インコの毛引き症とは?原因と対策を紹介

2021.05.05

インコの毛引き症とは?原因と対策を紹介

さまざまなペットと暮らせるようになった今ですが、インコは昔から人気のペットです。 鳥類の中でも愛玩動物として、歴史の長いインコは人にも慣れやすいことが魅力ではないでしょうか? そんなインコが羽をむしってしまう毛引きをご存知でしょうか? どうしてそんなことをするのか、不安に感じる方もいますよね。 インコの毛引きについて原因や対策を紹介します。


インコの毛引きとは?

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インコの毛引きとは、その名の通りインコが自ら毛をむしったり、噛んでしまう行動を指します。
この毛引きはペットとして飼育されているインコに多く、野生下の鳥類には滅多に見られない行動です。

毛引きは問題行動の一つとしてあげられることも多く、羽が抜けてハゲてしまったり、抜いた箇所から出血してしまうこともあるためやめさせたいと考える飼い主さんが多いでしょう。

全てのインコが毛引きをするわけではなく、その子の種類や性格により毛引きするか違いがありますが、毛引きを発見したら病気やストレスを抱えていることがあるため、早めに対処したいものです。

考えられる毛引きの原因について紹介します。


インコの毛引きの原因

毛引きの原因はその子により様々ですが、最も多い原因を2つ紹介します。
毛引きの症状にお悩みの方は参考にしてくださいね。

◆病気

インコの毛引きを発見した際に、早めに対処したいのが病気や怪我が原因の場合です。
毛引きの症状がある病気は複数ありますが、皮膚炎やダニなどの寄生虫によりかゆみや痛み、違和感を感じるとそれを取り除くために毛引きする場合があります。

毛引きの症状の他に皮膚に発疹や出血はないか、毛艶はどうか、食欲不振、下痢や嘔吐はしていないかチェックしてみましょう。

皮膚炎などの病気が原因の場合には、動物病院にて適切な治療を受けて投薬や外用薬を用いることで、毛引きの症状を回復させることができます。
インコを診察してくれる動物病院は限られているため、できればお迎え前に近所の動物病院を調べておき、健康診断などで利用してかかりつけ医を決めておくと安心です。
 

◆ストレス

野生の鳥類は他の鳥とコミュニケーションを取り、自由に飛んだり獲物を捕まえて生きていくために忙しなく動き回り生活しています。

ですので、毛引きする余裕はほとんどなく滅多に毛引きしませんが飼育下にいるインコはどうしても暇を持て余してしまい、コミュニケーション不足や運動不足からストレスを抱え込みやすいです。

毛引きの多くは心因性のストレスが原因のことが多く、ストレスの原因を特定して取り除いてあげることが解決につながります。

鳥類は外部の刺激にストレスを感じやすく、そのままストレスにさらされた状態が続くと衰弱して突然死する原因にもなります。
猫などの他の動物と飼育スペースが同じ、消化不良を起こしている、騒音や温度変化など様々な現象にストレスを感じます。

注意したいのは、毛引きが常習化してしまうケースもありストレスの原因を取り除いてあげても毛引きを継続して行ってしまう子もいます。
さらには、その子の性格が神経質だったり、臆病だったりすると他のことにすぐにストレスを感じるようになり、毛引きを再開することもあります。

ポイントは飼い主さんが日常的にインコとコミュニケーションを取り、その子の行動パターンや性格を早く把握することが大切です。
生活の中でインコにあった飼育スタイルに寄せてあげることで、ストレスの原因を減らすことができます。


インコのストレス要因

インコが毛引きに至るストレスの原因として、よくあるものを紹介します。
毛引きをして困っている方やインコのストレスについて知りたい方は参考にしてくださいね。

◆発情期

発情期になると気持ちが不安定になり、過敏に神経質になったりイライラしやすくなります。
そんな不安定な状態を発散させようと毛引きをすることがあります。

インコの発情行動は、6ヶ月をすぎたころから見られ季節に関係なく発情期になる子もいれば、野生のインコと同じく春先と秋口に発情することがあります。

発情期の特徴としては、オスメス共に動きが活発になり異常なほど陽気に踊るような仕草を見せたり、落ち着きなくピョンピョン飛び跳ねたりします。

鳴き声を激しくあげる子もおり、細かい仕草には違いがありますが落ち着きなく動きが大きくなります。
また、飼い主さんに対して攻撃的になったり、イライラしやすくなるなどの行動も見られます。

発情期のインコは興奮状態のため、自分の気持ちをコントロールできなくなり、毛引きを行うことがあります。
毛引きをやめさせようと手を出すと噛まれる可能性があるため、注意しましょう。

発情期は収まるのを待つしかありませんが、年中発情期の状態が続くと発情過多となり、体調不良や寿命を縮める要因にもなります。
インコが落ち着いて生活できるように、複数のインコを飼っている方は別々の部屋で飼育するなどの対策をするのが、良いでしょう。

◆退屈、ひま

どうしても飼育下のインコは運動不足になりやすく、ケージの中で時間を持て余しがちです。
お腹もいっぱいで特にやることもない状態になると、退屈になり毛引きをして気を紛らわすことがあります。

ひまで退屈な状況を回避して、新しいおもちゃなどをあたえることで毛引きを緩和させることが可能です。
また、インコがひまや退屈にならないように定期的に部屋の中で放鳥したり、飼い主さんとコミュニケーションをとるなどして毛引しないように刺激を与えましょう。

注意したいのは、インコの性格によっては毛引きしないように、退屈しないようにと構いすぎてしまうとそれがストレスになってしまい逆効果になってしまうことがあります。
インコの性格や好きなものを見ながら、適度な距離感でコミュニケーションを取りましょう。

◆さみしい

インコは人にも慣れやすく、飼い主さんを認識しておしゃべりしたり、近寄ってきて手乗りになったり、撫でてと催促したり愛嬌のある姿を見せてくれます。
甘えん坊のインコは、飼い主さんや家族が仕事などで長時間家を開けた状態でいるとさみしさから気を紛らすために毛引きをする場合があります。

特に長時間1匹だけでいる状況はストレスが溜まりやすく、刺激もないため毛引きなどの自傷行為につながりやすくなります。
仕事などで忙しく、どうしても留守番の時間が長くなってしまう場合には、おもちゃやかみごたえのある木を入れておくなどケージ内の工夫をしてあげましょう。

また、家族の中で早めに帰れる方がいればインコが1匹でお留守番する時間をなるべく短くしてあげるのが、良いでしょう。
毛引きをしてしまうとくせになり、習慣化してしまうと羽が少ないため体温調節がしにくいなどの弊害が出てきます。

なるべく構ってあげるようにして、インコの寂しさを埋める対策を考えてあげましょう。


インコの毛引きの対処法

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毛引きの原因は心因性のものが多く、ストレスの原因を特定して生活から取り除いてあげることが大切です。

毛引きで毛が抜けやすい箇所として、胸や羽の付け根、足先などがあげられます。
時々ボディーチェックをして、ハゲていないかむしる様子はないかチェックしてくださいね。

また、毛引きをしないようにするにはストレスを感じづらい環境で飼育してあげる、この一点につきます。
栄養バランスのとれた食事と十分な睡眠、飼い主さんとの適度なコミュニケーションと運動が必要です。

インコは意外と飼い主さんに甘えん坊の面があり、一緒に過ごしたり家族のそばで生活することで幸福感を感じます。
また、部屋の温度管理を行い発情しにくい環境づくりもポイントです。

インコが毛引きをして困っている方は、インコの生活スタイルを見直すことが必須です。
十分な睡眠はとれているか、食事はしっかり食べているか、イライラしたり不安定になっていないかなどインコの生活スタイルをチェックしましょう。
特に神経質で臆病な性格のインコはドアの開閉音や車の音などにもストレスを感じます。

なるべく静かな風通しの良い、適度に日の当たる場所にケージを設置しましょう。
また、ストレスを発散できるようにおもちゃや噛める木などを入れてあげると良いでしょう。


まとめ

インコの毛引きについてと考えられる原因と対策を紹介しました。
毛引きは飼育下のインコに起こりやすい身近な問題です。

放置しておくと早死にの原因にもなり、病気が隠れている場合もあります。
インコの性格を把握して、日常的に様子を観察しましょう。
適度なコミュニケーションを取り入れて、ボディーチェックすることは病気の早期発見にも効果的です。

インコと楽しい生活を送るためにも、本記事が参考になれば幸いです。



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