代表的なモモンガ4種類!ムササビとの違いとは

2024.05.25

代表的なモモンガ4種類!ムササビとの違いとは

飛膜を広げて、華麗に空を滑空するイメージでおなじみのモモンガ。最近ではペットショップでも見かけることが多くなりました。可愛らしくペットとして人気の高いモモンガですが、どんな種類がいるかご存じでしょうか?今回は代表的なモモンガの種類を4種類まとめてみました。また、混同されやすいムササビとの違いについても紹介します!


モモンガとは

モモンガ

ひと口に「モモンガ」と言っても2つのタイプに分けられ、それぞれ別種の生き物です。1つはげっ歯類のモモンガです。げっ歯類とは、リスやネズミなどの物をかじるために発達した歯を持つ動物の総称です。モルモットやハムスター、カピバラなども同じ仲間です。げっ歯類のモモンガはネズミ目リス科リス亜科モモンガ族モモンガ属に分類され、リスの仲間に入ります。英語では“空飛ぶリス”と呼ばれています。約45種類おり、アメリカモモンガやエゾモモンガ、タイリクモモンガがげっ歯目のモモンガです。
もう1つは有袋類のモモンガです。有袋類とはコアラやカンガルーなどに代表される育児嚢を持つ動物の総称です。有袋類のモモンガはフクロモモンガです。二門歯目フクロモモンガ科フクロモモンガ属に分類されます。
どちらの種類も夜行性で樹上生活をしており、前足と後ろ足の間にある飛膜を使って滑空移動をします。日本で飼育できるモモンガは、フクロモモンガとアメリカモモンガのみとなっています。次で代表的なモモンガについて解説していきます。


代表的なモモンガの種類①フクロモモンガ

フクロモモンガ

フクロモモンガは、コアラやカンガルーと同じ有袋類の仲間です。野生のフクロモモンガはオーストラリア周辺の温帯から熱帯の森林で暮らしています。生息している地域から、2亜種存在することが知られています。温暖な地域に生息する個体は、寒い地域に生息する個体よりもやや小型です。

◆特徴

大きさ:14~18㎝
寿命:5~7年
値段:約3万円~9万円
目が大きくつぶらな瞳が特徴。腹部はクリーム色で灰色の背中に目の間まで伸びる黒いラインが入っています。他のカラーも豊富で、カラーによっては値段が高価になる傾向も。夜行性で日中はほとんど寝ています。フクロモモンガのおでこや胸には独特の匂いがする臭腺があります。オスは特にその匂いが強く、自分のテリトリーをアピールするために色々な場所にこすり付けてマーキングします。そのため、成熟したオスはおでこに一部ハゲができますが正常な状態です。

◆性格

好奇心旺盛で人に懐きやすいです。名前を呼ぶと自ら手に乗ってきたりする個体もいます。野生では小さな群れを作って暮らすことが多いので、多頭飼いもできます。運動やおもちゃを使った遊びが大好きで、単独だとストレスを感じることも。さみしい時に子犬のような鳴き声で飼い主を呼ぶこともあります。


代表的なモモンガの種類②タイリクモモンガ

タイリクモモンガは、フィンランドからアジア圏まで広く分布しています。以前は日本でも飼育することができましたが、ペットとして飼われていた個体が脱走して、日本の野生のモモンガと交雑する可能性から「特定外来生物」に指定されたため、現在では飼育や輸入が禁止されています。

◆特徴

大きさ:14~20㎝
寿命: 野生化では3~5年
体毛は茶色とグレーがミックスされた色をしており、目の周りが黒く縁取りされています。太く平らな尾で滑空する際のかじ取りをします。

◆性格

非常に神経質でデリケートな性格で、ストレスに弱いと言われています。飼育の難易度が高い種類です。


代表的なモモンガの種類③アメリカモモンガ

アメリカモモンガは、アメリカモモンガはカナダ南東部、アメリカ、メキシコ、ホンジュラス周辺に生息しています。アメリカモモンガのペットとしての歴史は古く、アメリカの植民地時代から何世紀にもわたって飼育されてきました。日本でも飼育できますが、フクロモモンガに比べると流通は少ないため値段が高くなりがちです。

◆特徴

大きさ:13~15㎝
寿命:約5年
値段:約10~13万円
リスによく似た見かけをしており、背中が茶褐色で腹部はクリーム色です。他のモモンガと同様、大きな目が特徴です。長距離を滑空することができ、50m近く滑空したという記録も。野生下ではブナやポプラ、カエデなどの広葉樹を好んで巣にします。食性は雑食で木の実や鳥の卵、昆虫なども食べます。普段は単独で暮らしていますが、冬になると何匹かでひとつの巣に集まって寒さをしのぐ習性があります。鳴き声は小鳥のようで「ピッ」「キィ」などの短く高い声で鳴きます。

◆性格

神経質で臆病、野性味の強い性格をしています。時間をかけてゆっくり慣らす必要があります。ベビーの頃から飼育すると手乗りになる個体もいます。


代表的なモモンガの種類④エゾモモンガ

エゾモモンガ

北海道に生息するエゾモモンガは、タイリクモモンガの仲間です。ペットとして飼育することができません。

◆特徴

大きさ:15~18㎝
寿命:野生化で3~5年
夏と冬で毛色が変わり、夏場は地面や木の色に合わせて茶色に、冬場は雪の色に合わせて淡いグレーの毛色に変わります。雪景色の中に佇むエゾモモンガは可愛らしく、日本のみならず海外からの人気も高いです。目の周りは黒いラインでふち取りされています。北海道の寒い冬を乗り越えるために、冬場は複数で巣穴に集まって暖を取る特徴があります。

◆性格

普段は単独行動をしていますが、仲間同士の争いを好まないと言われています。


モモンガとムササビの違い

ムササビ

モモンガと同じように“空飛ぶ哺乳類”であるムササビ。同じネズミ目リス科に分類しており、モモンガと混同されやすいですが、どのような違いがあるのでしょうか?それぞれの違いを下記にまとめました。

・大きさ

飛膜を広げた時のサイズ感は、モモンガが14~20㎝のハンカチサイズだとすると、ムササビは27~48㎝の座布団サイズです。ムササビはモモンガの2倍あり、比べてみると大きいことがよくわかります。それぞれ“空飛ぶハンカチ”“空飛ぶ座布団”と呼ばれることがあります。

・住んでいる場所

モモンガはニホンモモンガが本州~九州、エゾモモンガが北海道に生息しています。ムササビは本州~九州にかけて生息しています。ムササビは北海道には生息していません。モモンガは標高が高めの針葉樹の森に、ムササビは標高が低めの広葉樹の森に棲んでいます。

・飛膜の形

モモンガもムササビも前足と後ろ足の間に飛膜があります。ムササビのみ尾と後ろ足の間にも飛膜があります。

・尾の形

平たい尻尾のモモンガと比べると、ムササビの尻尾の方が長く、丸々としています。

共通点としてはニホンモモンガとエゾモモンガ、ムササビ共に飼育することはできません。モモンガを飼育する場合はペットとして流通している、海外が生息地のフクロモモンガやアメリカモモンガを飼育することになります。


まとめ

代表的なモモンガの種類4種類と、モモンガとムササビの違いについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?現在、日本で飼育できるのはフクロモモンガとアメリカモモンガのみですが、どちらの種類も小さい体ながらも寿命が長く、大切に育てていけば長い年月を一緒に暮らしていけるでしょう。フクロモモンガに比べて、アメリカモモンガは懐きづらい傾向がありますが、根気よく愛情深く接していけば、きっと心を開いてくれるはずです!愛らしいモモンガとの暮らしを検討してみてはいかがでしょうか?



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