1.うさぎはしつけが必要?
2.うさぎのしつけで「できること」「できないこと」
2-1.うさぎの噛み癖に対するしつけ
2-2.うさぎの噛み癖に対するしつけ
2-3.うさぎに教えられる芸の例
うさぎはしつけが必要?
ペットのしつけといえば、犬に「ふせ」「おすわり」「待て」をさせる、トイレで排泄させる、いたずらをやめさせる、といったものが思い浮かびますよね。
うさぎにもこのようなしつけは必要なのでしょうか。
うさぎは犬ほど知能や服従心が高くないので、「おすわり」のようなコマンドを覚えさせることは難しいかもしれません。ですが、学習能力は発達しているので、うさぎの暮らしに必要なしつけは覚えさせることができます。
むしろ、特にしつけをせず、なんでもうさぎの本能のままに行動させることはよくありません。
うさぎが「この家で自分が一番えらいのだ」と判断すると、ペットが飼い主の言うことを聞かなくなる「アルファシンドローム(権勢症候群)」になる可能性が出てきます。
そうなると、うさぎは欲求がある度にアピールして飼い主さんを呼びつけたり、人間に対して攻撃的になったりし、人間がうさぎに振り回されるようになってしまうのです。
うさぎは仲間とおだやかに暮らすことを好む一方、縄張り意識やうさぎ同士の上下関係に強いこだわりがあります。仲間である飼い主さんやご家族に対しても、マウントをとろうとする傾向があるのです。
ですが、ペットのうさぎは野生下と違って人間の居住空間で暮らしているので、本能のままに行動すると思わぬケガや事故が起こりやすくなります。
そのため「ここでは人間のルールも守らなければならない」ということを教え、うさぎが安全で快適に暮らせるように配慮してやる必要があるのです。
うさぎのしつけで「できること」「できないこと」
うさぎには、どのようなしつけが可能なのでしょうか。
うさぎにできるしつけには、トイレのしつけ、噛み癖、抱っこ嫌いの改善などがあります。
これらは、うさぎと人が安全で快適に暮らすために必要なしつけです。
また、教えれば、うさぎは楽しい遊びの一環として簡単な芸も覚えてくれますよ。
うさぎにできないしつけは、本能や習性による行動です。
軽減されることもあるかもしれませんが、完全にやめさせることはできません。
たとえば、物をかじる、オスがおしっこを振りまくスプレー行為、メスの偽妊娠による巣作り、スタンピングなどは、叱ったりなだめたりしてやめさせるものではありません。
ただ、このような行為がエスカレートするとトラブルのもとになります。
そこで叱るのではなく、飼育環境を整える、気を紛らわせる、動物病院でうさぎの去勢・避妊手術を受けるといった対策をとり、うさぎの行動を抑制していくことも必要となります。
◆うさぎのトイレのしつけ
うさぎの場合、トイレのしつけはそれほど難しくありません。
トイレの場所を決めてそこで排泄する習性があるので、個体差もありますが1日から数日でトイレを覚えてくれるようになるでしょう。
なお、うさぎはトイレを覚えた後でも、トイレ以外の場所で糞が出てしまうことがありますが、これは完全にはやめさせルことができません。
トイレ以外で糞をしても叱らないようにしましょう。
◆うさぎの噛み癖に対するしつけ
うさぎの可愛い前歯はチャームポイントなのですが、噛むことが好きなのでトラブルが起こりがちです。
うさぎは歯が一生伸び続けるため、こまめに物をかじって歯をすり減らす必要があります。そのため、何でも物をかじろうとしますが、物をかじるのは習性なので完全にやめさせることができません。
うさぎは毎日牧草をたっぷり食べることで歯をすり減らしていますが、噛んではいけない物までかじってしまう場合は対策が必要です。
また、うさぎの中には「噛み癖」のある子もいます。うさぎはけんかや攻撃を好む動物ではありませんが、怖いと感じた時、ストレスや不満がある時には人間を噛んでくることがあるのです。
うさぎがやたら人間を噛むのは問題行動です。噛み癖がある場合は、噛んではいけないことをしつけて覚えさせましょう。
◆うさぎに教えられる芸の例
さぎは、簡単な芸ならば覚えてくれることもあります。
うさぎは聴覚が発達していて、音と記憶を結び付けて物事を学習するのが得意です。名前を呼ばれたら来る、「ハウス」「お回り」くらいの簡単なコマンドならマスターさせることも可能です。
ただ、うさぎは犬ほど服従心がないので、芸に興味がなければ指令を出しても知らんぷりをします。ですか、うさぎに芸をさせたい場合は、遊びの一環として楽しく覚えてもらうことを意識するよいでしょう。
うさぎは人間が話す言葉の内容までは深く理解できませんが、声のトーンから「怒っている」「ほめている」といった違いは分かります。
教えた通りにできた時は、やさしい声でたっぷりほめたり、ご褒美(うさぎ用のおやつ、野菜や果物などごく少量)をあげたりすると芸をしてくれるようになりますよ。
ただし、長時間のトレーニングはうさぎのストレスになってしまいます。体の負担にならない範囲でコミュニケーションを取るようにしましょう。
うさぎの抱っこ嫌いはしつけで直せる?
うさぎさんによって、素直に抱っこさせてくれる子もいれば、抱っこ嫌いで暴れて抵抗する子もいます。
基本的にうさぎは抱っこされるのが好きではありません。ただし、爪切りやブラッシング、投薬などで体を保定しなければならない時があるので、普段から練習して抱っこに慣れさせておくことをおすすめします。
抱っこが嫌いな子も、少しずつ慣らさせることで徐々に抱っこができるようになりますよ。
◆うさぎの正しい抱っこの仕方
まず、うさぎの正しい抱っこの仕方を確認しておきましょう。
うさぎを抱っこする時はいきなり抱き上げるのではなく、うさぎに声をかけ、手をお腹の下に回してやさしく持ち上げ、飼い主さんのお腹付近に引き寄せます。
そして片手でうさぎのお尻を下から支え、もう片方の手は背中に回し、飼い主さんのお腹にうさぎが密着した状態でうさぎを抱っこします。
練習する際は、うさぎがおとなしく抱っこさせてくれたら優しく声をかけてほめ、短時間で下ろしてやります。
◆うさぎを抱っこする際の注意点
抱っこの仕方が正しくないと、うさぎが暴れたり落下したりして大きなケガをするおそれがあります。また、抱っこすることがうさぎに強いストレスを与えてしまうこともあるので注意が必要です。
本来、うさぎは体を持ち上げられること、体を束縛されることを嫌います。うさぎは肉食動物に捕食される側にあり、抱っこされる感覚が上から外敵に襲われる感じに似ているので、恐怖をおぼえてしまうのです。
うさぎを抱っこする際はいきなり抱き上げるのではなく、声をかけてから抱っこし、脚が宙ぶらりんにならないようしっかり飼い主さんの体に密着させて抱っこしましょう。そうすればうさぎも安心して抱っこをさせてくれます。
また、うさぎは抱っこを嫌がって、後ろ脚で激しくキックしてきたり体をよじったりして抵抗することがあります。この時にうさぎが落下したり、暴れた衝撃で骨折したりすることがあるので、うさぎが暴れる場合はすぐ下に下ろしてやりましょう。
抱っこが嫌なことだと認識すると、なかなか抱っこをさせてくれなくなります。暴れるうさぎを無理矢理抱っこすることもやめましょう。
まとめ
うさぎのしつけについて説明いたしました。うさぎの特性や習性を理解したうえでしつけを行うことで、うさぎとの生活がより快適になりますよ。
しつけは、飼い主さんとうさぎとのコミュニケーションの一環です。根気もいるので飼い主さんの頑張り次第になりますが、ぜひ信頼関係を築きながら楽しくしつけていきましょう。
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