1.ハリネズミは何種類存在する?
1-1.世界に5属16種存在する
1-2.多くのハリネズミは飼育することができない
2.飼育できる種類のハリネズミ
2-1.ヨツユビハリネズミ
2-2.ナミハリネズミ
2-3.オオミミハリネズミ
3.ハリネズミの色はどんな種類がある?
3-1.スタンダード
3-2.シナモン
3-3.シニコット
3-4.アプリコット
3-5.ホワイト
3-6.グレー
3-7.チョコレート
3-8.プラチナ
3-9.アルビノ
3-10.パイド
4.まとめ
ハリネズミは何種類存在する?
ペットショップや動物園のふれあいコーナーで見かけるハリネズミは、さまざまなカラーをしているものの、どれも同じような見た目をしています。
犬はチワワやダックスフンドなど多様な種類があることで知られていますが、果たして、ハリネズミにも種類はあるのでしょうか。
早速、本題から解説します。
◆世界に5属16種存在する
実はハリネズミは世界中に生息しており、その生息地域によって5属16種もの種類があります。
ちなみに、ハリネズミは「ネズミ」とついているものの、げっ歯目ではありません。
ハリネズミ目(旧食虫目)ハリネズミ科に分類される、原始的でモグラに近い動物なのです。
なかでも「5属16種」というのは、生物学の「門(もん)」「綱(こう)」「目(もく)」「科(か)」「属(ぞく)」「種(しゅ)」という分類階級において、ハリネズミはみんなハリネズミ目ハリネズミ科ではありますが、さらに細分化すると5属16種に分かれるということを表しています。
あまり知られてはいませんが、中国を中心としたアジア諸国に生息しているのがアムールハリネズミ(別名マンシュウハリネズミ)、中東にいるのがブラントハリネズミ、北アフリカにいるのがエチオピアハリネズミと、種類によってきちんと名前もつけられています。
◆多くのハリネズミは飼育することができない
全世界に16種類ものハリネズミがいるなんて驚いた方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、すべてのハリネズミがペットとして愛されている訳ではありません。
日本ではあまりイメージできませんが、実際のところ16種類のうちのほとんどが野生のハリネズミで、さまざまな理由により飼育することができないのです。
特に日本は外来生物に対する輸入や飼育の規制が厳しく、飼育できるハリネズミの種類を制限しているのが現状です。
飼育できる種類のハリネズミ
さきほど飼育できるハリネズミの種類は限られているとお伝えしました。
ここでは具体的にどの種類なら飼育できるのか、それぞれの特徴とともにご紹介します。
◆ヨツユビハリネズミ
その名の通り、指が4本という特徴を持つのがヨツユビハリネズミです。
中央アフリカ原産のハリネズミで体長は18〜22cmとやや小柄、基本的に臆病な性格をしています。
ただし信頼関係を築くと、ふわふわのお腹を撫でさせてくれるようになるでしょう。
平均寿命は2〜5年と小動物の中で一般的な長さです。
実は、現在日本でペットとしての飼育が認められているのは、このヨツユビハリネズミのみです。
ヨツユビハリネズミはカラーバリエーションが非常に豊富なため、ペットショップに並ぶ様子を見ているとたくさんの種類があるように感じられます。
しかし実際のところ、みんな同じヨツユビハリネズミなのです。
ちなみに、英語では「ピグミーヘッジホッグ」と呼ばれており、ヨツユビハリネズミと検索しても知りたい情報が出てこないときには英語名で調べるとヒットすることもあるようですよ。
◆ナミハリネズミ
ナミハリネズミはヨーロッパ全域に生息するハリネズミで、そのまま「ヨーロッパハリネズミ」とも呼ばれています。
体長は20〜30cmとヨツユビハリネズミよりもひと回り大きく、茶色がかった毛が特徴の中型ハリネズミです。
寒い地域に住んでいるため、他のハリネズミとは異なり冬眠する習性を持っていることでも知られています。
ナミハリネズミは、2005年に特定外来生物に指定されました。
それ以降、国内への輸入や売買が禁止されたため、ペットショップからナミハリネズミが消え、日本ではペットとして飼育することができなくなりました。
とはいえ現在でも、動物園ではナミハリネズミを飼育しています。
実物を見てみたいという方はぜひ、ナミハリネズミのいる動物園を探してみてください。
◆オオミミハリネズミ
オオミミハリネズミは別名「ミミナガハリネズミ」とも呼ばれており、うさぎのように長く大きな立ち耳を持つハリネズミです。
気温の高い中近東〜中央アジアに生息しているため、放熱するのに耳が大きく発達したと言われています。
体長は17~30cmと幅広いほか、ヨツユビハリネズミやナミハリハリネズミと比較して色味が濃く、針が短めという特徴があります。
オオミミハリネズミも2005年に特定外来生物に指定されたため、現在では動物園でしか見ることができません。
とはいえ、オオミミハリネズミの場合は取り扱っている動物園が少なく、実物を見るのはなかなか難しいでしょう。
ハリネズミの色はどんな種類がある?
繰り返しになりますが、日本で唯一飼育可能なヨツユビハリネズミはカラーバリエーションが豊富なことで知られています。
最後に、どんなカラーがあるのか詳しくご紹介しますので、ぜひお気に入りを見つけてくださいね。
◆スタンダード
その名の通り、ハリネズミと言われて思い浮かぶ一般的なカラーが「スタンダード」です。
流通において最もメジャーなため、ペットショップで一番見かける色味でしょう。
白と黒(濃い茶色)で構成されていることから、ソルト&ペッパーとも呼ばれています。
個体によって多少の違いはあるものの鼻から目の下までを指すマスクや目、鼻が黒く、お腹の部分は白くなっているのが特徴です。
針の色は白と黒が混じり、ツイード模様のような可愛らしさがあります。
◆シナモン
白やピンクを基調とした愛らしい色味で女性人気が高く、ペットショップでの取り扱いも多いのが「シナモン」です。
個体差はあるものの、ピンクの皮膚に茶色の鼻と黒い瞳が映える上品な配色が特徴で、針の色も茶色と白で構成されています。
黒などの強い色味が含まれていないことから柔らかな雰囲気を纏い、癒し効果の高いカラーです。
◆シニコット
シナモンをさらに薄く、ライトなカラーにしたのが「シニコット」です。
ペットショップによってはシナモンと一緒にされていることもありますが、シニコットはより淡い配色が特徴です。
個体によっては目の色が茶色や赤色になることもあるので、見つけてみてくださいね。
◆アプリコット
シナモンをより薄く、オレンジがかかったカラーが「アプリコット」です。
目の色が赤いのが特徴で、アルビノに近い雰囲気を纏っています。
ただし、アプリコットはアルビノよりも入手がしやすいほか、体も丈夫だと言われています。
◆ホワイト
針を含め、ハリネズミの体のほとんどが真っ白な配色をしているのが「ホワイト」です。
ハリネズミは色が薄くなるにつれて病弱になるので、飼育上級者さん向けのカラーだと言えます。
アルビノとは異なり目が黒いので、「白いのが好みだけど赤い目は苦手」という方におすすめです。
◆グレー
一見ホワイトと似ているものの、皮膚の色が灰色がかっているのが「グレー」です。
真っ黒の目鼻にくっきりとしたマスクを持つ個体が多く、はっきりとした顔立ちが好みの方におすすめのカラーです。
◆チョコレート
その名の通り、全体的に茶色の色味が強く出ているのが「チョコレート」です。
ペットショップによってはスタンダードと一緒にされている場合もありますが、黒よりもやや薄い茶色で構成されているのが特徴です。
こちらも白い被毛にくっきりとしたマスクを持っている個体が多いため、メリハリのある配色が好みの方におすすめです。
◆プラチナ
体の色はスタンダードなのに針のみ真っ白な配色をしているのが「プラチナ」です。
非常に希少価値の高いカラーで、ペットショップで見かける可能性は極めて低いです。
もし購入する場合にはかなり高額になるでしょう。
◆アルビノ
針を含め真っ白の体に赤い瞳が映える、美しい配色をしているのが「アルビノ」です。
他の動物にもみられるように、黒色を生み出すメラニン色素が欠乏しているため、このような色味になります。
先天的に免疫力が弱く、病気にかかりやすい個体が多いため上級者向けのカラーです。
◆パイド
上半身と下半身で配色が異なるツートンカラーを特徴としているのが「パイド」です。
正確にはカラーの名称ではなくパターンを指しており、これまでご紹介したどのカラーもパイドになる可能性はあります。
しかし混合型の不定形な配色は出生率が極めて低く、ペットショップでは非常に高値となっているようです。
まとめ
いかがでしたか。この記事ではハリネズミの種類について徹底解説しました。
ハリネズミは全世界に生息し、5属16種もの多様性を誇ります。
そのなかでも、日本ではヨツユビハリネズミの飼育しか認められていません。
とはいえヨツユビハリネズミはカラーバリエーションが豊富なため、それぞれに魅力的な個性を感じることができるでしょう。
この記事を参考にして、ぜひ、自分だけのお気に入りのハリネズミを見つけてみてくださいね!
– おすすめ記事 –
・ハリネズミは鳴くの?鳴き声の種類と意味を徹底解説します! |
・ハリネズミの寿命は短いの?長生きしてもらうために大切なことは? |
・ハリネズミはなつく?性格からなつかせる方法まで徹底解説します! |
・ハリネズミの針が抜けているけど大丈夫?原因と対処法は? |