1.うさぎの平均寿命
1-1.野生のうさぎの平均寿命
1-2.ペットとして飼育されているうさぎの平均寿命
2.うさぎの種類によって平均寿命は変わる?
2-1.ネザーランドドワーフ
2-2.ホーランドロップ
2-3.ミニウサギ
2-4.ミニレッキス
2-5.ライオンラビット
2-6.フレミッシュジャイアント
3.うさぎは何歳を超えると長生き?
3-1.シニアに分類される年齢
3-2.長寿とされる年齢
4.うさぎを長生きさせる飼い方
4-1.室内飼いする
4-2.適切なごはんを与える
4-3.運動させる
4-4.ストレスを与えすぎない
4-5.毎日の健康チェックを怠らない
うさぎの平均寿命
生きもののお迎えを考えたとき、平均寿命はどのくらいなのか、どのくらい一緒にいられるのかも検討のポイントになるのではないでしょうか。
「うさぎの寿命」といっても、野生のうさぎとペットとして飼育されているうさぎでは、その年数にかなりの差があります。では、どのくらい違うのでしょうか?
ここでは、野生のうさぎと飼育下のうさぎの平均寿命についてお話ししていきましょう。
◆野生のうさぎの平均寿命
ペットとしておなじみのうさぎたちのご先祖は、世界中に分布している「アナウサギ」です。
野生のアナウサギは、草原や森林などに生息し、常に肉食動物を警戒しながら生活しています。
さらに、アナウサギの敵は肉食動物だけではなく、縄張り争いによりアナウサギ同士で喧嘩をして命を落とすこともあります。
また、ときには天候不順などによる餌の不足も考えられるでしょう。
このような、「野生」という厳しい環境下で生活するアナウサギの寿命は2~3年といわれており、決して長くはありません。
◆ペットとして飼育されているうさぎの平均寿
命
野生のうさぎに比べ、ペットのうさぎの寿命は年々伸びているといわれています。
これまでペットとして飼育されているうさぎの平均寿命は7~8年といわれてきましたが、近年は10~12年くらい生きるうさぎも増えています。
これは、餌や医療の質の向上はもちろんのこと、定期的に検診を受けるうさぎが増えたことなど、飼い主さんの丁寧な飼育がなせる業といえるでしょう。
なお、ギネスに登録されているうさぎの長寿記録は18歳10ヶ月。なんと、人間の年齢で122歳くらいというから驚きですね!
うさぎの種類によって平均寿命は変わる?
うさぎには、アメリカンラビットブリーダーアソシエーション(ARBA)という団体が公認する50種類の品種があります。
それぞれのうさぎには、さまざまな特徴がありますが、果たしてうさぎの種類によって平均寿命に違いはあるのでしょうか?
ここでは、50種類のうさぎのなかから、主な品種の平均寿命について見ていきましょう。
◆ネザーランドドワーフ
ネザーランドドワーフは、身体が小さく、短めの耳とキュートな丸い顔が特徴のうさぎです。
うさぎらしい可愛らしい姿だけでなく、人懐っこい性格からも、うさぎのなかの一番人気の品種です。
そんなネザーランドドワーフの平均寿命は5~7年で、うさぎのなかでは比較的短命な品種といわれています。
最近では、10歳を超えるネザーランドドワーフも見受けられます。
ネザーランドドワーフは、ストレスに敏感な品種でもあり、ストレスのない快適な環境を整えてあげることが「長寿の秘訣」といえるでしょう。
◆ホーランドロップ
ホーランドロップは、たれ耳が特徴のロップイヤーの一種で、見た目のかわいらしさに加え穏やかな性格で飼育もしやすいことから、とても人気があります。
ホーランドロップの最大の特徴は、「クラウン」と呼ばれる、頭から後頭部にかけて生えるフワフワとした飾り毛。ショーでは、クラウンの位置が評価の対象とされています。
そんなホーランドロップの平均寿命は7~10年ですが、10年以上生きる子も多く、比較的寿命の長い品種といわれています。
◆ミニウサギ
ミニウサギは、「身体が小さい」という意味からくる名前ではなく、いわゆるミックス(雑種)のうさぎをいいます。
実際は、品種の異なるうさぎの同士の交配で生まれるため、大きさもカラーもさまざまです。
そんなミニウサギの平均寿命は10~12年で、うさぎのなかでも最も長寿な品種といわれています。
◆ミニレッキス
ミニレッキスは、見た目の可愛らしさだけでなく、肌触りの良い美しい毛並みが特徴の品種です。賢く、温厚な性格で、うさぎのなかでも飼いやすい品種といえます。
そんなミニレッキスの寿命は7~8年ですが、10年以上生きる子もいます。
ストレスに弱いところがあるため、ストレスのない快適な環境を整えてあげることが大切です。
◆ライオンラビット
ライオンラビットは、短い耳とライオンのたてがみのような長い毛が特徴の品種です。
小柄でおとなしく、人懐っこい性格から飼いやすい品種ではありますが、日本では流通数が少なく、比較的珍しい品種といえます。
そんなライオンラビットの平均寿命は5~10年ですが、10年以上生きる子もいます。
定期的な被毛のお手入れと、温度管理を徹底することが「長生きの秘訣」といえるでしょう。
◆フレミッシュジャイアント
フレミッシュジャイアントは、その名のとおり、標準体重が7~10㎏にもなる、うさぎのなかで最も大型の品種。性格は、かなり穏やかです。
そんなフレミッシュジャイアントの平均寿命は4~6年で、小型のうさぎよりも老化が始まるのが早く、比較的寿命の短い品種といわれています。
うさぎは何歳を超えると長生き?
ここまで見てきたように、うさぎは、品種によって平均寿命に違いがあります。
できるだけ長く一緒に過ごすためにも、シニア以降の食事や環境には、特に気を使いたいものです。
では、うさぎは何歳になると「シニア」と呼ばれるようになり、何歳を超えると「長生き」といわれるのでしょうか。
ここでは、うさぎの年齢の考え方についてみていきます。
◆シニアに分類される年齢
シニアとは、中年以上の年齢に当たる年代を指します。
シニアになると、活動量は少なくなるものの、全体的に落ち着きが出てくる頃。
そして、この頃から「老化のサイン」が現れる子がでてきます。
なお、うさぎの成長過程は、年齢により、一般的に次のように分類されます。
- 1歳まで・・・成長期
- 4歳まで・・・成熟期
- 7歳まで・・・シニア期
- 7歳以上・・・高齢期
うさぎは、5歳を超えるとシニア期に入ります。
食べる量や活動量の低下を感じた場合は、食事の内容を見直すなどのケアをしてあげましょう。
◆長寿とされる年齢
近年、うさぎの平均寿命が延びたといわれているものの、長寿といわれる年齢は10歳以上と考えてよいでしょう。
10歳以上のうさぎは「超高齢期」に分類され、食欲や運動機能の低下なども見られるようになります。
動物病院での定期的な健康チェックをお願いすると安心です。
うさぎを長生きさせる飼い方
うさぎの平均寿命が延びたことには、餌の品質や医療技術の向上などの理由もありますが、最も大きな要因は、飼い主さんの飼育意識の向上といえるでしょう。
可愛いうさぎと1日でも長く一緒にいるためにも、若いうちからできる「長生きさせる飼い方」を知っていると安心ですね。
ここでは、うさぎを長生きさせるためにできる適切な「飼い方」について解説します。
◆室内飼いする
室内で飼っているうさぎの平均寿命は、長くなる傾向にあるといわれています。
たとえば、熱い夏の炎天下に屋外にいることは「熱中症」をおこしたり、寒すぎる場合は低体温になったりする可能性があり、とても危険です。
それに対し、室内飼いの場合、温度管理がしやすく寒暖差の少ない環境を作ってあげることができます。
ただし、真夏の場合、室内でも熱中症をおこす可能性がありますので、温度や湿度の管理はしっかりと行いましょう。
◆適切なごはんを与える
うさぎにとっての適切なごはんは、繊維質の多い「牧草」を中心とした食事です。
うさぎ専用のペレットなどで栄養を補うのも良いでしょう。
ただし、おやつや果物などを多く与えると、肥満の原因となったり、牧草などの主食を食べなくなったりすることがあるので注意が必要です。
また、シニア期を超えると固い牧草を食べなくなることがありますが、そのような場合は、シニア期に適したごはんに切り替えてあげましょう。
◆運動させる
うさぎの健康には、適度な運動は欠かせません。
小さな頃から、部屋んぽで1日30分以上の運動させてあげるようにしましょう。
また、うさぎは、ストレスに弱い生きものでもあります。
運動は、体力増進のためだけでなく、ストレス解消にもなるため、毎日の部屋んぽは、長生きには欠かせない習慣といえるでしょう。
◆ストレスを与えすぎない
うさぎにとって、ストレスは健康や寿命にかかわる大きな問題です。
うさぎは、聞きなれない音や環境の変化などにとても敏感で、とてもストレスに感じます。
そのため、あまり生活環境を変えないようにしてあげたり、どうしても変えなければいけない場合は、慣れるまでそっとしていてあげたりするなどの対応が必要です。
◆毎日の健康チェックを怠らない
うさぎにとって、うんちやおしっこは健康のバロメーターといえます。
下痢が続いたり、うんちがつながって出てきたりするようなことがあれば、胃腸機能の低下の可能性が考えられるため、早めに受診しましょう。
また、おしっこの量や色がいつもと違うような場合も、早めの対応が必要です。
他にはうさぎとのふれあいタイムも一つの健康管理に繋がります。
普段からうさぎの身体に触れておくことで、皮膚の疾患やしこりといった問題が体に発生した際に違和感に気がつきやすくなります。
いつものスキンシップに健康チェックの要素も取り入れると、早期発見につながるようになりますし、いざ処置が必要になったとしても、きちんと対応できるうさぎに育ちます。
うさぎは臆病な生き物で、何事も普段からの慣らしが必要になりますので、スキンシップの時間は大切にしましょう。
まとめ
今回は、うさぎの平均寿命についてお話ししてきました。
うさぎの平均寿命は、品種によっても違いはあるものの、近年ではとても長生きのうさぎが増えてきました。
もちろん、市販の餌もうさぎの健康に気を使った素材を使用していたり、医療技術も向上していたりするなど、うさぎの平均寿命が延びる要素はたくさんあります。
そうとはいえ、日頃からうさぎの健康に気を使った生活をさせてあげたり、変化に気づいたらすばやく医療につなげたりするなど、ひとえに飼い主さんのお世話の賜物といえるでしょう。
お迎えしたうさぎには、1日でも長く一緒にいてもらいたいですよね。
そのためには、お迎えしたそのときから、うさぎにとっても飼い主さんにとってもストレスのない共同生活が実現できるようにすることが大切です。
無理なく、でも、丁寧な生活を心がけていきましょう。
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