大きな瞳が愛くるしいお猿さん!ショウガラゴの特徴と飼育方法を解説!

2020.12.30

大きな瞳が愛くるしいお猿さん!ショウガラゴの特徴と飼育方法を解説!

皆さんは「ショウガラゴ」という動物を知っていますか? 名前や見た目からは想像つかないかもしれませんが、実はお猿さんの仲間です!ペットとして飼うことができるお猿さんは珍しいので、近年人気が高まってきています。 今回はそんな人気のショウガラゴについてご紹介していきます! ショウガラゴの特徴・性格やペットとして飼う際の注意点などをおまとめしていますので、参考にしていただけると嬉しいです!


ショウガラゴってどんな生き物?

ショウガラゴ

◆ショウガラゴの特徴

・体長、体重

体長は15~20cmほどしかありません。猿の中でもかなり小さい部類に入ります。
体重は200~300gととても軽いです。

・体毛

ショウガラゴの体毛は灰色です。ふわふわしていて触ると柔らかく気持ち良い手触りです。
手足の裏と顔の一部分以外は体毛に覆われていて、しっぽまでふわふわな体毛に包まれています。

・大きな瞳

夜行性なので夜でもよく見えるように大きな目をしています。輝膜と呼ばれる反射層があり、光を集められる構造になっているので、暗い場所でもはっきりと物を見ることができます。そのため、暗闇の中でショウガラゴに光を当てると目が光って見えるそうです!

・大きな耳

お猿さんの耳のイメージは何となく丸っこくて小さな耳をしているかと思うのですが、ショウガラゴの耳は少し尖ったような大きな耳をしています。

ショウガラゴの好物は昆虫で、音を聞き分けて標的の位置を探る習性があります。飛んでいる虫や草むらで動いている虫は音で自分の居場所を報告しているようなものなので、ショウガラゴにとっては恰好の的です。

・強靭な脚力

可愛い見た目に対してのギャップポイントは、強靭な脚力にあるでしょう。ショウガラゴの小さな体からは想像できないくらい大きなジャンプをします。その距離なんと3m。体の大きさが約20cmなので、自分の体のおよそ15倍もの距離をひとっ飛びで移動することができます。

この脚力に加え、すばしっこく俊敏な動きをするので、なかなか捕まえにくく大変です。
先ほど挙げた大きな目と耳、そしてこの脚力という3つの武器を駆使して獲物を捕獲していきます。

・長い尻尾

ショウガラゴは小さい体で大きくジャンプをするため、バランスを取るための長い尻尾を持っています。長さはなんと20~25cm。体よりも尻尾のほうが長い場合が多いです。

・鳴き声

見た目から想像つくようにとても可愛い鳴き声を出します。チュウチュウという小さな鳴き声が赤ちゃんに似ていることから「ブッシュベイビー」とも呼ばれています。

ショウガラゴは先ほどの鳴き声以外にも数種類の鳴き声で仲間とのコミュニケーションを取る社会性を持った賢い動物です。怒った時や寂しい時など心情によって異なるバリュエーションの鳴き声で訴えかけてくるので、ショウガラゴがどんな気持ちなのか、何をやって欲しいのか何となく分かるようになると思います!

・寿命

ショウガラゴの寿命は12~15年です。他のお猿さんは20年以上生きる種類が多いので、寿命は短めです。野生では10年ほどしか生きられず、人のペットとしてお世話を受けたり、栄養の取れた食事をとっていると寿命が長くなるようです。

◆生息地・歴史

・生息地

ショウガラゴはアフリカ大陸に広く生息しており、自然豊かな森から閑散とした疎林、川辺まで様々な場所で生活しています。木の上で生活する動物で、野生のショウガラゴは睡眠も木の上で行います。夜行性なので昼間は寝ていておとなしいですが、夜になると昆虫などのごはんを探しに出かけます。

群れをつくって生活しますが、オスは成長すると次第に単独で行動しはじめ、メスは子どもや仲間と生活することが多いです。

・歴史

長い歴史の中で様々な進化を遂げてきた霊長類の中でも原始的な猿類の特長を持つ種類を総称して「原猿」と言います。特徴としては、夜行性で木の上で生活する種類が多い、単独でも生活できることなどが挙げられます。原猿には、ツパイ・メガネザル・キツネザル・ロリス等が含まれており、ロリスの仲間であるショウガラゴもそのうちの一種です。

ショウガラゴの祖先はノタルクトゥスという種類が近いとされており、ノタルクトゥスはおよそ5000万年前にヨーロッパから北アメリカにかけて生息していました。長い指で物を持ったり木の枝を掴むことができ、木の上で生活していたという特長はショウガラゴに通ずるものがあります。

霊長類の進化の歴史はまだまだ解明されていないことが多く、ショウガラゴがどういった経緯でアフリカに住み着き、現代まで生き抜いてきたのかなどの情報は正確ではありません。しかし、マダガスカルやアジアなどの熱帯雨林に生息する他の原猿はゆっくりと動いて敵から隠れながら生存しているのに対し、アフリカに住むショウガラゴは俊敏な動きで敵から逃げたり捕食したりと様々な動物が暮らすこの自然界を力強く生き抜いてきました。アフリカという土地が身を隠しながら生活するのに不向きだったり、音や匂いで獲物の位置を把握できるハンターが多かったのかは分かりませんが、祖先が環境に合わせて適応し、進化していった姿が現在のショウガラゴなのでしょう。

◆ショウガラゴの性格

・おとなしい

他のお猿さんは攻撃的な種類が多いのに対して、ショウガラゴは比較的おとなしめな性格です。もちろん初対面でいきなり触ろうとすると驚いて噛みついてきますが、嫌なことをしなければ特に噛んでくることもないです。ちょっぴり寂しがり屋なので、ショウガラゴが飼い主様の顔を覚えて懐くとずっと一緒にいようとします。

・臆病

とても臆病かつ耳がいいので、音には敏感に反応を示します。大きな耳を丸めているとストレスを感じているサインです。大きな音の出るテレビや掃除機などの家電はケージの近くには置かず、掃除を行う際もショウガラゴを別の部屋に移してからやると良いでしょう。

また、他の動物と一緒に飼うことも好ましくありません。多頭飼いは臆病なショウガラゴにとってストレスになりやすいです。


ショウガラゴの値段

購入時の値段相場は50~80万円と言われています。お世話する際にエアコンなどでの温度管理や飼育環境の整備が必要になるため、お金にある程度余裕がある方でないとショウガラゴの飼育は厳しいです。

ペットとしての輸入規制がありますが、日本での入手難易度もさほど高くはありません。国内で繁殖させている分、サルの中でも購入しやすいです。値段に関しては他のペットよりは高価かもしれませんが、全体数を考えると妥当と言えるでしょう。


ショウガラゴの飼育方法

◆飼育環境

飼育する際の環境づくりに必要となるものは以下の通りです。

・ケージ

優れたジャンプ力を持ち、この小さい体で3m以上もジャンプするので、ケージは広く高さのあるものを選びましょう。この際、鳥用のケージだと強度に不安が残るので、できれば猿用のケージを選ぶようにしましょう。

ショウガラゴに必要な運動量は室内でも充分に確保できるので散歩は必要ありませんが、運動は健康のためにも必要なので、広めのスペースを取るようにしましょう。また、紫外線を全く浴びないと病気になる恐れがあるので、日光が入る窓の近くなどで自由に日光浴ができるような環境づくりを意識すると良いでしょう。

夜行性なので、敵に襲われることのない安心できるスペースを、暗所でちょっと狭い場所を選んで作ってあげると喜んで入ってくれますよ♪他にも、ケージ内に止まり木があると自然に近い状態になるので、置いてあげると居心地のいい空間になりますよ!

・床材

ケージ内の床材は、ウッドチップや枯れ葉、おがくず、泥炭などが好ましいです。ペットシーツを使うとマーキング対策になりますが、破ったり噛みついてしまったりするので、ショウガラゴを購入する際に相談すると良いですよ。

・空調

アフリカに生息している動物ということもあってやや暖かい空間を好みます。ショウガラゴは人のように汗をかいて体温調整ができないので、エアコンやヒーターなどの空調設備は必須です。

夏場は風通しを良くして26~30℃くらいまでの温度にしておきましょう。猛暑の日は特に注意が必要で、バテてしまわないように様子を見ながら室内環境の調整を行いましょう。

また、冬の寒さにもとても弱いです。冬場はヒーターを付けておき、暖かい場所とひんやり涼しい場所を用意して自由に体温を調整できるようにしましょう。ペット用のヒーターも販売しているので、そちらを利用すると良いでしょう。

湿度も高めが好ましく、加湿器などを利用してだいたい50~60%を目安に設定してください。

◆ごはん

ショウガラゴは雑食なので、果物や樹脂、鳥の卵、昆虫などを食べます。

ペットとして飼う際は以下のものを与えると良いでしょう。
果物…リンゴ、バナナ、みかん
昆虫…バッタ、コオロギ、ミルワーム
卵…ゆで卵

他にも、モンキーフードやパン、野菜も好んで食べます。赤ちゃんにはミルクを与えるといいですよ。

ごはんをあげる頻度は、小さなお猿さんと同じように1日に2回で大丈夫です。栄養を考えて同じものを与えすぎずにバランスよく与えるようにしましょう。
ごはんを食べる姿もキュート!ごはんを渡したら両手で持ってもぐもぐするので毎日癒されること間違いなしですよ♪

◆お手入れ

・お風呂

人間と同じ霊長類なので定期的にお風呂に入れなければ臭いのではないだろうかと思いきや、ショウガラゴは全然臭いがしない動物なので、基本的にお風呂に入れる必要はありません。
気になった箇所は自分で毛繕いをしてくれますので、飼い主様が体を拭くのはたまにくらいで大丈夫です。体を拭く際はウエットティッシュや固く絞った濡れタオルで優しく撫でるようにして拭きましょう。

・ブラッシング

ブラッシングをする場合は歯ブラシを使うと体の大きさにフィットしてちょうどいいです。ブラシの硬さは好みがあると思いますので、硬めのもの、柔らかめなものどちらも試すといいですよ。

・爪切り

ショウガラゴには爪がありますが、爪が伸びることがないので爪切りの必要はありません。

◆トイレ

ショウガラゴにはトイレのしつけが難しく、基本的に木の上で生活をしている動物なので決まった場所でトイレをさせることはできません。

また、オスメス関係なくマーキングをします。マーキングはおしっこを直接かけるのではなく、手足に一度かけて部屋中を走り回って自分の匂いを付けていきます。これは、野生のショウガラゴが集団生活の中で森を移動する際、手足につけたおしっこが木について残り、その後にやってくる仲間に居場所を知らせるサインになるため。野生の感覚的に手足につけてマーキングすることが身についているのです。

おしっこ同様、うんちも所構わずやってしまうので、毎日のお部屋の掃除と洗濯物は欠かせません。そのため、飼い主様はおむつを履かせるかこまめに掃除をするか、どちらがいいのか判断する必要があるでしょう。

・掃除

基本的には毎日必要です。ほこりや抜け毛、食べかすなどが散乱するので、清潔な環境を保つために毎日掃除することが理想的です。
しかし、ショウガラゴはマーキングをして自分の居場所を確かめるので、一度に全部の箇所を掃除してしまうと混乱してしまいます。ケージと自分の部屋の掃除する日を分けて工夫するとショウガラゴを困らせることなく清潔に保つことができます。

◆注意点

お猿さんに共通していることですが、ショウガラゴは普通に飼い主様を噛んでくる動物です。小さい動物ですが、甘く見ていると痛い目にあいます。ストレスが溜まっているときや嫌なことをされたときに噛みつき、細かく尖った歯で一度噛んだらなかなか離しません。噛みあとからは血が出てくることも多く、噛まれるとかなり痛いので、それを受けいれた上で飼育しましょう。

また、警戒心が強く、なかなかすぐには懐いてくれません。一緒に暮らしている家族に対しては時間をかければ懐きますが、お家にお客様を呼んだときは特に要注意です。可愛い見た目をしているので撫でたり抱っこをしたりすると思いますが、知らない人から急に触られたことで、ショウガラゴが襲われたと感じればすぐに噛みつく可能性があります。


まとめ

いかがだったでしょうか?
ショウガラゴは飼育環境を整えることが難しい動物なので、初心者が飼う場合は知識を付けることが大切です。
キュートな見た目で動きもひょこひょこと可愛いので、飼育しているときの癒される瞬間は多いです!

マーキングが多いのは気になる部分ですが、さほど臭いも強くないのでその点もペットとしての人気が高い理由ですね。掃除が好きな方であればさほど苦には感じないでしょう。

この記事を見て少しでもショウガラゴに好印象を持っていただけたら幸いです。もし飼ってみたいと思った方は、是非お家の環境を整えて可愛いショウガラゴをお迎えしてあげましょう!



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