1.可愛いだけじゃない!うさぎってどんな動物?
2.うさぎの習性6選
2-1.薄明薄暮性
2-2.穴掘り
2-3.群れを作る
2-4.縄張り意識が強い
2-5.警戒心が強い
2-6.食糞
3.【部位別】うさぎの体の特徴を紹介!
3-1.長い耳
3-2.視野の広い目
3-3.よく動く鼻
3-4.伸び続ける歯
3-5.パワフルな足
可愛いだけじゃない!うさぎってどんな動物?
フワフワとした毛や大きな耳にクリクリの目と、とにかく可愛らしいうさぎ。
ペットといえば、犬や猫、そして「うさぎ」と選択肢に入るほど多くの人に愛されている動物です。
そんなうさぎは、ウサギ目ウサギ科に属する草食の哺乳類で、ペットとして飼育されているうさぎの祖先はヨーロッパに生息するアナウサギです。
草食動物ということで自然界では周りは危険だらけ。アナウサギが家畜化し、現代のカイウサギと呼ばれるうさぎ達にも、アナウサギと同じうさぎという生物としての本来の習性や体の特徴を持っています。
お馴染みのことから、少しマニアックなところまで、うさぎには一体どのような習性・特徴があるのかを見ていきましょう。
うさぎの習性6選
◆薄明薄暮性
うさぎの特徴的な習性として「薄明薄暮性」が挙げられます。
薄明薄暮性とは、早朝や夕方に行動が活発になることをいいます。
野生のアナウサギは、敵に見つかりやすい昼間は巣穴に隠れ、薄暗くなった夕方くらいから巣穴を出てエサを探します。
とはいえ、昼間もぐっすりと眠ることはなく、敵からすぐに逃げられるよう浅い眠りを繰り返しています。
ペットのうさぎも基本的にはこの生活サイクルですが、人間と暮らすうちに段々と飼い主さんの生活に合った「昼間に活動して夜に眠る」という生活リズムになることがあります。
◆穴掘り
うさぎの祖先である「アナウサギ」の名前の由来は、「地下に穴を掘って生活する」という習性からきたものです。
そのため、ペットのうさぎも、ケージのなかにいるときや部屋んぽをしているときなどに、穴を掘るような動作をすることがあります。
それは、まさにアナウサギの習性の名残といえるでしょう。
また、ペットのうさぎを見ていると「パン、パン」と手をたたく動作をすることがありますが、これは本来野生のうさぎが穴を掘った後に手についた土を払う習性からくるものです。
◆群れを作る
野生のアナウサギは、1匹のオスを中心にハーレムという形で群れを作って生活しています。
群れといっても、野生のうさぎたちは、それぞれ「つかず離れず」一定の距離感をもって接しています。
群れを作る習性があることから、飼い主さんにも比較的懐きやすいとされていますが、仲良くなりたいからとあまりに過度にスキンシップを取ろうとすると、それがうさぎにとってのストレスとなったり、攻撃する理由になったりすることがあります。
あまりにも可愛いからと言って、ベタベタしたりせず、適度な距離間を保つようにするとよいでしょう。
また、うさぎの群れでは、オスはオス同士、メスはメスの同士の間で順位付けが行われており、序列を争うケンカが多いというのも、うさぎの特徴のひとつです。
実は、ペットとして飼われているうさぎと飼い主さんの間にも、序列は存在します。
もしも、いうことを聞かなかったり、噛みついてきたりするなどの問題行動がみられる場合は、うさぎが「飼い主さんは自分より下」と思っていると考えられます。
◆縄張り意識が強い
前述の通り、野生のアナウサギは群れを作りますが、それぞれに距離があります。
群れのなかのメスは、1匹ずつ半径数メートルの縄張りを持っており、オスは自分の縄張りに加えて、群れのすべてのメスの縄張りを足した範囲が自分の縄張りとしています。
そのため、広い縄張りになると、半径数十メートルにもなるといわれています。
「うさぎは群れで生活する生きものだから、多頭飼育も大丈夫なのでは?」と思うかもしれませんが、うさぎは群れのなかで序列の下で生活しているため、うさぎが新しく仲間入りするときにケンカが起こる場合があります。
さらに、気が合わないうさぎがいると、常にケンカが絶えない状態にもなりかねません。
うさぎを多頭飼育する場合は、それぞれのうさぎ同士の相性がとても重要ですので、新たにお迎えする前に、必ず「性格を見極める」必要があります。
また、万が一、気が合わなかった時のためにも、ケージは1匹ずつ準備してあげた方が良いでしょう。
また、縄張り意識が高いといえるもう一つの理由としてはマーキング行為を行うという点が挙げられます。
一般的に、マーキング行為は、オスのうさぎに多くみられる行動で、特に発情期には頻回になることが多いです。
なお、うさぎが縄張りを主張するときには、次のような行動をとります。
- 尿を撒いたり、あちらこちらにしたりする「スプレー行為」
- お尻にある臭腺から出る臭いをうんちにつけてばら撒く
- あごにある臭腺から出る臭いをこすりつける「チンニング」
これらのマーキング行為により、縄張りの主張はもちろんのこと、群れのなかでのメンバーや序列の確認などを行っているといわれています。
◆警戒心が強い
草食動物であり、被捕食者の立場であるうさぎは、常に天敵である動物から身を守る必要があります。
薄明薄暮性という性質も、穴を掘り地下で群れをつくって生活したり、縄張りに対する意識が高かったりするのも、身を守るための習性です。
他にはどのような習性があるかというと、うさぎが後ろ足で立ち上がり、周囲を見渡す行動があります。
ペットのうさぎが立ち上がることを「うたっち」といったりしますが、実は、可愛い呼び方とは裏腹に、敵の存在を確認する習性の名残からくる警戒行動です。
たとえば、突然物音がしたり、聞きなれない音がしたりしたとき、うさぎが部屋んぽするためにケージから出てすぐのときなどにみられます。
また、「足ダン」や「スタンピング」などと呼ばれる、うさぎが後足を勢いよく「ダン!ダン!」と踏み鳴らすのは、警戒しているとき、さらに、怒っているときなどにとる行動です。このような行動は、野生のアナウサギが「敵が来た」ことを穴のなかの仲間たちに知らせる際にとるもので、突然物音がしたり、動物の鳴き声が聞こえてきたりしたときなどにみられます。
なお、うさぎによっては、寂しくなったり、飼い主さんに甘えたかったりするときに足ダンする子もいるので、その場合は、声をかけてあげましょう。
最後に、警戒をよくしているという事がよくわかる例に「まばたきの数」が挙げられます。
なんと、うさぎはまばたきを5分に1回程度しか行いません。人は5分の間に約100回ほど、犬や猫で約10回ほどと言われていますので、かなり少ないということが分かりますよね。
自然界では周りに危険が潜んでいないか、常に周りに気にする必要があります。敵や異常を一瞬たりとも見逃さないよう進化していった結果まばたきの数が減ったとされています。
うさぎたちはまばたきをしない分、ハーダー腺という分泌腺がよく発達していて、皮脂の様な脂分でいつも目を潤わせています。
◆食糞
うさぎは、「普通便」と「盲腸便」の2種類のうんちをします。
うさぎの食糞というのは、「盲腸便」を食べることでです。
食糞自体は、うさぎの祖先である野生のアナウサギのほか、ノウサギなどにもみられる習性で、これらの動物たちは毎日食糞をします。
うさぎたちは毎日食糞をすることで、主食の牧草だけでは補いきれないたんぱく質やビタミンなど、身体に必要な栄養素を補っているのです。
盲腸便は、盲腸内の細菌が分解した特別なうんちでとても柔らかく、通常のコロコロとしたうんちとは形状が違います。
とはいえ、たいてい、うさぎはお尻から直接食糞してしまうため、飼い主さんが見ることはあまりないでしょう。
万が一、うさぎが食糞できなくなってしまうと、必要な栄養素を取り入れることができず、体調に悪い影響を与えることになります。
そのため、ケージ内のお掃除をする時には、普段と違う便が落ちていないかも確認してあげるようにしてください。
【部位別】うさぎの体の特徴を紹介!
◆長い耳
うさぎの特徴といえば、長い耳です。
この長い楕円のような形は、音が集まりやすくなっていて、近づいてくる敵の音をすばやくキャッチすることが出来ます。
さらに、うさぎは、左右の耳を別々に動かすことができ、どこから聞こえる音なのかを正確に探すことができます。
また、音を聞く以外にも体温調節の役割を担っています。これは、耳に細かく張り巡らされた血管が走ったりしている時に風にあたり、冷やされる為体温調節に繋がるとされています。
◆視野の広い目
うさぎの目は人間と違い横向きについています。これにより、うさぎはほぼ360度見渡すことが出来ていると言われています。
360度と言っても、真後ろと口元のスペースは死角となってしまいますので、口元はひげや口の感覚で、真後ろは聴力で情報収集を行っています。
広い視野を持っていますが、視力はあまりよくありません。その分嗅覚や聴覚が優れているのが、うさぎの特徴と言えます。
◆よく動く鼻
うさぎの鼻というと、よくヒクヒクと動いているイメージがありませんか?
実はよく動くているのは、警戒している時や周囲の情報を得ようとニオイを一生懸命嗅いでいる時です。
反対にリラックスしている時や寝ている時にはほとんど動いていません。
うさぎの鼻の役割はニオイを嗅ぐだけでなく、ブーブーと鼻を鳴らして感情を表現することもあります。
◆伸び続ける歯
うさぎの歯は、上下合わせて計28本ありますが、これらの歯すべてが一生伸び続けます。年間で約12センチほども伸びるそうです。
そのため、うさぎには硬い牧草などを食べたり、硬い木などを齧ったりすることで、歯を削ろうとする習性があります。
これは、うさぎにとってとても重要な行動で、万が一、歯を削る機会がなく伸び続けてしまうと、咬み合わせが悪くなり(不正咬合)、エサを食べることができなくなってしまいます。
このように、うさぎは歯を削り、食べやすい状態を保つために、さまざまな硬いものを齧っているのです。
そのため、うさぎのケージ内には、常に齧れるようなオモチャなどを入れておいてあげるようにしましょう。
また、うさぎは気になるものがあると何でも齧ります。
その中でも好き嫌いの判断があり、齧りごたえがあると、そのまま満足するまで齧り続けてしまうため、気づいたら、電気コードや洋服などが「切れるまで齧られてしまっていた!」という事故に繋がることも。
うさぎは気になるものを確かめ、それがどのようなものなのか、情報収集するために齧っている場合もあります。
そのため、齧られると困るようなもの、危ないものなどはうさぎの目のふれるところに置かないようにするなど、飼い主さんが対策を取ってあげましょう。
◆パワフルな足
うさぎといえば、ピョンと跳ねたり、高くジャンプするところも印象的ですよね。
このジャンプ力は後ろ足から生み出されています。筋力がよく発達しており、キック力はかなりパワフルです。
前足は土を掘るのに適した機敏な動きが出来ることろが特徴的です。前足には5本、後ろ足には4本の指があり、犬や猫と違い、足裏に肉球はありません。
フワフワとした見た目とは裏腹にがっしりとしている部分もあるうさぎですが、素早く動けるように骨は軽い構造になっていますので、骨折には十分注意が必要です。
抱っこする際には、落とさないように気を付けるのはもちろんのこと、飛び降りる前に安全に離してあげたり、抱っこする際には周りの安全を確保してあげましょう。
また、お部屋の中で自由にお散歩させてあげる場合には、高低差のある家具などに乗り降りしないよう気を付ける他、インテリアなど危険なものがないよう確認が必要です。
うさぎが足を骨折すると、足を浮かせていたり、動かなくなってしまったり、いつもと違う様子が見られるので、そのような場合には速やかに動物病院を受診しましょう。
まとめ
今回は、うさぎをお迎えする前に知っておきたい「うさぎの習性」についてご紹介してきました。
うさぎは、とても可愛らしいだけでなく、他の動物のように鳴き声に悩まされることもないため、ペットとしての歴史も長く、マンションなどでも飼育できるペットとしてとても人気があります。
しかしながら、実際は、祖先である野生のアナウサギの習性の名残を感じる行動も多く、必ずしも「簡単に飼えるペット」とはいい切れません。
「こんなはずじゃなかった」と思う前に、まずは、うさぎの習性を十分に理解しましょう。
そして、この環境がうさぎにとって十分なものなのか、飼育にあたり飼い主さんが無理をすることはないかなどを考慮しながら、お迎えを検討してくださいね。
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