト

アオバト

≪ハト目ハト科アオバト属≫緑鳩
名前の通り全体的にオリーブ色をしていて、羽に赤い部分があるのがオス、全て緑なのがメスです。

繁殖は国内のみの在来種で全国各地で観察されますが、絶対数は少ないハトです。
巣を発見することすら難しく、生態も不明な点が多く謎の鳥として知られています。

〇ベニバト

ベニバト

≪ハト目ハト科キジバト属≫紅鳩
ハト科の中では最小の大きさで全長23~25cmしかありません。
日本では数少ない旅鳥、冬鳥として知られています。

羽がレンガ色のような赤褐色で、とても可愛らしいです。

〇シラコバト

シラコバト

≪ハト目ハト科キジバト属≫鳥鳩
全身が灰褐色で首の後ろに黒い模様線が入っています。
オスメス同色。

◆よく見るハトは外来種!?

私たちが普段よく見かけるハトは2種類です。

ドバトは駅前、公園など都市部で見られ、キジバトは都市部から少し離れた郊外でよく見られます。
一緒にいるところを見かけることもありますが、行動を共にすることはありません。

ドバトは海外から持ち込まれた外来種、キジバトは日本全国に繁殖している在来種になります。

◆ドバトとレース鳩の違い

皆さんは鳩レースをご存じですか?
鳩レースとはレース鳩がスタート地点からゴールとされている巣までどのくらいの時間で戻って来れるかを競い合うレースです。

ゴールはそれぞれの鳩が住んでいる巣、鳩舎となり、スタートは同地点から同時刻に放ちます。
距離が違ったりするため、条件が公平になるように順位は飛んだハトの分速を出して決定します。

レース鳩は帰巣能力、そして飛翔能力がドバトと比べて非常に高く、1000キロ以上離れた場所から放たれても自分の巣に戻ることができるのです。
因みに1000キロとは東京から福岡くらいまでに匹敵する飛距離になります。

そんな高い能力を誇るレース鳩とドバトは体格的な違いもあります。
見た目には同じく見えますが、並べてみると違いは歴然。
レース鳩はドバトと比べて体格が良く、骨格もガッチリしています。
そして脚も太く強靭で、翼もしっかりと大きく、長距離を飛行できる強さを備えています。
羽ばたく姿はドバトと比べてとても力強いのです。

もとは同じ品種の鳩でしたが、長い時間をかけて改良に改良を重ね血統書付き『サラブレット』を作り上げたのです。
そしてレース鳩は高い帰巣能力・そして飛翔能力を手に入れたのです。


日本でハトは飼育できる?

カワラバト

◆野生のハトを捕獲するのは法律違反

ハトを飼育したいから、手っ取り早く野生のハトを捕まえよう・・・これは絶対NGです。
日本では野生のハトをペットにすることは禁止されています。

鳥獣保護法によりますと、違反した場合は1年以下の懲役、または100万円以下の罰金が科せられます。
さらには怪我をしたハトを保護したり、またはハトの卵を孵化させて飼育したりすることも禁止されているので注意をしてください。

また、何らかの理由があり野生のハトをペットにしたい場合は、飼育許可を都道府県知事に受けることが出来ればペットにすることも可能なようですが、あまりおすすめできません。

◆ハトの糞に注意!

野生のハトは様々な病原菌や寄生虫を保有していることは広く知られています。

ペットとして飼育するために孵化させたハトも例外ではないのです。
例え外に離したことがないペットのハトであっても、様々な病気、感染症を引き起こす恐れがあるのです。

ハトが原因で起こる主な病気や感染症をご紹介します。
とにかくハトの糞が感染源になるものが多いので、ハトをペットに迎える場合には掃除は手袋やマスクをしてすることを心がけましょう。

〇オウム病
オウム病クラミジア引き起こされる感染症。
ハトの糞が乾燥して空気中に漂っているものを吸い込むことで感染します。

症状はインフルエンザととても似ていて、診断するには特殊な検査が必要になります。
一般の病院では検査が出来ない上に重症化したら呼吸窮迫症候群や臓器障害などを引き起こす恐れがあります。

ハトの30~70%がオウム病クラミジアを持っていると考えられているので、感染確率の高い感染症のひとつです。

〇サルモネラ食中毒
国内で多くの発症例がある食中毒のひとつで、サルモネラ菌によって発症します。

サルモネラ菌はハトのフンに含まれており、それに触れたり、乾燥してチリとなったフンを吸い込んでしまい感染します。
原因はハトに限ったものではありませんが、ハトの20%程度がサルモネラ菌を持っていると考えられているので、免疫力の低い高齢者、幼児のいる家庭では注意が必要になります。

〇クリプトコッカス症
カビの一種であるクリプトコッカス真菌により引き起こされる感染症です。

こちらもハトのフンから感染することが多いです。
ハトに関連して発症する病気や感染症の中でも特に増殖・生存力が高いので、免疫力が低下している方がいる場合は高確率で感染します。

最悪な場合、死に至ったりするケースがあるため、ハトのフンで汚染された場所には近付かないようにすることです。



ハトはどこでお迎えする?

カワラバト

今までお伝えした通り、ハトにはたくさんの種類があります。

ハトを他鳥類のインコやオウムと同様にケージで飼うという選択肢もありますし、由緒正しき血統を持っているレース鳩(伝書鳩)を育てるという選択肢もあるでしょう。
趣味としてレース鳩飼育は最高の楽しみ方でもありますね。

ハトをペットとして室内で飼いたい場合は、ペットショップで購入したり、ブリーダーさんや信頼できる知人から譲ってもらうなどが無難でしょう。
また現在ではネットの通信販売でも購入できるようになっていますので、いろいろ検索してみてくださいね。

レース鳩を飼育したい場合は、インターネットでレース鳩を育てている業者さんから譲っていだたくようになると思います。
また将来的に鳩レースを楽しみたいと思うのであれば、鳩レース協会に入会し、送られてくる機関誌に掲載されている広告業者からの購入が安心です。


ハトの飼育方法

カワラバト

◆ハトの住まい

レース鳩の一番の魅力は帰巣本能があるので、きちんとした手順を踏んで飼育することにより外に離しても飼い主の家(鳩舎)へ帰ってくるようになることです。
大空を舞い、自由に羽ばたき、また自分のもとに帰ってきてくれる、こんな素晴らしい動物は、ハト以外にはいないでしょう!

また自分でハトを育て上げれば、鳩レース(ピジョンスポーツ)にも参加できるようになります。

ハトが家へ帰って来るためには、鳩小屋を用意しなければいけません。
鳩小屋のことは鳩舎(きゅうしゃ)と呼びます。

2羽(オスメスのペア)のハトをを飼育するには、1㎥程あれば充分間に合います。
ただしブリード(繁殖)を考えているのであれば、ハトが増えた場合・またヒナが産まれた時のことも考えて、可能な限り大きめに作っておくといいのではないでしょうか?

鳩舎は鳩業者さんでも販売されていて、既製品ですと約2万円からになります。
しかしなかなか販売元が少ないので、小さい鳩舎でしたらご自身で手作りされている方が多いようです。

もし充分な敷地が無い場合でも、愛鳩家さんは自宅のバルコニーやマンションのベランダでいろいろ工夫しながら飼育している方が沢山いらっしゃいます。
内部には必ずハトが止まれる止まり木を設置してあげてください。

レース鳩までは望んでいなく、室内で飼ってみたい!
そんな方にはハト用のケージが必要になります。
ハトが羽を目一杯広げられるサイズのケージを用意しましょう。

またフンの清掃がしやすいように新聞紙などを敷いておくと良いでしょう。
ケージを置く場所は、日光が当たる風通しのよい場所がお勧めです。
※ハトは止まり木にとまって寝ますから、人数分の止まり木を用意してあげましう。

◆ハトのエサ

ハトは植物の種子、穀類、とうもろこしなどが大好きなのでペットショップで販売されているシード食を与えましょう。

ハトによっては人間の食べ物に興味を示すハトもいますが、鳥類には人間の食べ物は塩分などが多すぎたり健康面に悪影響を及ぼすので与えないことが大切です。
そしてチョコレート・ネギなどハトが食べると有害な成分を含んだ食物がありますので気を付けましょう。

ハトは水が大好きです。
いつでも新鮮な水が水が飲めるように、そしていつでも水浴びができるようにちょっと大きめのサイズの水入れを用意してあげましょう。


まとめ

カワラバト

今回はハトを飼うのに基礎的なことを取り上げてみました。

ペットとして室内で飼うハトと、レース鳩として室外で飼うハトは飼育の仕方が全く違ってきますので、またハトを飼うに際しての注意点などを取り上げてみたいと思います。

ハトは古くから平和の象徴とされてきました。
広島の原爆記念式典でも黙とう時に鳩を大空に放ちます。
そんな神聖な鳥ともっと理解し、近くで触れ合えたら幸せですね。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。



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