うさぎに梨を与えても良い?梨を与えるメリット、適切な与え方について

2022.08.03

うさぎに梨を与えても良い?梨を与えるメリット、適切な与え方について

梨を食べている時に「うちのウサギにも食べさせてみたいな」と思うことがありませんか。梨はうさぎの好きなりんごに似ていますが、うさぎが梨を食べるイメージは少ないので、食べさせて良いものか気になりますよね。この記事では、梨はうさぎに与えても大丈夫か、与えるメリットはあるのか、もし与える場合はどのようなことに気を付ければ良いのか、について説明していきます。


うさぎに梨を与えても良い?

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うさぎをはじめ、ペットが梨を食べるイメージは少ないかもしれませんね。実は、ペット用のアイテムでも、梨の果実や樹木を使ったものが販売されているくらいで、梨は有用な植物でもあります。

うさぎも梨を食べますし、もちろん梨はうさぎに与えて問題はない食べ物です。

うさぎは、そもそも甘い物や果物を好む傾向があります。ですから、梨を食べたことがないうさぎも、梨を与えれば喜んで食べてくれることでしょう。

◆梨の種類と特徴

梨は、うさぎの大好きなりんご、いちご、桃と同じバラ科に属する果物です。

梨の種類は大きく分けて、日本梨(和梨)と洋梨(西洋梨)、中国梨がありますが、「梨」といえば日本梨を指すことが多いので、この記事では日本梨を中心に説明していきます。

日本梨は、さらに「赤梨」系と「青梨」系に分かれます。赤梨系は褐色の皮とコクのある甘さが特徴で「豊水」「幸水」などの品種が有名です。青梨系は黄緑色の皮とさっぱりした甘さが特徴で、代表的な品種には「二十世紀梨」があります。

一方、洋梨は先端が細く下部が丸く膨らんだ形をしており「ラ・フランス」「ル・レクチェ」などの品種がおなじみです。日本梨よりも柔らかく、甘味と特有の芳香が楽しめます。

もちろん、日本梨、洋梨のどの品種もうさぎに与えることができます。

梨の最大の特徴は、ほかの果物にないシャリシャリした食感でしょう。この食感は皮や果肉に含まれる「石細胞」が生み出しています。石細胞は植物が身を守るため細胞壁を厚くしたもので、私たち人間もうさぎも食べて問題ないものです。

日本梨の旬は7~11月頃、洋梨の旬は9~12月頃。日本梨には長期保存がきくものもありますが、梨自体はリンゴやバナナのように年中出まわるものではありません。店頭に梨が出まわる時期は、旬の味として是非うさぎさんと一緒に賞味されるとよいでしょう。

◆梨に含まれる成分

梨に特に多く含まれているのは以下の成分です。

●水分
●カリウム
●果糖・ソルビトール
●アスパラギン酸
●リグニン・ペントサン(石細胞を構成する成分)

梨はその9割近くが水分です。これは桃やメロンと同じくらいの水分量で、果物の中でもかなりみずみずしいほうにあたります。

水分が多くを占める分、栄養価はそれほど高くはありませんが、体に必要なミネラルのカリウム、爽やかな甘みを作り出す果糖とソルビトール、アミノ酸の一種アスパラギン酸は比較的多く含まれています。

糖度は11~15%程度で、みかんやキウイフルーツと同じくらいのさっぱりした甘さを持ちます。また、酸味の元となるクエン酸やリンゴ酸も含まれますが、それほど多くはないので、酸っぱ過ぎずうさぎも食べやすい味わいになっています。

◆期待できる効果

うさぎに梨を与える場合に期待できるのは次に挙げる作用です。

◎水分補給
◎エネルギー補給
◎利尿作用
◎整腸作用

梨は水分が多く含まれるので、少量を食べるだけで自然に水分が補給できます。

また、エネルギーの原材料である糖分と体に必要なアスパラギン酸が含まれているので、ペレットや牧草があまり食べられない時のエネルギー補給にも役立ちます。

梨は甘くて歯ごたえが良いので、食欲が落ちている時に与えると食欲が亢進し、それをきっかけに胃腸の動きが改善されることもあるでしょう。

また、水分とカリウムが多く含まれ利尿作用が促進されるので、尿中にたまりやすいカルシウムの結晶を排出させ、うさぎがかかりやすい尿路結石の予防にも効果が期待できます。

石細胞を構成するリグニンとペントサンは不溶性食物繊維の一種です。食物繊維はうさぎの食事に欠かせない成分でもあり、また、腸の動きを促進させて腸の調子を整える作用も期待できます。天然の甘味料であるソルビトールも、腸に水分を取り込んで便を柔らかくする作用があるので、うさぎの便秘改善に役立ちます。


梨の与え方

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私たちが梨を食べる場合は、生の梨の皮をむいてカットし、芯と種を取り除きます。うさぎに与える時も同様に、生の梨を小さく切って与えて問題ありません。

ただ、人間とうさぎでは体の大きさや消化器の仕組みが異なるので、うさぎに合わせた果物の与え方が必要になります。

◆常温で与える

うさぎには冷やしていない梨を与えるようにしましょう。梨が冷えていると、うさぎが下痢をしやすくなります。

ご家庭では梨を冷蔵庫に入れて保存し、冷蔵庫から出して冷たいまま食べることが多いはずですよね。梨は常温で保存すると傷みやすくなるので、冷蔵庫で保存するのはOKです。

ただし、うさぎのために常温で保存しておく必要はありません。うさぎに与える場合は、少し前に冷蔵庫から出して常温に戻したものを利用すればよいでしょう。

◆少量与える

梨は必ずしもうさぎに必要な食べ物ではありませんし、あくまでも嗜好品の位置づけなります。そのため、与える量は少量にしておきます。

目安は1回につき5g程度がよいでしょう。梨は1/8個の重さが約40gあるので、5gといえばほんの指先程度の大きさに切ったものとなります。

◆皮もOK

梨は皮も食べられます。皮は果肉より硬くて歯ごたえが楽しめますし、果肉よりも各栄養素や食物繊維が多く含まれているとされるので、うさぎにはむしろおすすめできます。

梨は栽培中に果実を袋で包むことが多いですが、その上から農薬がかかっている可能性もあるので、皮はよく洗ってから与えるようにしてください。

◆塩水に漬けずに与える

カットした梨は時間が経つと断面が褐色に変色します。これは、梨に含まれるポリフェノールが酸化するために起こる現象で、切ってから塩水や砂糖水に漬けると褐変が防げます。

ただ、うさぎに与える場合は塩水や砂糖水に漬ける必要はありません。漬けると、うさぎが不要な塩分や糖分まで摂取することになるからです。

ちなみに褐変しても見栄えが悪くなるだけなので、変色したものを食べても問題はありません。いずれにしても、梨を切ってすぐ与えるのが一番ですね。


梨を与える時の注意点

うさぎの主食はあくまでも牧草やペレットなので、それ以外の食べ物を与える時は量や与え方に注意する必要があります。梨を与える時は、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。

◆与え過ぎない

うさぎが梨を食べ過ぎると体調を崩すことがあるので、与え過ぎには注意します。

うさぎは、野菜や果物など水分の多い食べ物を食べ過ぎると、消化不良を起こして下痢しやすくなります。また、梨に多く含まれるソルビトールには、腸に水分を取り込み便を柔らかくする作用もあります。そのため、梨を食べると軟便や下痢が起こりやすくなるのです。

梨を与える時は、1回につき5g程度とほんのひと口だけにしておきましょう。

◆頻繁に与えない

梨を与えるのは1週間に1~2回程度にしましょう。同じ果物を食べ続けると、食事全体の栄養が偏りやすくなります。

また、梨は果糖が含まれているので毎日食べると糖分の摂り過ぎになります。うさぎが糖分の摂り過ぎた場合、肥満、消化器官でのガス発酵やうっ滞が起こりやすくなります。副食は、甘い果物を続けて与えず、野菜とローテーションにするのが安心でしょう。

また、うさぎさんによっては、梨のような甘くて美味しい食べ物をもらうと、牧草やペレットに見向きもしなくなることもあります。偏食に陥ると健康に大きな悪影響を及ぼす可能性が出てきてしまいます。

梨に限らず甘くて美味しい食べ物は、特別なおやつとしてたまに与える程度にしておくのがよいでしょう。

例えば、お利口にできた時のご褒美(爪切りやブラッシングができた後)や、ちょっと元気がない時の補助食、コミュニケーションを取りたい時に梨を与えると、うさぎにとって良い効果が期待できます。

◆仔うさぎには与えない

仔うさぎに梨を与えるのは控えましょう。

仔うさぎは消化器官の機能が発達していないので、水分や糖分の多い果物を食べると消化不良が起こりやすくなります。

梨を与えてみたい場合は、生後3か月頃を過ぎてから、まずはにんじん、りんご、葉野菜などでペレット以外の食べ物に慣らして、糞の状態や食欲をみながらにしてください。なお、仔うさぎは体がとても小さいので、梨はごく少量与えるだけで十分です。

◆缶詰などの加工品は与えない

私たちが食べるシロップ漬けやコンポート、市販のジュースなどは、糖分、酸味料、洋酒などが含まれていて、うさぎ向けにつくられているものではありません。うさぎには、味付けや添加物で加工を施していない、生の梨を与えるようにしましょう。


体調を崩した時の対処法

梨自体は安全で体にやさしい食べ物です。飼い主さんが適切なかたちでうさぎに梨を与えていれば、トラブルが起こる心配はありません。

ただし、梨を食べ過ぎたり、消化機能が低下している時に梨を食べたりすると、軟便、下痢、糖分のとり過ぎによる消化管うっ滞が起こりやすくなります。

梨を食べた後に軟便や下痢をした場合は、果物や野菜など水分の多い食べ物を与えるのはやめ、飼育環境を適温に保って安静に過ごさせるようにしましょう。できれば動物病院に相談することが望ましいです。

また、うさぎがうずくまって元気がない、耳が冷たい、糞の量が減った、歯ぎしりをしている、などの症状が見られたら消化管うっ滞を起こしている可能性も考えられます。消化管うっ滞短時間で重症化することもあるので、うさぎに元気がない場合は、すぐ受診することをおすすめします。

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まとめ

うさぎのおやつといえば、りんごやバナナ、にんじんなどが定番ですが、夏から秋にかけては、飼い主さんと一緒に旬の梨を味わってもらうのも素敵なことですね。

ただ、梨は必ずしもうさぎに与えたほうが良い食べ物、ということでもありません。食べ過ぎると体調に良くない影響を及ぼすので、あくまでもうさぎの食生活を豊かにする副食として、上手に活用されることをおすすめします。



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