1.ウスユキバトってどんな鳥?
1-1.生態
1-2.生息地
1-3.寿命
1-4.食性
1-5.特徴
2.ウスユキバトはペットとして飼える?
2-1.飼育は出来る
2-2.ウスユキバトを飼育する際の注意点
2-3.どこでお迎えできる?
3.ウスユキバトの飼育方法
3-1.用意するもの
3-2.主な餌
3-3.気温など飼育環境
ウスユキバトってどんな鳥?
ウスユキバトは、ハト目ハト科に属する世界最小のハトです。
その体長はセキセイインコと同等の20㎝前後で、翼の白い斑点が雪のように見えることからその名が付けられました。
◆生態
前述の通り、ウスユキバトの体長は日本でペットとして人気の高いセキセイインコと同等ですが、その性格はほとんど正反対ともいえます。
手乗りが基本のセキセイインコに対し、ウスユキバトは人に懐きにくいと言われているからです。
それでも、ヒナ鳥のうちからさし餌をして慣れさせ、人間に怯えないように優しく育てれば、成鳥した後も餌を使って手の上に乗せられるほどには懐いてくれるようです。
しかしセキセイインコは餌がなくても手に乗ってくれることを考えると、やはりウスユキバトは懐きにくいと言わざるを得ません。
コンパニオンバードと暮らしたい方には不向きな鳥でしょう。
◆生息地
野生のウスユキバトは、オーストラリアの北部と中央部を中心に生息しています。
同地域は乾燥地帯として知られていますが、ウスユキバトはそこで常に30羽ほどの群れで暮らしているようです。
その容姿の美しさから、現地ではDiamond Dove(ダイヤモンドのハト)と呼ばれて親しまれています。
◆寿命
ウスユキバトの平均寿命は、10〜15年と言われています。
ペットとして親しまれている他の鳥の平均寿命としては、セキセイインコが10年、ウグイスが8年、文鳥が10年程度と言われているため、鳥の中では比較的長寿な品種といえるでしょう。
◆食性
野生のウスユキバトは、他のハトと同様に種子や果物、穀物を主食としています。
ペットとして飼う場合は、小鳥用のペットシードを主食として与えるのが一般的です。
副食としてはアワやヒエ、キビなどの穀物、小松菜などの青菜、ミネラルが豊富な塩土などを与えましょう。
◆特徴
上述の通り、ウスユキバトは人に懐きにくい性格をしているため、手乗り鳥として育てたければ雛の時期から優しく育てることをおすすめします。
また、ウスユキバトのオスは発情すると翼を広げてメスに求愛します。
その時オスとメスの相性が悪いと、オスが執拗にメスを追いかけ、鳥カゴの中でメスが怪我をしたり、最悪の場合はストレスで命を落としたりするおそれもあるので注意してください。
ウスユキバトをペットとして飼うのであれば、元々相性の良いオスとメスのつがいを選ぶか、どちらか1羽のみに決める必要があるでしょう。
ウスユキバトはペットとして飼える?
手に乗せられるサイズ感と美しい羽が特徴的なウスユキバトは、ペットとして飼うことができる鳥です。
しかし、ウスユキバトを飼育するうえでは前もって知っておいた方が良い注意点もあります。
◆飼育は出来る
ウスユキバトは、寒暖差のあるオーストラリア北部および中央部に生息する鳥です。
そのため、暑さや寒さにはある程度の耐性があり、室内でペットとして飼うことも十分可能です。
与える餌も、他のハトやインコ、カナリアなどの鳥を飼う場合と同じペットシードで問題ありません。
◆ウスユキバトを飼育する際の注意点
ウスユキバトを飼うときは、エアコンなどを活用して室内の温度を15〜20度に保つことが基本です。
先述の通り、温度変化に耐性があると言われるウスユキバトですが、個体によって差があるため、お家のウスユキバトの様子を見ながら室内の温度を調節してあげるといいでしょう。
乾燥地帯出身であることを考慮して、鳥カゴは直射日光を避けて、風が当たりにくい場所に設置します。
また、ウスユキバトに限らず、ハトの羽には脂粉と呼ばれるフケのような白い粉が付いています。
この脂粉はよく飛び散るため、鳥カゴの中や周りは白く汚れてしまうことが多々あるようです。
それを踏まえて、汚れても良い場所に鳥カゴを設置することをおすすめします。
鳥カゴの中に散らばった餌や糞は、ウスユキバトが踏むと足が汚れてしまうのでこまめに掃除してあげることも忘れないようにしましょう。
◆どこでお迎えできる?
オーストラリア原産のウスユキバトですが、日本国内のペットショップでも販売されています。
販売価格としては、ヒナ鳥で8,000円程度が相場とされていますが、ペットショップによって多少金額にばらつきがあります。
価格について気になる場合は、あらかじめ最寄りのペットショップに問い合わせるなどして確認しておくことをおすすめします。
ウスユキバトの飼育方法
愛鳥家の間でも人気が高まりつつあるウスユキバトですが、実際に飼うにはどのような準備が必要なのでしょうか。
◆用意するもの
ウスユキバトの体長はセキセイインコと変わらないため、一般的なセキセイインコ用の鳥カゴを用意すれば問題ありません。
ただし、ウスユキバトは水をたくさん飲むので、常に水が飲めるように大きめの水入れを用意する必要があります。
水を切らさないために、鳥カゴの中に自動給水機を設置している飼い主さんも多いようです。
ウスユキバトは水浴びも大好きなので、飲み水とは別に水浴び用の容器も置いてあげると衛生的でしょう。
また、一般的な鳥の飼育と同様に、ウスユキバトの鳥カゴの中にも、止まり木の設置は必要です。
ウスユキバトは尾羽が長いため、鳥カゴの床に尾が付かない高さに止まり木を調節することが大切です。
気分転換になるように、止まり木は高さを変えて2本以上用意してあげるといいでしょう。
◆主な餌
野鳥のウスユキバトは種子や果物を主食として好みますが、ペットとして飼う場合は他の小鳥にも使えるペットシードが役立ちます。
ペットシードの中でも特におすすめなのが、ヒエやアワ、キビなど複数の趣旨を混ぜ合わせたミックスシードで、これならタンパク質や脂質などの栄養素をバランス良く摂取できます。
また、小鳥用のペットシードには皮付きタイプと皮なしタイプの2種類があります。
より自然の種子に近い皮付きシードは栄養価も高く、健康なウスユキバトにおすすめです。
皮なしシードは食べやすいため、ヒナ鳥の時期や食欲が落ちているとき、くちばしの異常で皮付きシードが食べられないときなどに役立ちます。
ハトにあげる餌の適正量は、一般的に体重の10分の1と言われています。
ウスユキバトの平均体重は30g前後と言われているので、ペットシードは3gが目安となります。
ハトが餌箱からシードをこぼしてしまうことも考慮して、餌箱には余裕を持って3g以上のシードを用意しておきましょう。
◆気温など飼育環境
寒暖差のあるオーストラリア北部〜中央部に生息するウスユキバトは、鳥の中でも暑さや寒さに比較的強く、ペットとして飼育しやすい鳥です。
しかし、厳しい暑さや寒さは体長不良の原因となるため注意が必要です。
室温は15〜20度を保つのが理想的で、夏は直射日光が当たらない涼しい場所、冬は寒い風が当たらない暖かい場所に鳥カゴを設置してあげましょう。
飼育する上で注意したい病気
ウスユキバトは比較的病気に強くて飼育しやすい鳥といわれていますが、かかりやすい病気もあります。
飼っているウスユキバトが体調を崩したときにすぐ気づけるように、代表的な病気の症状を知っておきましょう。
◆脚弱症
脚弱症は、別名「腱はずれ」「ペローシス」とも呼ばれる病気です。
ひと昔前までは栄養不足が原因と考えられていましたが、近年では遺伝によって脚弱症になりやすい個体とそうでない個体に分かれるともいわれています。
症状としては、後ろ足が開脚したような状態になってしまい、胸で体重を支えるような姿勢になります。
この症状を放置すると、成長に伴って胸部の骨が圧迫され、呼吸器に支障をきたすおそれがあります。
脚弱症は、早期発見できればテーピングによって正しい姿勢に矯正できる病気です。
飼っているウスユキバトの姿勢がおかしいなと感じたら、かかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。
◆疥癬(かいせん)症
疥癬とは、ヒゼンダニと呼ばれるダニが皮膚に寄生することで発症する感染症です。
ヒゼンダニは他のダニと同様に、人や鳥、犬、猫などさまざまな動物の皮膚に寄生して血を吸う害虫です。
主な症状としては、睡眠の妨げになるほどの激しい痒みあげられます。
ペットのウスユキバトが体を痒がるような様子を見せている場合は、すぐに動物病院に連れて行きましょう。
◆そ嚢(のう)炎
そ嚢とは、食堂の一部が発達してできた消化器官で、ハトの翼の付け根と首の間に隠れています。
そ嚢には多くのバクテリアがいて、ハトが食べた餌の消化や分解を促進する役割を果たします。
人間用のパンやご飯など消化の負担が大きい食べ物を食べた場合、消化不良を起こし、食べ物がそ嚢の中で腐ったりカビが生えたりします。
それが、そ嚢炎と呼ばれる炎症の原因です。
また、そ嚢に食べかすが溜まると、食滞と呼ばれる病気を発症するおそれもあります。
これらの病気を予防するためにも、日頃からハトに適さない餌を与えないように注意が必要です。
まとめ
いかがでしたか。この記事では、ウスユキバトの主な生態や特徴、ペットとして飼育する際の注意点についてご紹介しました。
粉雪のように美しい羽模様や、手に乗せられるサイズ感が魅力のウスユキバトは、ペットとして人気が高まっている鳥です。
コンパニオンバードとしては不向きなところもありますが、比較的飼育しやすいため、鳥飼い初心者さんでもチャレンジできるのではないでしょうか。この記事を参考にして、ぜひウスユキバトの飼育を検討してみてくださいね。
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