オウムの寿命はどれくらい?飼育する際の注意点とは

2024.11.17

オウムの寿命はどれくらい?飼育する際の注意点とは

インコと同様にペットとして人気が高いオウムですが、オウムの寿命を皆さんは知っているでしょうか? インコは平均するとだいたい15歳程度までが寿命とされていますが、オウムの寿命はとても長いのが特徴です。 今回の記事ではオウムの寿命について、そしてオウムをお迎えした場合の生活のあり方についてまとめてみました。

オウムの平均寿命

鳥類の中でも姿がとても美しく、人に良く懐き、長生きすることからペットとして昔からよく飼われているオウム。
昔から今までインコに並びとても人気のある鳥類、それがオウムです。

オウムには様々な種類があり、その種類によっても平均寿命が変わってきます。
20年ほど生きる種類もいれば、なんと50年以上の生命力を持つ種類もあります。

◆一般的な寿命

それでは一般的な平均寿命を種類別にみていきたいと思いますが、オウムの中には名前にオウムとついていない種類も存在します。

例えば『オカメインコ』でいえば、オカメインコは実はインコではなくオウムの仲間です。
実際に頭には立派な冠羽が存在していますよね?
オカメインコは紛れもなくオウムなのです。

①オカメインコ【平均寿命:15年程度】
②モモイロインコ【平均寿命:40年程度】
③コバタン【平均寿命:40年程度】
④キバタン【平均寿命:40年程度】
⑤ニシオジロクロオウム【平均寿命:25~50年】
⑥ボーダンクロオウム【平均寿命:25~50年】
⑦タイハクオウム【平均寿命:40~50年】
⑧アカオクロオウム【平均寿命:45~50年】
⑨オオバタン【平均寿命:40~60年】

◆寿命に影響がある要因は?

上記に記したものが平均寿命となりますが、人に飼育されているオウムは野生のオウムよりも平均寿命が長くなる傾向があります。
要因としては、野生のように外敵の心配がないことや餌を十分に得られるということが理由にあげられます。

また、飼い主からの沢山の愛情を受けるということも、理由の一つであると考えられています。


オウムを長生きさせるためにできること

◆適切な食事

オウムに与える食事は寿命にどのような影響を与えると思いますか?
栄養価が高い食事はオウムの健康と長寿にとって欠かせない重要なものです。
オウムの種類によって必要な食事の条件は異なってきますがペレット、種子、野菜、果物をバランスよく与えることにより必須栄養素を確実に摂取することが可能です。
しかし、寿命に影響を与える可能性のある過剰な量の高脂肪食品や砂糖の多い食品を避けることが必要不可欠となります。

◆快適な飼育環境

オウムを飼育するにあたって快適な飼育環境を保つ必要があります。
そのためのいくつかの注意点をあげていきたいと思います。
まずオウムは大きな鳴き声を上げます。
いわゆる’雄叫び’というものです。
周囲に迷惑をかけないためには、防音性に優れた環境を設置することが必要になります。
特に大型のオウムを家族に迎え入れる場合は、あらかじめ飼育スペースの壁に防音材を貼り付けたり、防音カーテンを使用したり、防音アクリルケージを使用するなど、様々な防音対策を施すことを考えてみましょう。
 

◆定期的な運動

また、最低でも一時間は毎日放鳥してあげることが大切です。
日光浴をさせてあげることも必要でしょう。
放鳥はオウムにとってストレス発散ともなりますし、飼い主とのコミュニケーションの時間にもなります。
一日をケージで過ごすオウムたちにとってはとても楽しく幸せな時間となりますので、充分な放鳥スペースと時間を確保してあげてくださいね。
とくに日光浴はオウムが体内で必要とするビタミンDを生成するために必須の習慣となります。
オウムにビタミンDが不足してしまうとカルシウムの吸収率が低下するなど、後々様々な病気の原因となりますので注意してあげてくださいね。


オウムの健康管理

◆自宅での健康チェック

自宅で出来るオウムの健康管理について、一番簡単なのは便のチェックでしょう。
鳥類は総排泄腔から便と尿を同時に排泄します。
鳥は消化吸収が早いのでいつも頻繁に便をしますよね?
ですから少しの違いでも早急に気付けるのです。
便がいつもと違うということは、何か異常があることが多いのです。
よくあるオウムやインコの便の異常について簡単に説明してみたいと思います。

①緑色の便
もし濃緑色の便でさらに軟便の場合は異常です。
鉛などの重金属中毒症であることが考えられますので、すぐに動物病院へ連れて行ってください。

②黒色の便
胃や小腸で出血していることがある。
出血が止まっていればOKだが、出血が続いていると心配です。

③白い便
たくさん食べても消化吸収されない→食べる量が増えるを繰り返している。

④小さな粒粒の便(粒便ともいう)
餌をお腹の中ですり潰す能力が低下した状態。

⑤大きな便
メスが発情しているときが多いです。

以上が便に異常がある時です。
気になる変化がある場合はすぐに病院へ連れて行ってあげましょう。

◆動物病院での健康チェック

オウムの健康管理のひとつとして、定期的な健康診断が必要不可欠です。
特に羽根のチェック、呼吸系の問題に注意が必要になります。
オウムは専門的な知識や経験がないと診察や治療ができないので、普通の動物病院で診察してもらうことはできません。
出来ればオウムをお迎えする前に診察可能な動物病院を探しておくようにしましょう。
病気やけがをしてしまったときに診察を断られてしまい、慌てて病院を探しまわるようなことが無いように注意しましょう。

◆オウムがストレスを感じることをしない

またオウムはストレスを感じやすい動物でありますので、環境の変化や孤独を好みません。
普段から長い時間一人にさせない・常日頃から交流を心がけるなど、オウムがストレスを感じることを避けることが大切ですね。


オウムの老化のサイン

オウムは年を取るにつれて様々なサインを私たちに送ってきます。
筋力の低下だったり、身体の老化で寝ている時間が増えてきたり、あまり飛ばなくなったりと普段の行動が少しずつ減少していくのです。

◆羽毛の変化

顕著に表れるのがか換羽のペースが乱れてくるということです。
換羽期は新たな羽を作るために多くのたんぱく質を必要としますが、羽が抜けることで断熱機能も低下します。
老化が進むと冠羽が1カ月2カ月と長引くようになってしまい体長を崩すオウムが増えてしまいます。
そのため体重測定は保温に気を配り、いつも気遣ってあげましょう。
そして羽毛の艶も悪くなっていきます。

◆体重の変化

オウムは老化や体調の変化と共に体重減少が見られます。
しかし動物は自分の身を守るために本能的に体調不良やケガを隠そうとする特徴があります。
特別鳥類に関しては、身体が羽根で覆われているため、体重が減少しても体型の変化が判りにくいという傾向にあります。
気付いた時には手遅れだった。。。などということにならないためにも、こまめに体重を測る習慣をつけましょう。

◆行動の変化

それではここで老化からくる行動の変化や外見の変化を箇条書きに書き出してみたいと思います。
思い当たることがあったら、あなたの愛鳥も少しずつ老化が進んでいるサインです。

□うまく飛べなくなったり、長距離、高いところまで飛べなくなる。
□ケージの中にいても、放鳥していても眠っている時間が増えてきた。
□食欲が以前と比べて減ってきている。
□あまり動きたがらなくなり、動きも鈍くなる。
□足の力が弱くなり、止まり木に上手く止まっていれなくなったり、落ちてしまったりする。
□目が目にくくなったり、見えなくなる。
□足の表面が硬く、カサカサになってくる。
□爪やくちばしが伸びやすくなったり、変形したりもする。
□関節が曲がりづらくなり、曲がらなくなる。

◆ケージ内のレイアウトを作り替える

老化が進むと、足の握る力が弱くなってしまったり、筋力が低下してうまく移動できなかったりと、普段の生活に支障が出てきてしまいます。
一番多くの時間を過ごすであろうケージ内を現状に合わせて作り替えてあげましょう。

□止まり木の位置を低くしてあげる。
□ケージ内の床にクッションになるものを敷いてあげる。
□ケージをひとまわり小さいものにする。
□エサや水をすぐ届くところに持ってきてあげる。
□止まり木に滑り止めを付けてあげる。


まとめ

今回はオウムの寿命について考えてみました。
オウムを飼育する上で何よりも重要なことは、毎日のお世話を毎日、長きにわたって継続することです。
オウムの寿命は他のインコなどと比べてとても長いですから、その覚悟をもってお迎えしてくださいね。
オウムは長生きですから、飼い主に生涯寄り添って付き合っていく大切なペット、そしてパートナーとなるでしょう。
もしも自分が先立ってしまっても安心なように、引き取り先を決めておくことも大切ですね。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。



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